ハルを気に入ったフェイは、彼に自身の妹を紹介する。フェイの妹ミアはハルと軽く会話を行い、フェイの励ましの言葉を聞いたハルは、それに頷く様子を見せたのだった………
それから3ヶ月。ハルはフェイから呼び出しを貰う場面が増え、よく主義をする間柄となった。ミアもそんな2人の光景を見に来る場面が増え、3人で過ごす場面も多くなっていた。メイルは国からの任務がある故にハルと一緒になれない場面も度々あったが、彼の事を大切に思っていた………
「行くぞ、ハル! 今度は君に攻撃を当てる!」
フェイはハルに実力で劣る事を自覚しながらも、彼を超えるべく特訓を続けていた。ハル本人もまたこれまで独学と実戦経験を武器に力をつけていた為、特訓をする相手がいるのはシンプルに新鮮だった。
「俺もそう簡単に攻撃を当てられないようにしないとですね」
ハルはそう言って、どこか楽しそうな様子と共にそう呟いた。ミアがそんな2人を幸せそうに見ていた………のだが、その際、近くから大きな轟音が聞こえた。
「(………なんだ?)」
ハル達はこの音を聞き足を止めた。ハル達が様子を見続ける中、突如として3人が滞在していた城の敷地内に存在する壁が音を立てて破壊された。
「………!」
ハルは木刀を投げ捨てると、腰に携えた剣を鞘から抜刀し………
「魔物です! ミア様は安全な所へ!」
ハルはそう言って、ミアに逃げるよう促した。それを聞いたミアは怯えた声を漏らすが………
「………は、はい!」
少しして逃げる為にその場を離れた。ハルはそれを見届けると目の前の魔物の軍勢を目にし………
「魔物の数は数十体ですね………しかし、壁を壊したのは………」
状況をフェイへ共有すると共に壁を壊した犯人を探る。だが次の瞬間、ハル達は近くから悲鳴が聞こえるのを耳にした。
「悲鳴………まさか!?」
フェイは動揺するように後ろを振り向く。するとそこにはフードを被った男にミアが連れ去られる光景が映った。
「ミア!」
フェイは慌ててミアを攫った犯人を追いかけるべく走り出す。ハルも追い掛けたかったが、この状況で魔物を放置出来る訳も無く足を止めさせられる。
「面倒だ………」
フェイはそう言うと共に剣の刀身に岩石魔法のエネルギーを集束させると………
「まとめて薙ぎ払う! {ストーンブレイク}!!」
とてつもないパワーを纏わせた斬撃により、目の前の魔物を一蹴してみせた。少ししてハルはフェイが向かった方へ視線を向けると、足元に犯人のものと思わしき魔力の残穢が見えた。
「(魔力の残穢………フェイ様は魔法が使えないと言ってたし多分犯人のだな………追いつける)………{エンチャントフィジカルアビリティ}」
ハルはそれを辿る事を考え、自身に身体強化魔法を付与。そのまま魔力の残穢を追いかけるのだった………
フェイ達と共に過ごす中で起きた非常事態の出来事。そしてこの出来事は、ハルの運命を大きく変えてしまうものとなるのであった………
To Be Continued………
次回予告
犯人を追いかけるフェイは、その犯人の狙いを問い詰める。その人物はウズクチョとは敵対勢力であり、ミアを使った弱体化を狙う事を明かすのだった………
次回「敵対勢力の意図」