幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ハルは雷の力でエビルへ挑むが、彼が変身したエビルディストピアの力を前にパワーもスピードも通じず苦戦を強いられる。だがそれ以上に、ハルはレボナガシへの被害を危惧して本気で戦えない様子も見せていたのだった………


第166話 伝説の魔法使いの奇策

エビルの攻撃を前にし、本気を出せない事もあって防戦一方に陥っていた。だがこのままハルが押されていては何も変わらない。スプリングは身体に魔力を纏わせると、そのまま手元に杖を生成。地面へ杖のグリップを叩き付けると、巨大な魔法陣を展開する。

 

「ん………? (なんだあの女………? 俺がいると分かっていながらこんな真似をするとは何を考えてやがる………?)」

 

エビルはスプリングが魔力を展開すると共に首を傾げる様子を見せる。そしてこの時こそ何が飛んできても問題は無いと高を括る様子を見せていたが………

 

「………やはりこの姿になって良かったみたいです………貴方を出し抜けるんだから………」

 

スプリングはそう言うと共に左手で髪をかきあげる様子を見せる。すると彼女の髪色は白髪となり、その姿は白宮春香へと戻った。

 

「なっ………!? (髪の色が変わった………!? というかあの顔と白髪の姿………確かUの傍にいた魔法使いか………!?)」

 

その様子を見たエビルは驚くと共に、春香の顔を見て動揺する様子を見せる。だがその時には時遅く………

 

「{トルネード}」

 

春香は巨大な竜巻の魔法を放った。この竜巻はハルを巻き込む形でエビルを遥か遠くへ吹き飛ばしてみせた。

 

「(スプリングさん………!? いったい何を考えて………?)」

 

ハルもこの時は自分を巻き込んでまでエビルを吹き飛ばした春香へ疑問の様子を見せていた。

 

「スプリングさん!? いったい何を考えているんですか!?」

 

これにはメイル達も難儀を示すが、春香は髪をかきあげ、髪の色を金へ戻し、スプリングの姿へと戻ると………

 

「………これでいいのよ。ハルくんが本気を出す為には取っておきのフィールドへ飛ばすためにはこれが最適なのよ」

 

そう言って、これが最適な策である事を口にするのだった………

 

 

 

一方、ハル達はレボナガシから数十キロは大きく吹き飛ばされ、それぞれ地面へと倒れた。

 

「………どういうつもりだあの女………風の魔法の攻撃性能をゼロにして吹き飛ばすだけに留めてきやがった………」

 

身体を起こすエビルは、春香が放った魔法の攻撃性能がゼロであった事に疑問を覚えていた。だがハルは同じく身体を起こすと共に懐からベルトを取り出すと………

 

「………俺が本気を出す為にやってくれたんだ………被害が出ないようにする為に………」

 

そう言って腰にベルトを装着する。そしてハルが左手でレバーを掴む中、胸の前で力を込めた握り拳を作ると………

 

「これで心置き無くお前を壊せる………変身」

 

そう言ってコラプスドライバーのレバーを引いた。これにより彼の身体に纏われていた雷の力の鎧は内側から砕け散り………

 

『オーバーブレイカー! コラプスキング!!』

 

ベルトを中心としてハルの身体に膨張した筋肉が浮き出たような大きな黒い鎧が生成され、彼の身体へ装着。直後に彼の顔を覆い隠す仮面が着いた兜が装着され変身が完了した。それを見たエビルは………

 

「へぇ………俺と同じ力を持ってるのか、お前」

 

そう言って、ハルへ興味を示すのだった………

 

 

 

スプリングこと春香の機転でハルが本気を出せる場所へ戦いの場が変わる2人。果たして、コラプスの力を解禁したハルはエビルを倒せるのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
コラプスとエビルの対決となる中、エビルへようやくダメージを与える事に成功する。だがエビルは今のハルとコラプスは中途半端な状態である事を口にするのだった………
次回「融合の意味と差」
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