フェイに気に入られてから3ヶ月が経ったある日、ミアは突如として何者かに誘拐されてしまった。フェイはすぐこれを追いかけ、ハルもまた現れた魔物を纏めて蹴散らす圧倒的な強さを見せ、その直後にフェイの後を追いかけるのだった………
そして視点はフェイへ移り、フェイはフードを被った男を追いかけていた。
「待て!」
フェイは自身の能力を使い、無駄の無い最高速の動きでフードの男を追いかける。そしてフードの男は少しして足を止めると………
「………マジか、追いつかれるとか聞いてねぇよ………」
愚痴を零しながら追いかけられた事に対する苦言を漏らした。
「アンタ………誰だ?」
フェイは首を傾げながらフードの男の素性を問いかける。
「俺か? 敵に教えてもいいのかな………まあでも相手は王子だし………けど1級だし………うーむ」
フードの男はどこがふざけるようにそう呟いた。
「ふざけた事を言ってないでミアを解放しろ!」
フェイはそう言って素早い動きと共にフードの男へ接近する。しかしフードの男は突如としてミアごと霧散すると、煙となって少し離れた位置へと移動。少しして肉体が姿を現した。
「全く………やめてくれよ。俺が能力持ってなかったらこの子死んでたかもしれないぜ?」
フードの男は飄々した様子と共にそのように言い返す。それを聞いたフェイは………
「うるさいな。どうせやべぇならミアを人質として前に出してたくせに」
そう言ってフードの男の本性を見透かすように言い放つ。
「それはそうか………ぐうの音も出ない」
フードの男は煽り返すようにそう言い放つ。
「ともかくお前は誰だ。ウズクチョとしてはミアを攫う真似は言うまでも重罪だ。所属次第ではお前の国と喧嘩になるぞ」
フェイは呆れながらも脅しをかけるようにフードの男の素性を問いかけた。それを聞いたフードの男は………
「………敵対勢力の国だよ。どこの国かとか言ったら俺殺されちゃうから言わねぇけど………この姫さんを攫ってウズクチョを弱体化させようとしているのには違いないかな」
そう言って、自身の所属する国までは伏せつつも、ミアを攫ってウズクチョを弱体化させる狙いは明かした。
「貴様………ふざけるな!!」
だがそんな言葉をフェイが看過出来るはずもなく、すぐさま臨戦態勢を取った。フードの男は溜息を漏らすと………
「ふざける………ね。一応俺なりには大真面目なんだけどな………!!」
そう言って、自身の敵意をフェイへと向けるのであった………
ミアを攫った犯人は、所属の国こそ明かさなかったがウズクチョの敵対勢力を自称する存在であった。妹を人質に取られ怒りを増すフェイ。果たして煙の能力を見せたフードの男からミアを取り返す事は出来るのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
フェイは自身の能力を活用するが、煙を操る能力を前に攻撃が与えられなかった。フードの男はそのまま逃げようとするものの、直後にハルが加勢へとやってくるのだった………
次回「煙と化す犯人」