変身を解除したハルは、Uへ感謝の言葉を口にする。Uはエビルがハルにとって厄介な相手となる事を察知した上で、彼にもっと強くなる事を求める様子を見せるのだった………
エビルとの対決から数日。ハルはUにレボナガシまで送って貰った後、レボナガシを一時離れ、鍛錬をしていた。
「はああああっ!」
ハルはレボナガシ領土内にあるとある森で木刀を振るい身体を動かしていた。その様子を同行していたメイルが近くで見ており………
「相変わらず速い動きと鋭い剣さばきね」
彼女の視点ではハルの強さは圧倒的であり、驚かされるようにそう呟いた。
「………まだまだです。俺自体はあのエビルって男には敵わないです………それに、Uさんにも」
だがハルはエビルやUなどの圧倒的な格上を立て続けに目の当たりにした事で、現状に満足する事の愚かさを肌で感じていた。
「………1級クラスの強さがピンキリとはよく言ったものね。同じ1級なのに自信が無くなっちゃう」
メイルは自嘲するように1級クラスの強さに差がある事を口にする。
「………俺からすればメイルの方が魔法については凄まじいと思っています。俺はあくまで何かに付与して接近戦に織り交ぜているに過ぎませんから」
ハルはメイルを励ますように彼女の魔法の才を評価する。それを聞いたメイルは………
「………ありがとう、ハル」
彼の優しさを前に感謝の言葉を口にする。2人が楽しそうに会話をする中、直後2人は近くから気配とエネルギーの反応を感知する。
「この気配………」
2人が反応をキャッチした直後、ハルの傍へ高速移動で接近してくる人物が近づいてきた。ハル達はこれをかわすと、高速移動をしてきた人物は足を止める。
「………セリィちゃん」
足を止めた人物は、ハルと過去に何度も激突したセリィだった。
「こうやって会うのもいつぶりかな、ハルくん」
セリィはそう言うと共に右手に持った魔剣を構える。
「この子は相変わらず突然現れると共にハルと戦う事ばかりね………」
メイルはセリィのブレない姿勢に呆れか感心か、思わずそう呟いた。
「けれど今の俺にとっては嬉しい相手です。セリィちゃん程の強さを持つ相手なら不足は無いですから」
ハルはそう言うと共に木刀を地面へ突き刺すと、腰に携えた魔剣を鞘から抜刀する。そして2人が激突しようと身構える中、2人はまたしても別の気配が接近している事を感知する。
「(………また何かが接近してくる………!)」
ハル達はそれを感知するとその場に身構えたまま動かない様子を見せる。その直後、足音の聞こえた方へ視線を向けると………
「………よう、また会ったな………あの時の男」
そこにはハルの事を知っている人物が立っていた。そしてハルもその人物に目を向けると………
「………確かフシヤマ………と仰る方………でしたか」
そう言って、目の前に立っているのが、以前対峙した4人目の異世界人、不死山である事を口にするのだった………
エビルとの対決を通じて更に強くなろうと鍛錬の旅に出るハル。だがその先でセリィ、不死山と立て続けに対峙相手が現れる事態に。果たして、ハルはこの事態を乗り越える事が出来るのか………?
To Be Continued………
次回予告
不死山は相変わらず不死性を武器に戦う様子を見せるが、ハルやセリィ相手には実力面で劣り一方的に攻撃されていた。そしてそんな様子を、また1人見ており、この状況へと介入してくるのだった………
次回「混沌の増す戦況」