ミアを攫った犯人は敵対勢力を自称し、ウズクチョの弱体化を狙っていた。フェイは怒りを覚えると共に、戦闘態勢を敷くのであった………
フェイが自身の能力を活かして素早い動きを見せつつ剣を振り下ろすが、フードの男はまたしてもミアを巻き込んで煙の姿となり攻撃を回避する。
「(この能力………またか)」
フェイはフードの男の能力を前に息を漏らす。少ししてフードの男は再び姿を構築し、フェイの背後へ回り込んだ。
「ぐっ! (面倒な相手だ………多分煙になる能力だがそれの使い方に慣れているっぽいぞ………?)」
フェイは咄嗟に回避行動をとってかわしたが、少しして彼は相手が厄介な能力の持ち主である事を心のどこかで感じていた。
「おっと、あれだけ大口叩いておいて何も出来ないのかい?」
フードの男は煽るようにそう言い放つと、短剣を取り出し………
「それじゃあ事は俺の思い通りに進みそうだ」
ミアの喉元へ短剣を突き立てた。
「ひうっ………!?」
ミアは恐怖の声を漏らした。フェイも苛立つように息を漏らすが、手を出してミアが無事で済むか分からず、身構える事しか出来なかった。
「そのまま動くなよ。このお姫様を傷付けたくなかったらな」
フードの男はそう言うと共に煙の能力で姿を煙へと変え、ミアを連れて逃亡を図ろうとしていた。フェイはミアを気にして動けず、フードの男はそのまま逃げ出すが………
「はあっ!」
だが次の瞬間、刀身に水の魔力を纏わせたハルが煙へ攻撃を仕掛ける。
「うあああっ!?」
するとフードの男の悲鳴が聞こえ、煙化が解除。その際一緒に元の姿となったミアは空中へと投げ出されるが、ハルは跳躍と共に空中で彼女の身体を受け止め、そのまま地面へ着地する。
「大丈夫ですか、ミア様?」
ハルはミアに対してそのように問いかける。それを聞いたミアは何が何だか分からないまま頬を紅くさせていたが………
「あ………ありがとうございます………」
自分を助けてくれたハルへ感謝の言葉を漏らした。一方でフェイやフードの男は、ハルが攻撃を当てられた事に驚いており………
「(煙状態でダメージを与えた………!? というか、さっきのハルの剣………纏われてたのは水じゃなかったか………?)」
フェイの方はハルの剣に纏われたのが水である事に困惑していた。そして、フードの男も自身がダメージを負った事が理解出来ず………
「(コイツ………! 俺が煙状態だったのに何故ダメージを与えられたんだ………!?)」
突如として現れ自身にダメージを与えたハルへ疑問を向けたのだった………
フードの男に苦戦をさせられるフェイだったが、ハルは加勢と共にフードの男へダメージを与えて見せた。果たして、この事態にはどのような裏が隠されているのか………?
To Be Continued………
次回予告
ハルはフェイ達に能力を偽っていた事がバレるものの、フードの男を倒せる唯一の戦力であった。フードの男は逆上して反撃を狙うが、戦闘経験豊富なハルの相手では無かったのだった………
次回「煙を吹き飛ばす水」