ハルはフェイを気にかけ2人きりで会話をする。その中で力に渇望している事を吐露するフェイに対し、ハルは焦っても力は手に入らない事を語るが、フェイは何処か落胆する様子を見せたのだった………
第191話 三度の不死身人間
ハルとフェイの対決から数日経った頃、フェイは城の庭で木刀を手に鍛錬を積んでいた。ハルとメイルの2人は少し離れた位置からフェイの様子を見ていたが………
「フェイ、最近毎日のように鍛錬に励んでるわね………けど何処か苦しそう………」
メイルはフェイが何処か苦しそうな様子を見せていた。
「………フェイ、最近強さに対して劣等感を覚えてしまったのか………様子がおかしいんですよね………」
フェイはハルと共に話した時の事をメイルにも明かす。
「様子が………?」
メイルは驚いた様子を見せる。ハルは何処か落ち込む様子を見せ、どう話したらいいか分からない様子を見せる。だがその直後、遠くから闇の気配が感じ取れ、ハル達は近くの城壁へ視線を向ける。するとその直後、城壁の裏から男の姿が現れ、軽々と城の庭へと侵入してきた。
「フシヤマ………!」
城の中に入ってきたのは不死山だった。不死山は城の中を見回すと………
「へぇ、ここがレボナガシって所か。テルススの連中にわざわざ場所を聞いたかいがあるってもんだぜ」
そう言って自身を迎えいれているテルスス国からここへやってきた事を仄めかす。
「お前がハルの言ってた不死山か………俺が倒す!」
フェイは腰に携えていた剣を鞘から抜刀し身構える。
「お前には興味無いな。俺の興味はそのハルって奴だ。俺に2度も辛辣を舐めさせてくれやがったアイツを倒さないと気が済まなくてな………!」
不死山はフェイには目もくれず、ハルを倒す事だけ考えていた。フェイは歯軋りを見せると………
「ハルを倒すだって………? ………ふざけるな!!」
そう言って無駄を見せない動きで不死山へ接近し彼の右肩にかけて鋭い斬撃を放つ。これにより不死山の右手を切断したが………
「………聞いてないのかよ? 俺は死なねえ」
不死山の右腕は彼の魔力によって即座に引き寄せられ彼の身体にくっ付いた。そしてくっ付いたばかりの右腕で腰に携えていた剣を鞘から抜刀し、フェイに向かって攻撃を狙う。だがフェイは素早い動きでこれをかわした。
「(剣の動かし方はまるで素人………そこは大丈夫………だが不死身なのは厄介過ぎる………!)」
フェイが不死山と対峙したのは今回は初であり、致命傷を与えても死なない彼に何処か戦慄する様子を見せていた。そして不死山は身体の中に宿る闇を外側へ引き出すと………
「さあ、死にたくなかったらさっさとハルって奴を呼んでこいよ………!!」
そう言ってハルと対決する意思を隠そうともしない素振りを見せたのだった………
鍛錬を積むフェイやその様子を見ていたハル達の前に現れた不死山は相変わらず死なない厄介さを見せる。果たして、不死山の厄介さを崩す術はあるのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
不死山は身体の闇を強く放出し、フェイをパワーの差で圧倒し始める。それを危険視したハルはここで戦闘へ介入。先の戦いの経験から、リリーフオーバーロードの力を解放するのだった………
次回「劣等感の闇」