1級魔法使いメイル=レミールは高等級案件の中で魔物による危機的状況に陥るが、そこへハルという少年が駆け付け魔物を倒した事でこれを脱する事に成功する。そして、メイルはハルとの出会いで彼に感謝の意を見せるのだった………
ハルとメイルがお互いの素性を話し合ってから数分後、メイルの判断で2人は森を脱出する。そしてテントの方にはメイルへ依頼を行っていたスーツの人物が姿を現し………?
「メイル様!」
心配そうな様子と共に彼女へと駆け寄った。
「もう、大袈裟ね………」
メイルは呆れた様子でスーツの人物を見やる。スーツの人物がメイルの無事を安堵する中、彼はハルの存在に気付くと………
「ところでメイル様、そこの少年はいったい………?」
ハルの事についてメイルへ問いかけた。
「彼はハルよ。森の中で会った子なんだけど、実は少しだけ助けて貰っちゃった(………本当は少し所じゃないんだけどね………)」
メイルはハルの事をスーツの人物へと説明する。実際に彼女が受けた恩は計り知れないが、多分信じて貰えないと踏んだのか、あまり大きくは感謝の気持ちを話さなかった。
「そうだったのですね。勇気のある少年とお見受けしました」
スーツの人物はハルへ目をかけるようにそう呟く。メイルはハルの耳元に駆け寄ると………
「ごめんね………多分貴方に生命を助けられたって話しても信じてもらえるか怪しいから少し嘘着いちゃった………」
小さな声でハルへ謝る様子を見せる。
「大丈夫です、俺がメイルさんを助けたのはあの時だけです。大多数はメイルさんの功績ですよ」
ハルは彼女をフォローするように小さな声で言葉を返した。
「あ、ありがとう………(………この子、とても良い子だわ………!)」
メイルは彼の言葉に感謝の言葉を漏らした。それに加えてハルがロクに不満も漏らさなかった事に驚きつつも、彼の優しさに救われた様子で感謝の意を見せ、彼を良い子と評したのだった………
その後、メイルは任務の報告の為に現場を離れると、今回の生命の恩人であるハルを連れて道中を歩いていた。
「………あのメイルさん。俺達は今どちらへ向かっているのでしょう?」
ハルはメイルが向かう目的について問いかける。
「私が所属している国、ウズクチョよ」
メイルは自身の目的地について説明する。
「ウズクチョ………この大陸では特に有名な国ですね」
ハルはウズクチョの事を知っている様子を見せる。
「ハルも知ってるんだ。やっぱりあの御方がいるからかな」
メイルは、流浪の旅人であるハルすらウズクチョを知っている事にどこか嬉しそうな様子を見せていた。
「あの御方………?」
ハルは首を傾げる様子を見せる。
「後で紹介してあげる。それと………」
メイルはウズクチョにいる例の人物については一旦話を逸らし、何が言いたげな様子を見せる。最初こそ口篭るような様子を見せていたが………
「………いいや、やっぱり今言っちゃおう。ハル、助けてくれてありがとう。それでね、さっき一緒に歩いている時からずっとハルへのお礼を考えてたの」
メイルはハルに助けて貰った恩を改めて感謝すると共に、彼へのお礼を考えていた本音を語る。
「大丈夫ですって………! 俺は当然の事をしたまでですから………!」
ハルは慌てた様子で遠慮する様子を見せる。
「そうはいかないわよ………! それで………もし良かったらなんだけど………私の元へ来ない? 貴方程の実力者なら高待遇で雇ってあげられるし………!!」
だがそれではメイルの気が済まず、彼女はハルに対して自身の元へ来るよう誘う様子を見せた。
「メイルさんの元へ………!? けれど今日初めてお会いしたばかりの俺が………よろしいのでしょうか?」
ハルは驚いた様子で思わず聞き返す様子を見せる。
「良いに決まってるじゃない。私の生命の恩人なんだし………遠慮しないで、ね?」
メイルは遠慮するなと言わんばかりの様子で彼に駆け寄った。それを聞いたハルはメイルが悪い人物では無く、寧ろ面倒見が良くて義理堅い人物である事を知ると………
「………分かりました。もし差し支えなければメイルさんの元でお世話になりたいです」
そう言ってメイルからの提案を引き受けた。
「………! 良かった………!!」
メイルはハルが自身の傍に来てくれる事を嬉しそうに感じていたのだった………
ハルに対しての恩義と彼の実力の高さを目の当たりにしたメイルは、彼女を自身の元で雇う事を提案する。ハルはメイルの提案に驚きつつもそれを受け入れ、ハルはこの日からメイルと行動を共にする日々を過ごす事となったのであった………
To Be Continued………
次回予告
ウズクチョで任務報告を行った後、ハル達の元へとある人物が訪れる。そしてその人物こそ、ウズクチョに大きな影響を与えている白髪の剣士であり、この世界で最強の存在であった………
次回「1000年の英雄」