突如ミアを攫おうとしたフードの男の共犯者と見なされてしまうハル。ハルは咄嗟に逃亡を選択、そしてフェイもハルが共犯者扱いされてしまった事態に憤慨する様子を見せるのだった………
兵士達の捜索は夜になるまで続いたが、結局ハルの行方を見つける事は出来なかった。一方でハルはウズクチョの国境を抜けようとしており、この地帯はまだ先の件が伝わってない為、今のタイミングなら何とか抜けられそうであった。
「(こんな形でウズクチョを離れる事になるとはな………メイルさんの事が気がかりだが仕方無いな………)」
ハルにとってはメイルの事が唯一気になっていたが、このままでは自分はウズクチョにいられなくなる。それを理解していた彼にとっては戻る選択肢は持てなかった。
「随分な厄介事になったよね」
そんな中、突如として男の声がハルの近くから聞こえた。ハルはその声に聞き覚えがあり、声の聞こえた先へ視線を向けると………
「貴方は………U様」
そこには黒いコートを身に着けたUが立っていた。
「そこまで恭しくなくていいよ。ここは城の中でもウズクチョの本拠地でも無いからさ」
Uはハルに対して楽に接するよう促した。
「………何の御用でしょうか?」
ハルは警戒しながらもUへ用件を問いかける。
「いや………先のミアを誘拐しようとした輩に君の名前が上がったから少し会いに行こうとね」
Uは既に先程の事件を聞き付けており、ハルに会いに来たのもそれが理由だった。
「………俺を殺しに来たって訳ですか?」
ハルはUが暗殺者の可能性を感じていた。だがUはその場へ座り込むと………
「いや? 別に僕は君に会いに来ただけだ。それに………君が共犯呼ばわりされた理由もちょっと話にね」
そう言って、Uはハルに対する殺意は無く、寧ろハルが共犯者として扱われてしまった理由を話に来たと語った。
「………そうですか」
ハルは小さくそう呟いた。しかし、彼にとってはUは味方ではなく疑いが晴れない状況が依然続いていた。
「………まだ疑われているようだから言うけどさ、僕はウズクチョに基本干渉しないスタイルだ。僕が干渉したら確かに国は僕の思いのままになる。でもそれは1000年来の親友の1人が望んだ未来じゃない………これを信じろとは言わないけど、僕は君が共犯だろうがそうじゃなかろうが君を殺す気は無い」
Uはハルに対して、信じてもらえるとは思えていないが、ハルを殺す気は無い事を改めて突き付けた。それを聞いたハルは………
「………じゃあなんで今になって干渉する気になったのでしょう?」
どこか確かめるようにそう言い放つ。それを聞いたUは驚いた様子と共に………
「………君、随分強かだね」
フッと笑いを零しながらそう呟くのだった………
国境を抜けようと逃亡するハルの前に現れたU。彼はハルの味方では無いものの、突如としてハルに干渉を開始し始めていた。果たして、彼の目的は如何なるものであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
Uが干渉したのはハルに現在のウズクチョの内政を話す為であった。そしてハルは、その内政に利用されてしまった事を突き付けられるのだった………
次回「ウズクチョ内政の腐敗」