逃亡を選択したハルは国境を抜けようとする中で突如Uと遭遇する。彼はハルへの殺意は無く、不干渉の姿勢を口にするが、ハルは今になって干渉してくる彼に疑念を抱くのだった………
ハルの強かな言葉を耳にしたUは1度息を漏らすと………
「………そうだね、なんで今になって干渉を始めたのか。それはシンプルに今の内政が気に入らないからかな」
Uはそう言って、干渉を行ってきた理由をまず述べた。
「現在のウズクチョは3派閥ある。1つは国王をトップとするメラズ公爵派、現在の主流派だな。とはいえ現在の国王は操り人形もいい所でな。実質的な政治の実権を持つ派閥と言ってもいい。2つ目はヒャガ派閥。こっちは逆に王女のミアを使って実権を握ろうとしている派閥だね。そしてもう1つは一応僕の親戚筋のシロミヤ派閥がいるが………こっちは基本こういうトップ争いに関与する気は無いから今はいい。問題は今回の事件に関しての話だ。結論から言おう、今回の事件を引き起こしたのはヒャガ派閥だ」
Uは続いてウズクチョの派閥について語った後、今回の事件がその中の1つが起こした事を明かす。
「ヒャガ派閥が………?」
ハルは首を傾げる様子を見せた。
「先の犯人について死体を見せてもらったが………あれはヒャガ派閥に買収された能力者が起こした事案だった。彼は姫を攫った後、ヒャガ派閥に買収された兵士達に保護される形で姫を同時に奪還。国王からの信頼を得てメラズ公爵派を失墜させたかったんだ」
Uは今回の事件が意図的に仕組まれたものであると語った。
「どこでそれを知ったんですか………?」
ハルは明確に事情を知る彼に対して思わずそう問いかける。
「え? ………本人に吐かせたよ」
なんとUは直接本人から聞いたようであった。
「本人………え?」
これにはハルも動揺の声を漏らした。
「ちょっと力づくで脅してね………って、そんな事はどうでも良い。問題はヒャガ派閥に誤算が起きた事だ」
Uは本人に吐かせた手段を少し漏らした後、今回の件ではヒャガ派閥に誤算が起きた事を上げた。
「誤算………俺があの男を倒した事ですか?」
ハルはその理由にすぐ気づいた。それを聞いたUはフッと笑うと………
「そういう事。奴の自身とそれに触れる者を煙にする能力はまあ悪くない能力だ。奴もまさかこれを攻略されるとは思ってなかったんだろうね。けれど君はそいつを倒してしまった………結果として彼の計画はご破算に終わり、下手をすれば自分の立場も無くなるからね………君をスケープゴートにして誤魔化したって訳だ」
Uはハルが共犯者扱いをされた真意を語る。それを聞いたハルは………
「………くだらないものですね」
呆れ混じりにそう言い放つのだった………
Uから語られた真意を元に、ハルは自身が共犯者扱いとなった真実を知る。だがハルにとってはそんな実情はくだらないものであった。そして、この事件は後にウズクチョに対して大きな事態を引き起こす事となるのだが、その答えはまだ誰にも分からないものであった………
To Be Continued………
次回予告
Uはハルに対して、レボナガシという国に自分の知り合いがいる事からその人物を頼るよう助力する。Uはその人物こそがハルに良い影響を与える事を語るのだった………
次回「運命を変える人物」