ウズクチョへ帰還したハル達と、自国へと戻ったウズクチョ側。レボナガシの中で人の動きが大きなものとなった中、ハル達の前へ再び現れるセリィ。しかし、彼女は何故かミアをハル達へ返す行動を見せたのだった………
ハル達がセリィの思惑に首を傾げる中、セリィは息を漏らすと………
「………私の主様はこの世界の行方を見られているんだよ。その中でハルくんや貴方達の動向が大きく関係しているから手を貸しているだけ」
そう言って、自身の行動の意味を口にする。それを聞いたハルは驚いた様子を見せると共に………
「………でもそれはウズクチョへ喧嘩を売る行為だ。君も………君の主も………反逆と取られかねない」
セリィとその主の行為がウズクチョへの反逆ではないかと指摘する。
「………そうかもね」
しかし、それを聞いたセリィは流すようにそう呟いた。
「かもねって………怖くないの、貴女………?」
メイルは驚いた様子でそう問いかける。
「私には国も何も無いもん………ただ主様の目的を叶えるだけだから」
だがセリィにとってはそんな事よりも自身の主の目的を叶える行動が第一だと考えていた。底の読めない彼女に対してハルは最初こそ警戒する様子を見せていたが、少しして笑みを浮かべると………
「………分かった。君の中で覚悟があってやっている事なら俺からは何も言わない」
そう言ってセリィの行動については大きく言及しないと決めた。
「そうしてくれると嬉しいよ」
セリィは期待した通りの答えが返ってきた事へ喜ぶようにその場を去ろうとする。
「じゃあね、ハルくん。いつか貴方とも決着をつけたいよ」
セリィはそう言うと、ハルとの再戦を誓うように自身の能力による高速移動でその場から立ち去った。
「あの子、ハルとの対決は諦めてないのね………」
メイルは苦笑いを浮かべるようにそう呟いた。そんな中、ミアとの再会に喜びつつも、ハル達の会話を聞いていたフェイは、目的の為なら国すら敵にするセリィの強い覚悟を耳にし………
「………目的を叶える………か」
何かを決意するようにそう呟くのだった………
それから少しして、高速移動でハル達の前を立ち去っていたセリィは、レボナガシから数十キロ離れた位置でフードを被った男と対面する。
「お帰り。目的は果たせたみたいだね」
その男はそう言うと共に、セリィへアイスを手渡した。
「ありがとうございます、主様………!」
セリィは受け取ったアイスを口にする。そしてアイスの味を堪能する中、フードの男はフードを外す。その下にはUの顔が隠れており、セリィの頭を優しく撫でると………
「悪いな、僕に出来ない行動を君へ押し付けてしまって………」
そう言って、セリィへ感謝の言葉をかける。
「私は主様の為に出来る事をするだけです」
それを聞いたUはフッと笑いを零すと………
「健気だな………僕がずっと前に失くしたモノを持ってるのは良い事だ」
そう言って、セリィの事を褒める様子を見せた。
「しかし、ハルくんから私達の行動は反逆じゃないかと疑問を持たれました。主様は私達の行為に反逆の可能性を考えた事はありますか?」
だがセリィは同時に自分達の行為を反逆と言われた事にも疑問を覚えていた。だがUは笑い声を漏らすと………
「別に世界の為に正しいとかそんな気持ちでやってないさ。僕がウズクチョを守りながらもこんな行動をしているのは、1000年前の親友との約束を守る為だからな………とは言っても、セリィには分かんない話か………」
そう言って、彼の行動動機はただの反逆行為とは異なる事を口にするのだった………
セリィや彼女の主であるUの行動は、国家への反逆など気にも留めていないばかりか、何か1つの目的の為に動いているもののようだった。果たして、2人の思惑は何が行動原理として動いているのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
意図せぬ形でミアを保護する事となったハル達。スプリングがUへ報告の為に一度レボナガシを不在とする中、フェイは1つの誓いを打ち立てるのだった………
次回「フェイの誓い」