Uはハルに対してレボナガシを頼るよう助言を行う。そして、ハルもまたUが味方ではない可能性を感じつつも、メイルへの手紙を彼に託すのだった………
ハルとUが別れてそう経たない頃、メイルは自身が生活している屋敷の中で落ち着かない様子を見せていた。
「(ハルがミア様誘拐事件の共犯者………!? そ、そんな訳ない………だってあの子は………そんな事をするような子じゃない………!!)」
メイルはハルの件について聞かされてはいたようだが信用はしていなかった。彼女は3ヶ月のみとは言えハルとは長く共にいた人物であった為、彼がそんな愚かな真似をしないという気持ちの方が強くあった。そんな中、彼女の部屋の窓からノック音が聞こえた。
「………ノックの音? でもなんで窓から………?」
メイルは首を傾げながらも音が聞こえた窓の方へ向かう。するとそこには空中浮遊を行っているUの姿があった。
「ゆ………U様!?」
これにはメイルも驚く様子を見せていたが、すぐさま窓を開ける。
「ど、どうなされたのですか………?」
メイルは困惑しながらUに対して用件を問いかける。
「君に対して緊急でこれを渡せと依頼を受けてね。それだけだよ」
Uは懐からハルに託された封筒を取り出すと、それをメイルへ投げ渡した。
「それだけ。今は非常事態だから僕もあまり派手に動く真似はしたくない、ここらで帰らせてもらうよ」
Uはそう言うと、目にも止まらぬ速さでメイルの屋敷を離れるように飛んで行ってしまった。
「この封筒………私宛て?」
メイルは封筒を空ける。その中にはハルの手紙が入っており………
「メイルさん。この手紙を貴方が目にしているという事は、俺はもう貴方の目の前にはいないという事なのでしょう。俺は貴方と一緒に暮らす中で、人を共に生きる事は苦痛なだけでは無い事を知りました。俺は今まで剣だけを信じて生きてきた身の為、人との付き合いが分からないままでした。けれど、貴方と共に過ごした期間は………とても楽しかったです。身勝手に姿を消してしまった事は申し訳ございません、メイルさん、どこかご幸せにお過ごしされる事を心からお祈り申し上げます」
ハルはメイルの元から自分がいなくなった時の想定と思わしき言葉を綴っており、最後にはメイルの幸せを願う言葉が残されていた。これを目にしたメイルは目に涙を溜め崩れ落ちると………
「ハル………ハル………!」
ハルの事を想って泣き崩れるのだった………
ハルからの手紙には、彼なりにメイルへ感じていた想いが綴られていた。ハルがいなくなった現実に泣き崩れたメイルは、心に重い気持ちを抱くのであった………
To Be Continued………
次回予告
ウズクチョの国境を抜けたハルはそう日の経たない内にレボナガシへ到着する。ハルはレボナガシにおいてUの言っていた1級魔法使いと対面するのであった………
次回「レボナガシの1級魔法使い」