エビルを倒してから1ヶ月、新たな国の建国へ動こうとしていたハル達の元へUが訪ねてくる。その依頼は過去の人物を救済するという奇想天外のものであった………
Uの言葉を聞いたハル達は驚きを隠せず………
「か、過去の人物を助ける………どうやって………?」
思わずUの言葉に疑問を覚えながら具体的な内容を問いかける。
「………まずは助けて欲しい人物の名を教えとくよ。名はホワイトソードマンを名乗る男だ。特徴は白い帽子とマント………それと黒い髪だ。とはいえ、ちょっと疑り深い男だ、苦労する事にはなると思う」
Uはまず助けるべき人物の名を口にする。
「ホワイトソードマン………人の名前なんですか、それ?」
その人物の名が人のものにしてはどこか変なものである事から首を傾げた。
「コードネームみたいなものだよ。本名はまた違ったものらしい」
Uはその名がコードネームであり、本名はまた異なる事を口にする。
「そうですか………しかし、俺達に依頼していったいなんの得が………?」
ハルは目的の人物の事を知りつつも、それが自分達にどのような利益をもたらすのかを問いかける。Uは少し考える様子を見せると………
「そうだな、さっき話を少しだけ聞かせてもらったけど………フェイの新しい国を作るって話に一枚噛んでもいい」
Uはハル達が目的としていた新たな国の建国に協力する事を提示する。
「U様のご協力が………!? ………U様の働きかけがあればウズクチョでもそう簡単に止められる人間はいない………! 大チャンスだよ、ハル! メイル!」
それを聞いたフェイは、Uの働きかけならウズクチョ側に反対されてもねじ伏せられる事を口にし、大チャンスである事を語った。それを聞いたハル達もUの巨大過ぎる立場を利用出来る事がどれだけ大きいかはすぐに察したようで………
「………分かりました、U様のお力を借りる為に今回の件を引き受けましょう」
ハル達はこれに頷く様子を見せたのだった………
「………でもそれはそれとしてどうやって過去に行くんですか………?」
だがそれはそれとして、過去に行く方法についての疑問は依然として晴れない様子を見せた。それを聞いたUは………
「それなら手はある………ディメン、頼む」
そう言って、突如人の名を口にする。するとその直後、ハル達の近くの空間が歪み、紫色の異空間への道が開かれた。
「な、なんだ!?」
これにはハル達も大きく驚いていた。
「僕の知り合いに次元を操る能力を持つ子がいてな。その子の力で1000年前に行ける。ホワイトソードマンもその時代にいる」
Uはそう言って、彼の知り合いによる能力で過去へ行ける事を説明する。ハル達はその光景に言葉が出て来なかったが………
「まあここはU様を信じて行ってみましょう?」
少ししてメイルが言葉を引っ張り出し、ハル達もこれに頷いた。そして3人は紫色の異空間の中へ入るのだった。ハル達は入った後に次元の歪みは戻り始め、やがて異空間への入口は閉じられた。Uが少しして息を漏らす様子を見せると………
「………ホワイトソードマンを助ける………か。随分白々しい様子の依頼だったね」
突如少女の声が聞こえ、Uの言葉に対してどこか突っ込むように呟いてきた。
「ディメン………それは悪かったな。しかし、こう言わなきゃハルくん達が断るリスクもあった。半分騙す形になってしまったのは申し訳無いが………やむなしだ」
Uはそう言って仕方が無かったと言わんばかりの様子を見せる。
「………なんというか、時が経つにつれて感情が薄くなったよね。前だったらもう少し強く言い返してたはずなのに」
その様子を見た声の主はUの感情が見えない言葉にどこか落胆するように呟いた。
「………何も思わなくなるんだよ、長く生きていると………」
Uの中でもそのような自覚はあったようで、自身の掌を眺めながらそう呟いた。それを聞いた声の主は………
「………どうしたら貴方の感情は戻るんだろうね………お父さん」
そう言って、Uの感情が戻るのかを問いかけると共に、真子でしか有り得ない呼称で彼の事を呼ぶのだった………
過去の人物、ホワイトソードマンを救う事でハル達の新たな国の建国に繋がる為に協力する事となったハル達。しかし、U側もハル達に対して隠し事をしている様子でもあり、ハル達は知らず知らずの内に大きな事態へと巻き込まれようとしていたのだった………
To Be Continued………
次回予告
Uの手引きによって過去の時代へとやってきたハル達。彼等が降り立ったのは小さな村であり、ハル達はそこで新たな出会いをする事となるのだった………
次回「過去の世界」