メイルの元を訪れたUはハルからの手紙を彼女へ手渡す。メイルの事を想ったこの手紙を目にしたメイルは、ハルがいなくなった現実に泣き崩れるのであった………
第25話 レボナガシの1級魔法使い
それから一夜明け、ウズクチョの国境を抜けたハルはレボナガシ国境内へ到達していた。
「(あの大きな城………あれがレボナガシか)」
ハルはゆっくりとレボナガシの門へと近づく。だが門の前には兵士が2人立っており………
「待て! 貴様、この国に何の用だ?」
門へ近付いてきたハルに対して用件を問いかける。
「私の知り合いからこの国にいる1級魔法使いを頼れと言われまして………」
ハルはそう説明しながらUに手渡された手紙を見せる。兵士は疑うように手紙へ目を向けていたが、少しして顔色を変え始め………
「し、失礼致しました!! ………まさかU様のお知り合いだとは………!!」
そう言って、ハルがUの知り合いであると知るや慌てた様子で先程の態度を謝罪する。
「い、いえ………私もここを訪れるのは初めてですので………! (………あの人の名前が出てきた………まさかここでも名の知れた人なのか………?)」
ハルは首を傾げながらUの名前が出てきた事に驚いていた。すると兵士の1人は慌てて門の中へ入り、もう1人は姿勢を正すと………
「これより1級魔法使いのスプリング=セント様をお呼び致します。貴方様はスプリング様をお訪ねになったのでしょう?」
そう言って、ハルに対して1級魔法使いを呼ぶ事を説明する。
「は、はい………(1級魔法使い………何故ここまで事が進んでいる………? 多分手紙のお陰なんだろうけど………)」
ハルは、今兵士が呼びに行っている人物こそ、Uが言っていた1級魔法使いである事を察知する。だが何故ここまでトントン拍子に話が進んでいるのかはハルにも理解出来なかった。それから少しして、門の中から先程の兵士の1人が戻ってくると………
「お待たせ致しました、どうぞこちらへ」
そう言って、ハルを門の中へ案内する。門の中には大きな魔導服を身に纏い、緑色の目を持ち、腰まで届く長い金髪の女性が立っており………
「ようこそいらっしゃいました。貴方がUさんのお手紙に書いてあった男の子………ハルくんでしょう?」
ハルと対面するや否やすぐにそのような事を問いかける。
「は、はい………! (この人………何故俺の名前を………?)」
ハルは何故自分の名前を名乗ってもいないのに彼女が知っているのか疑問に感じながらも取り敢えず頷く様子を見せた。ハルは少し考える様子を見せると………
「………初めまして。私はスプリング=セント………レボナガシの1級魔法使いよ」
そう言って、自身の紹介を始めるのだった………
ハルの前に現れた1級魔法使いスプリング=セントは、Uが頼れと言ってきた人物の正体であった。彼女は何故かハルの名を知る様子を見せていたが、果たしてUとはどのような関係であろうか………?
To Be Continued………
次回予告
スプリング=セントは城の中でUを頼ってきたハルのこれまでの顛末を問いかける。ハルは彼女を信用して良いのか疑問に感じていたが、スプリングは自分がUとは直接の知り合いである事を語るのだった………
次回「英雄の友人」