トントン拍子に城の中へ案内されてしまったハルは、スプリングが何故自分の事を良く知っているのか理解する様子を見せた。それに対し、スプリングはUの知人であり、彼から逐一情報を貰っていた事を明かす。それを聞いたハルはスプリングへこれまでのウズクチョでの事を語り始めるのだった………
その後のハルの説明は数十分にも渡った。ハルの話の内容はメイルを助けた時のこと、メイルの傍で仕えるようになった日々、1級能力者でありウズクチョの第一王子であるフェイ=ウズクチョとの関係、同国王女であるミア=ウズクチョの誘拐未遂を機に政治的な理由で振り回された事など、たった4ヶ月とは思えない程に激動の日々を振り返っていた。
「………結論を申し上げますと、私はそこまで優遇された立場ではありませんでしたね。とはいえ、1級魔法使いの下で働いた事は良い経験と考えておりますし、人に好感を持たれたのは生まれて初めてで悪くないなとは思いましたけど」
ハルはこれまでの事を振り返り、自身があまり良い立場で無かったと感じつつも、メイル達のように自分に好感を持ってくれていた人物達には感謝の意を持っていた。それを聞いたスプリングは………
「………そう、そうだったのね………」
そう言ってハルに対して優しく手を伸ばし、彼の頭を撫でる。
「ふえっ………!?」
スプリングのこの行動にはハルも動揺していたが、スプリングは優しく彼の頭を撫でると………
「よく頑張ったわね………貴方はとても辛い中をよく生きてきたわ………!」
そう言って、心の底から彼に同情する様子を見せていた。それを聞いたハルは………
「………そこまで同情されたのは正直初めてです」
困惑しながら思わず自分の内心を口にした。スプリングは朗らかな笑顔を見せると………
「もし貴方が今後辛いと感じる時があったら私が味方するわ。実は………さっきの手紙にはUさんから貴方を守るようにお願いがされた内容が書かれていたの」
Uの手紙に記載されていた内容についてハルにも共有する様子を見せた。それを聞いたハルは………
「えっ………?」
Uが自分の事をスプリングに託していた事に驚く様子を見せていた。
「私達は確かに初対面だけど………レボナガシは貴方の事を守ると誓うわ………例えウズクチョと対立する事になってもね………」
スプリングはハルの事を国を上げて守る事を語る。それを聞いたハルは未だ驚く様子を見せていたが………
「………ありがとうございます。しかし、私はただ守られるだけじゃない。誰かを守れる強い人間になりたいのです」
ハルはそれにお礼を言いつつも、自分は強い人間になりたいとも語った。それを聞いたスプリングは………
「………分かったわ。なら、貴方が更に強くなるようになんでも手伝うわ」
そう言って、ハルの希望にも応えようとする様子を見せたのだった………
ハルの境遇に同情するスプリングは、国を上げてハルを守る事を約束する言葉をかけた。しかし、ハルはそれだけでなく強い人間になる事を目指して強くなろうとする様子を見せたのであった………
To Be Continued………
次回予告
ハルはスプリングの師事の元、魔法の技術について説明を受けていた。スプリングは自身の扱う魔法が現代で主流のものとは違う事を明かし、それが極大魔法に関係している事を語り始めるのだった………
次回「旧式詠唱の魔法」