スプリングから呼び出されたハルは、彼女から現代の詠唱技術に関する利点や特徴を教わる。そこからスプリングは、現代では廃れてしまった旧式詠唱に対する話も口にするのであった………
スプリングの説明を聞いたハルは、旧式詠唱の存在を知り、それが極大魔法と大きく関係している事を知った。
「旧式詠唱は自分で詠唱して術式を組み立てなければならない都合、現代魔法と比べると発動が遅くなるデメリットがあるけれど、自分で術式を組み立てる都合、消費する魔力が自分で調整出来るようになり、その振り幅も大きくなる。これによって例え同じ魔法でも威力を際限なく変更させる事が出来るようになるの。それに極大魔法は自分で術式を組み立てそれをこの世界に具現化する技術。成立させる為の条件はその人間毎によって違うから正解は無く、会得する為には自分の世界の本質を掴むしかないと言えるわね。だから私は仮に貴方の中で極大魔法の資質があっても教えられないし、それを掴めるタイミングも分からないの」
スプリング曰く、旧式詠唱は発動が遅くなる代わりとして、消費した魔力に比例して威力も変更されるようになる事を明かし、これが極大魔法にも必要である事を語った。
「成程………つまりこれを使えるようになれば俺の魔力による威力や効力も更に上がるって事になるのですね」
ハルはスプリングの話を噛み砕き、旧式詠唱を使えるようになれば自身の魔法の威力や効力をパワーアップさせられる事を口にする。
「そういう事。それに貴方はまだオートマ式の感覚が定着していない。現代の魔法使い達はオートマ式が定着しやすい環境なのもあって中々極大魔法に行き着く子も少ないの。まあ私が未だにマニュアル式を扱う古い魔法使いだからこそ、このような姿勢に不満を抱いているだけなのかもしれないけれどね」
スプリングは現代の魔法使いとは違ってハルにはまだオートマ式の感覚が定着していない為、彼ならマニュアル式の方で魔法の英称等を定着出来ると読んでいた。とはいえ、それをハルに望む自分の事をどこか古い魔法使いだと自嘲する様子も見せたが………
「いえ………スプリングさん、ありがとうございます。俺、あまり魔法の事を教われる人間がいなかったので………俺が強くなる上で役立つ技術を教えてくださり、ありがとうございます」
ハルは恭しくスプリングに対して感謝の意を示した。それを聞いたスプリングは嬉しそうな様子を見せると………
「そこまで言ってくれる子も久しぶりだわ………いいわ、教えがいがありそうで………!!」
そう言って、ハルに対して教えがいがあると嬉しそうに呟くのだった………
スプリングから旧式詠唱の利点を聞いたハルは、その習得が求められている事を悟る様子を見せた。そしてこの時からハルは、初めて人から戦闘の技術を教わる事を知るのだった………
To Be Continued………
次回予告
スプリングから旧式詠唱の技術を教わるハルは、その難しさに驚かされる事となった。だが同時にオートマ式には無い威力・効力の上昇はハルに莫大な利点を与える事にもなるのだった………
次回「難解式の詠唱技術」