幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ハルを殺す為に自らすら囮に使うヒャガ公爵の策に疑念を抱くメイル。だがその直後、この卑劣な動きに怒りを覚えたハルは、受けた雷の力を自らの力として取り込む様子を見せたのだった………


第40話 強大な雷の拳

ハルは自らの姿が変化したのを目にすると、ゆっくりと足を前へ進めて行った。

 

「(動きは遅い………それに本気の私の魔法ならこんな男なんて………!)」

 

ローブの魔法使いはハルの動きが遅い事を目にし、雷の魔法を放つ。だがハルへ落ちた雷はハルにはビクともしなかった。

 

「なっ!? (そんな………私の魔法が効いていない!?)」

 

ローブの魔法使いは何が起きているか理解が追いつかなかった。だがこのまま倒れる訳にはいかない。それを感じたローブの魔法使いは………

 

「私は誇り高き2級魔法使い………こんな男に負ける事など有り得ない! 大魔法{アークサンダー}!!」

 

そう言って、全力の雷の魔法を落とす。これがハルの頭上から落ち、ハルの身体へ直撃する。

 

「(これなら………!!)」

 

ローブの魔法使いは今度こそダメージを与えたと直感する。だがハルには全くダメージが通らなかった。

 

「え………!?」

 

ローブの魔法使いは動揺する様子を見せる。そしてその隙にハルはローブの魔法使いの目の前へ立っており………

 

「………お返しです」

 

そう言って、右拳を振りかぶった。これにより右腕に雷のエネルギーが集束し………

 

「{ライジングスマッシャー}!!」

 

ハルはそのまま右拳を振るい、ローブの魔法使いの左半身もろとも彼女を吹き飛ばした。

 

「うあああああああああああ!?」

 

ローブの魔法使いは何が起きたのか理解出来ないまま吹き飛ばされていった。そしてハルは少しして元の姿へと戻り、メイルの方へ視線を向けると………

 

「………大丈夫ですか、メイルさん………?」

 

落ち着いた様子でメイルの安否を問いかける。

 

「………どうして? どうしてハルは私の事を助けてくれたの………?」

 

だがメイルには何故ハルが自分を助けてくれたのか、それが疑問だった。ハルは少し考える様子を見せると………

 

「そうですね………俺の人生の恩人だから………今度は俺が助け返す番だって………そう思いました」

 

そう言って、笑顔を見せながらメイルへの恩返しだと返すのだった。

 

 

 

そしてそれから少しして、吹き飛ばされたローブの魔法使いは吹き飛ばされた先で虫の息になっていた。

 

「わ、私が………何故………」

 

ローブの魔法使いは自分が敗北した理由が理解出来ない様子を見せた。

 

「分かりきった答えだ。奴は貴様などより強かった………それだけの事だ」

 

だがその直後、そんな彼女にそのような言葉を吐く男の声が聞こえた。ローブの魔法使いが声の聞こえた方へ視線を向けると………

 

「あ………(アイル=ディビル………! ウズクチョ1級能力者の1人、メラズ公爵の懐刀………!!)」

 

そこにはウズクチョで1級の称号を持つ1人、アイル=ディビルが立っていた。

 

「それより、ヒャガ公爵め。レミールを囮にしようとは愚かな男だ。これでレミールが敵に回ったらどうする………」

 

そしてアイルはヒャガ公爵に対して吐き捨てるようにそう言い放つ。

 

「メイル様が………そんな馬鹿な事を………?」

 

ローブの魔法使いはアイルの話が信じられない様子を見せていたが………

 

「有り得ない話では無い………ハルという男はかつてレミールの元にいた奴だ………もし奴が俺達へ本格的に反逆する力を得たとしたら………レミールを自分の方へ引き込んでもおかしくは無い………」

 

アイルはハルとメイルの関係を知った上で裏切りを危惧するのだった………

 

 

 

ハルの新たな力によってローブの魔法使いは吹き飛ばされる形で撃破される。そしてこの戦いでメイルの裏切りを危惧するアイル。果たして、メイルの今後はどのようなものとなるのか………?

To Be Continued………




次回予告
メイルは自らが犯そうとしたハル殺害の罪をレボナガシへ自首する形で受け入れた。そしてメイルは自らの身の上の話を全てハル達へ説明するのだった………
次回「メイルの自首」
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