幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
メイルは自首をする形でレボナガシへと連行される。そしてその会話の中で自らの身の上を吐露するメイル。ハルはそんなメイルの見方である事を優しく告げる様子を見せたのだった………


第42話 講和と布告

そしてレボナガシからのハル指名手配取り下げタイムリミット当日。ハルとメイルはスプリングに連れられる形で城の中の会議室へ入った。

 

「失礼致します」

 

ハル達が会議室へ入るとそこにはメラズ公爵。そして………

 

「………あら、メラズ公爵。それに………本日はUさんもいらっしゃるとは」

 

なんとUがハル達の目の前へ姿を見せていたのだ。

 

「意外かね? ………まあ私としては、君がその少年だけでなく、ウチの1級魔法使いと共にいる事が意外だがね」

 

それに対してメラズ公爵はそう言ってメイルがスプリングと共にいる事に驚いていた。

 

「それもお話致します。まず先の議題………ハルくんの指名手配を取り消すのかどうなのか………そのお答えからお伺い致します」

 

だがスプリングは落ち着いた様子と共にハルの指名手配を取り消すのかを問いかけた。

 

「そうだったな………まずそれについてだがこれは受け入れる。彼の指名手配は取り下げよう、それに君へ無礼を働いた事も謝罪させてもらいたい」

 

メラズ公爵はスプリングの要求を受け入れた上で彼女へ謝罪する。

 

「ご丁寧にありがとうございます、それならば先の件は取り下げます………さて、メイルちゃんのお話でしたね。先日、ハルくんはメイルちゃんを実行犯とした人物によって殺されかけました。証拠が無いので確信にはならないと思いますが………とにかくその疑いがある以上、メイルちゃんはレボナガシで保護させていただきます。よろしいですね、メラズ公爵………Uさん?」

 

そしてスプリングはメイルの件について、ハルが殺されかけたという事実があり、メイルが何者かに脅されたという名目で彼女を保護する事を宣言する。スプリングは敢えてヒャガ公爵の名前を出さなかったが、少なくともUはこれがヒャガ公爵の企みである事を知っていた。

 

「他国の魔法使い………それも1級魔法使いを保護という名目で抱え込むつもりかい、スプリング? ………大胆な真似をするなとは思ったが………下手をしたらまた戦争の名目になるぞ?」

 

Uはスプリングへ自身の疑問を問いかけた。それを聞いたスプリングは………

 

「その時は受けて立ちますよ。例えあなたを敵に回してもです………Uさん」

 

そう言って、U相手にも億さずに自らの主張をぶつけた。それを聞いたUはフッと笑いを零し………

 

「………分かった、こっちは先の真似で君達と戦争になりかねない火種をばらまいた。これくらいは認めるべきだ、ファイン」

 

そう言って、メラズ公爵の事を名前で呼びながらそれを認めるように言い放つ。

 

「U様!? 何を勝手に………!!」

 

メラズ公爵もこれには驚いていた。

 

「スプリング………レボナガシと戦争したくないのはこっちだって同じだろうに。それに、ハルくんを殺しかけた真似をしてスプリングを1回怒らせてるんだこっちは。認めるべきだろこれくらい」

 

Uは先のスプリングの件を引き合いに出し、メイルをレボナガシへ預ける事を認めろと返した。それを聞いたメラズ公爵は………

 

「………分かりました」

 

そう言って、渋々認める様子を見せた。

 

「ただし、預かりはあくまでスプリング、君の元でだ。メイルを戦争の人員として使うのも禁止とする。この条件だけは飲んでもらいたい」

 

だがUもタダでは認めず、スプリングの預りの元、戦争利用しない事を条件に出した。

 

「もちろんですよ。ただ………この事でメイルちゃんのご家族へ危害や政治的な不利を与えない事………これを約束してください、メイルちゃんの事を考えるとこれは譲れません」

 

スプリングはそれに頷きつつも、彼女の家族へ危害を与えない事を条件に上げた。

 

「分かってるよそれくらい。まあ、そんな馬鹿をする奴がウチの国に居ないといいんだかな………」

 

Uはそれを頷きつつも、どこか懸念するようにそう呟くのだった………

 

 

 

そしてその頃、ヒャガ公爵はウズクチョのレミール邸を訪れていた………と言っても無理矢理入ってきたという方が正しいか。

 

「(メイルくんがあの少年を殺し損ねるとは………こうなったら彼女の家族を人質にして確実に操れるようにせねば………!)」

 

ヒャガ公爵はメイルの家族を人質に彼女を操ろうと画策していた。そして、メイルの父親の執務室の扉を開けようとしたその直後………

 

「うわあああああ!!」

 

突如として男性の悲鳴が屋敷の中へ響き渡った。少ししてヒャガ公爵が部屋の中へ入ると、そこには青いエネルギーが循環した剣、そしてそれを所持する長い白髪の少女の姿があった。

 

「だ………誰だ君は………!?」

 

ヒャガ公爵はその少女に対して素性を問いかける。

 

「………私は貴方の敵………そしてこの世界を見届けているあの方の下僕………」

 

少女は表情一つ変えず落ち着いた様子を見せる。そして彼女は手元に2つの球体を持っており………

 

「君………まさかそれは………!?」

 

ヒャガ公爵は何かを察したものの、直後に少女は近くの窓から飛び降りる形で立ち去った………

 

「(い、いったい何が起こっているんだ………!?)」

 

だがヒャガ公爵は何が起きているのか、理解が追いつかない様子を見せたのだった………

 

 

 

スプリングの手引きでレボナガシに保護される事となったメイル。これによりハルと再びいられるようになったメイルだが、メイルの実家ではヒャガ公爵の思惑すら上回る新たな戦い、その序章となる出来事が起きていたのだった………

To Be Continued………




次回予告
レボナガシで再びハルと居られる事に幸せな様子を見せるメイル。だがそんなある日、レミール邸へ姿を見せていた白髪の少女が突如としてハルの前へ現れたのだった………
次回「白髪の魔剣少女」
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