アイルは魔物に対して能力解放を発動しあっという間に撃破する。そしてハルに対して期待する様子を見せながらその場は撤退するのだった………
アイルとの激闘から1日経ったある日。ハルは客室の中で考え事をしていた。
「どうしたの、考え事なんかして………?」
メイルはハルの様子に首を傾げていた。
「………あの時の魔物、あまりに現れるタイミングが急でしたね。いや、魔物が生息して出没する事自体は何も珍しくありませんが………あの時の魔物は軽く見積もっても2級くらいの強さはあったはずです………メイルさん、2級クラスの魔物ってそんなに出現頻度が高いのでしょうか?」
ハルはメイルに対して2級クラスの魔物について質問をする。
「3級以下の魔物はよく出没するし、ハルと初めて会った時と同じで集団だと2級案件ってのはザラだけど………この辺で単独2級クラスの魔物は滅多に出てこないわね………しかも国境線付近………国境線付近なんて警備がうるさい地帯だし、あんな魔物の目撃情報も無かったのに突然の奇襲………果たして偶然と言っていいのかしら………?」
メイル曰く、単独で2級クラスの魔物は珍しいようだ。それを聞いたハルは考える様子を見せ………
「………どう判断していいのか迷いますね。スプリングさんに聞こうとしても最近は出張が多いのか不在がちですし………」
スプリングに相談しようにも彼女は最近不在がちなのかあまり話が出来ない様子だった。メイルも困った様子を見せる中………
「………この世界は歪んでいるの。貴方達の知らず知らずの内にね」
突如、ハル達に向けて言葉が聞こえた。その声はハル達にとって聞き覚えがあり………
「………! スプリングさ………ん?」
ハル達はスプリングが声をかけてきたと考え声の主に向けて視線を向けたが、そこにはスプリングと容姿が似ており、ピンクのコートにロングスカートを着用し、更にケープを身に付けた白髪の女性が立っていた。
「っ………!? な、なんで………!?」
その女性を見てハルは反射的に構えたが、対してメイルはハルが見た事ない程に驚いており、彼女は驚きのあまり腰を抜かしていた。
「どうしたんですかメイルさん………!?」
これにはハルも思わずそう問いかけた。
「………そうよね。驚くわよね………特にメリルちゃん………レミール家の子孫の貴女なら」
女性はフッと笑いを零すと、メイルの驚きに納得しつつ彼女がレミール家の人間である事を知っている様子を見せた。
「………何故メイルさんのご実家の名を知っている?」
ハルは剣の柄に手を添えながら女性に対してメイルの姓を知っているのかを問いかけた。
「それは私が白宮春香だから………と言えば貴女は分かるでしょう? メイルちゃん」
女性は自身の名を語ると共にその理由をメイルが知っているかの様子でそう呟いた。ハルは首を傾げながらメイルを見やるが………
「………有り得ない………」
メイルは動揺を更に強めていた。
「メイルさん………どうしてそう言い切れるのですか………?」
ハルはメイルの様子から何かある事を察知し問いかけた。
「白宮春香様は1000年前に実在していた伝説の魔法使い………今のウズクチョ魔法の始祖とも言うべき御方だけど………それから数十年後には亡くなったとされているの………だから今生きて私達の前に出てくるなんて………有り得ない………!!」
メイルは目の前の女性、白宮春香について説明する。だが歴史上彼女は死んだ事となっており、更に彼女が生きていた時代も1000年前である事から有り得ないとメイルは動揺していた。
「………1000年前の………魔法使い………」
ハルもその話を聞き、メイルのこの上ない動揺へ静かに納得させられるのだった………
ハル達の前に現れ、伝説の魔法使いと呼ばれた人物白宮春香が突如として彼等の前へ現れた。果たして、死んだはずの人間が何故ハル達の前へ現れたのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
死んだはずの伝説の魔法使い白宮春香は、最近魔物の行動が活発になっている原因についてハル達へ語る。それに加えて春香は今後彼等がウズクチョとの争いを通り越した大きな激闘に巻き込まれる事を示唆するのだった………
次回「伝説の魔法使いの予言」