セリィではトドメを刺すのにあと一歩足りない中、ハルはセリィの攻撃後に一撃必殺のトドメを刺す役割を担う事となった。結果としてハルの中で新たな力の覚醒というイレギュラーは起きたものの、なんとか魔物の撃破を成功させたのだった………
ハルはキック後、なんとか地面へと着地し、発動していた雷の力を解除する。そしてセリィもエネルギーの発動を止め、目の色が青へ戻ると共に魔剣も元の剣形状へと戻った。
「………あの土壇場で新しい力を発現させるなんてやるね………貴方ならこの先の激闘を潜り抜けられる………かも」
セリィはフッと笑いを零しながらその場から高速移動で立ち去った。ハルは少ししてセリィが行方を眩ませた事に気付いたが、その時には手遅れである事を悟ると追いかける事を止めた。
「大変な戦いになってしまったわね………けれど貴方達が止めてくれた………ありがとう」
スプリングはハル達が魔物を撃破してくれた事を素直に感謝していた。
「いえ………彼女の力が無ければ先に俺の力の方が時間切れになってましたよ」
ハル自身は謙遜するようにそう呟いた。
「偶然でも共闘はそう簡単に出来ないものよ? 素晴らしい事だわ」
スプリングはそれでもハルが咄嗟にセリィと手を組んだ事を賞賛する様子を見せた。そんな2人の会話を微笑ましそうに見るメイル………だがその直後、メイルは1つの事が引っかかる様子を見せた。
「(そう言えば………さっきあの子、スプリングさんの事を奥様と呼んでいた………でもスプリングさんは結婚している人じゃないし………見た感じ若そうだから奥様と呼ぶにはあまりに理由が理解出来ない………それにスプリングさんの方もそれにツッコむばかりか普通に会話をしていた………まさか知り合いだったりして………? そんなはずは………)」
それはスプリングとセリィの関係だった。セリィのスプリングに対する呼び方やスプリング本人が普通に会話をしていた事実はメイルの中で大きな疑問となっていた。
「………ハルの気持ち、少し分かった気がするかも………」
その時、スプリングはハルの懸念していた事を察する様子を見せたのだった………
一方その頃、セリィが高速移動で向かった先には黒いコートに外付けのフードを被った男性が焚き火の前で腰掛けていた。
「戻ってきたか、セリィ………とんだアクシデントに遭ったものだな」
フードの男は何処か面白そうにそう呟く。
「大した事じゃ無かったです………それにハルくんも手を貸したし………」
セリィはそう言って、先の魔物との対決を大した事では無いと一蹴する様子を見せた。
「それは頼もしい事だな。ほれ、今回のお駄賃」
フードの男はそう言ってセリィへアイスを手渡した。
「ありがとうございます、主様………!」
セリィはそう言うと共にアイスを受け取る。フードの男は少し考える様子を見せると………
「………なあセリィ、今のハルくんは強いか?」
直後、ハルの強さについて問いかける様子を見せた。
「強いですよ………とても」
セリィはハルの強さがとてつもない事を口にする。それを聞いたフードの男は………
「………そうか、それは嬉しい事だ………」
そう言って、嬉しそうな様子を見せたのだった………
古代の魔物を倒し一件落着となった中で、メイルもスプリングに対し疑念を抱き始める。そしてその中でセリィの主と思わしき人物もハルの成長を喜ぶ様子を見せた。そして戦いの流れは次の激闘において大きな変化の発生へと繋がろうとしていたのだった………
To Be Continued………
次回予告
ウズクチョにおいて政治上の争いが激化する中で、両陣営にとっては揃ってフェイの事を邪険に感じていた。黙々とフェイの排除を目論む両陣営の流れを見るUは、そのくだらない争いを目の当たりにし、呆れを見せるのだった………
次回「ウズクチョ陣営の政治争い」