ハル達はスプリングに対して例の少女へ会わせて欲しい事を依頼し、スプリングはこれを了承する。そしてハル達は少女と対面するが、少女は大きく疲弊し、コミュニケーションどころではない様子であった………
ハルはどう声をかければいいか悩む様子を見せるが………
「………疲れているのは分かっているけれど、話を聞かせてくれないかな………君はいったいどうしてこの世界に来たのか………」
ハルは少女との沈黙の時間が続くだけでは何も進まないと感じたのか、どんな答えが帰ってくるかも分からない状況で声をかけた。
「………」
少女は何も言葉を返さなかった。だがハルはめげない様子を見せ………
「………お願いだ。なんでもいいから教えて欲しい」
ハルは頭を下げて懇願する。だが少女は声を漏らすなり席を立ち………
「話を聞かせてって何………? 私はこの世界に来て楽しくなんかないんだよ!? 私は訳も分からないままこの世界に誘われて、ずっと苦しんでるんだよ!? 貴方みたいに落ち着いて話ができる状況じゃない! ………私は貴方みたいに恵まれてる訳じゃない!!」
苛立った様子でハルに当たる様子を見せた。メイル達は今の少女の言葉が疲弊した状況から漏れた悲痛な叫びである事をすぐに察知した為苛立つ様子は見せなかった………が、ハルは少女の言葉を聞くなり突如として嗚咽を漏らして地面に崩れ落ちた。
「ハルっ!?」
これにはメイル達は勿論、ハルに当たるように声を漏らした少女も動揺の声を漏らしていた。ハルは少しして落ち着きを取り戻したが、表情は青かった。
「どうしたんだハル………? らしくない様子だったけど………」
フェイはそんな彼を見て声をかける。ハルは聞かれて早々こそ口を開けそうになかったが、スプリングが水の入った飲み物を咄嗟に手渡すと、ハルは水分を摂った後に息を漏らすと………
「………少しトラウマが想起しちゃって………ごめん」
そう言って、過去のトラウマを呼び起こされる形でそう呟いた。
「トラウマ………?」
メイルは首を傾げながらハルのトラウマを恐る恐る問いかける。
「………メイルさんにもお話ししてませんでしたね。俺は子供の頃、両親が目の前で殺された経験をして事がありました………だから恵まれているって言われた時に少し過去を思い出しまして………多分コンプレックスだと思います………」
ハルは過去のトラウマから自分が恵まれていると言われた時にコンプレックスを感じるように苦しんだ事を口にする。だが少しして落ち着く様子を見せると………
「でもこれだけは言わせて欲しい。俺は人生に恵まれてるわけじゃない………苦しんでもがいて生きる………それしか許されてなかった………だから君の悲痛な気持ちは………とても痛く突き刺さるように感じるよ」
そう言って、少女の悲痛な叫びを理解した上で反論をするのであった………
疲弊した少女の言葉を聞いたハルは過去のトラウマを想起させられ精神的に抉られる様子を見せていた。ハルは少女の内心を理解しながらも自分は恵まれていない事を口にするのであった………
To Be Continued………
次回予告
ハルの精神を傷付けてしまった事に慌てる少女は、ハルに謝る様子を見せた。それを聞いたハルはいつかはそうなっていた事を理解しつつ少女との対話を改めて試みるのであった………
次回「異世界少女との和解」