瑠美との対話が形となった後、話題は瑠美の莫大な魔力に関する話となった。スプリングはハル達に対して、瑠美の魔力を扱う為の訓練を依頼するのだった………
スプリングの依頼を引き受けたハル達は、翌日から瑠美の為に訓練を開始する事となった。
「という訳で魔力を扱う為の訓練から始める訳だけど………まずは少しずつ魔力を解放していく訓練よ。いきなり全部出さないようにね?」
まずは魔力を少しずつ解放する訓練をメイルが提案する。だがそれを聞いた時にフェイは首を傾げる様子を見せた。
「………なあメイル。どうして少しずつなんだい?」
それは魔力を少しずつ解放する理由が分からない為であった。
「単純に慣れの問題かしらね。いきなり全部出しちゃうと身体が振り回されちゃうのよ」
メイル曰く、これは慣らす為の過程であり、いきなり全ての魔力を出すのは身体が振り回されるリスクを抱えているようだった。
「そうなんですね………魔力は少しずつ………やってみます!」
瑠美は実感が湧かない様子だったが、気合を入れるようにそう呟いた。
「魔力の出し方は身体の中から外へ出すような感覚かしらね。口だと分からづらい説明かもだけど………」
メイルは魔法を出す時の感覚について言語化を難しく感じながらも説明する。
「ふむふむ………中から外………ですね」
瑠美はそう呟くと共に右手を前へと伸ばし、意識を集中させる。すると彼女の身体から膨大な魔力が放出される………までは良かったのだが………
「………えっ? きゃあああああああああ!?」
瑠美が魔力を放出させてから実に3秒と持たず彼女は近くの壁まで吹き飛ばされてしまった。
「る………ルミちゃーん!?」
これにはハルも動揺の声をあげる事しか出来ず、フェイは呆然、メイルも想定外と言いたげな様子で困惑していた。
「ど、どどど………どうなってるのアレ!?」
フェイが慌てて事の顛末を問いかける。
「あれね………多分魔力を引っ張り出し過ぎて身体がビックリしちゃったのよ………でもあそこまでは初めてかしら………」
メイルは先程懸念していた魔力の暴発を理由として挙げたが、それでも今回のような吹っ飛び方は初めてなのか言葉を失っていた。
「呑気な事言ってる場合ですか!! ルミちゃんが近くの壁まで吹き飛んでるのはマズイですって!!」
2人がそんな会話をする中でハルは慌ててルミの方まで走り出す。ルミは怪我こそ無かったが目を回していた。そんな彼女の様子を見ていたメイルは困惑が抜けきらない様子と共に………
「(………それにしても、あれだけの吹き飛び方は初めて見た………あれは………圧倒的な魔力による影響………なのかしらね………)」
瑠美の中に宿る莫大な魔力による現実感を感じさせられたのであった………
瑠美は魔力の訓練を行う事となったが、身体が慣れていない為に大きく吹き飛ばされる事となってしまった。果たして、瑠美が自身の魔力に慣れるまでにはどれ程の時間を要する事になるのであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
魔力に振り回されつつもなんとか自身の魔力を自覚する瑠美。その中でハル達も瑠美の魔力の総量に改めて驚かされる事となるのであった………
次回「人間の域を超える魔力」