特訓を再開し、自身の魔力と向き合う事に成功する瑠美。だが瑠美へ指導を行う中で、メイル自身は莫大な魔力にこれまで瑠美が自覚して来なかった事に疑念を抱く様子を見せたのだった………
瑠美の特訓が行われたその日の夜、瑠美の魔力について疑問が尽きないメイルはスプリングの元を訪ねていた。
「………スプリングさん、ルミの身体に宿る莫大な魔力ですが………あれだけの魔力をこれまで自覚しないまま生きてきた事について少し疑問を感じまして………普通あれだけ魔力を持っているなら嫌でもこの世界に来る前に気付いているのではと私は考えていまして………その………」
メイルはどこか有り得ないという考えが抜けない中、スプリングへ自分の考えを語った。メイルは自身の考えに対して自信が持てていなかったが、スプリングも話を聞いている内にメイルの言いたい事を察知し始め………
「………魔力が外付けされたかもって可能性を感じたのかしら?」
最終的に口篭るメイルの考えを当てるようにそう呟いた。
「………! ………そうです」
スプリングに考えを見透かされた事を察知したメイルは、素直にその疑問へ頷いた。スプリングは考える様子を見せると共に………
「………メイルちゃんは魔力の外付けについてどこまで知ってるの?」
メイルが魔力の外付けについてどこまで知識を持っているか問いかけた。
「えっと………確か外付けの魔力は自身の魔力の一部を、魔力を持たない人間に与える事で、魔法を扱えるようにする方法でしたよね………? でも大半は魔力に適合出来ないから、魔法を使えない人は基本使えないとも………」
メイルは魔力の外付けについて自身の知る範疇で思い返していた。
「概ねその通りね。魔力の外付けは基本的にやるメリットが薄い上に、出来たとしても一時的に終わる事もままあるわ。しかし、適合出来る人はちゃんと魔法が使えるようになる。瑠美ちゃんがここまで魔力を自覚してこなかった事を考慮すると、彼女は莫大な魔力を持つ才能がある………と言うよりは、何者かによって外付けされた魔力である可能性が高い………とメイルちゃんは読んでる訳よね?」
スプリングは魔力の外付けについて補足をしつつ、メイルの思考を読む様子を見せた。
「………けれど、それが出来たとしてもあれだけの魔力を外付けするのは厳しいわね。基本外付けは1人1回まで………というのも1度その魔力が定着しちゃうと新たな魔力は定着しないのよ。例え微弱でも魔力を持っていたら自力で増やす事は出来ても、外付けで増やす事は出来ない………つまり外付け説では1回で瑠美ちゃんの身体にあれだけの莫大な魔力を仕込んだ事になる………現代の魔法使いでは単純に魔力不足で出来る真似では無いし、下手をすれば瑠美ちゃんが耐えられなくて内側から破裂しちゃう………ロジックが現代人には再現出来ない問題が確信に繋げる上で邪魔になってしまってるわね………」
だがスプリングは仮に外付け説だったとした場合、現代の魔法使いすら持ち合わせていない総量の魔力を外付けするのは難しい事を語った。それを聞いたメイルは………
「じゃあどうやってルミはあれだけの魔力を………?」
当然この事態に首を傾げる様子を見せた。
「………その事については私の方でも調べて見るわ。何か分かったら共有するから」
そして、スプリングもこの点については疑問を抱いていたのか、独自に調査を行う事を語る。それを聞いたメイルは………
「………お願いします」
スプリングに事を託すように頭を下げたのだった………
スプリングへの相談で瑠美の魔力に対して更なる疑問を抱くメイル。スプリングの方でも瑠美の魔力に関する調査が行われようとしていたが、この原因が判明するのは果たして何時になるのであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
瑠美の魔力の謎を調べるため、スプリングはまたしても密かにUへ会いに出かけていた。そしてウズクチョ側にいるUもまた、転移してきた人間がおり、その人物もまた莫大な魔力を持っている事を語るのだった………
次回「複数の転移者」