幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ハルvsヒナノの対決が始まる中、ヒナノは素早い動きを見せたり、小石を弾丸のように飛ばす攻撃手段を取った。だがメイル達曰く、それはただの高速移動では無い事が明かされるのだった………


第98話 素早い動きの違和感

瑠美がヒナノの能力について首を傾げる中、ヒナノは素早い動きで走り出した。同時に近くに転がっていた小石を数個拾うと、再び弾丸の要領でこれを飛ばした。

 

「ぐっ!」

 

ハルはこれを木刀で上手く防ぎ続けてはいたものの、途中でヒナノの手が彼の身体へ触れると………

 

「………私の能力、分かるかな?」

 

そう言った直後、ヒナノは素早い回し蹴りで彼を蹴る………のだがその際、明らかに威力とはかけ離れた勢いが突如として発生。ハルは近くの壁まで大きく吹き飛ばされた。

 

「ハルくん!?」

 

その光景を見た瑠美は慌てる様子を見せた。ハルも何故大きく吹き飛ばされたのか分からない様子を見せていた。

 

「(さっきの蹴り………幾らなんでも吹き飛び過ぎだ………かと言って、とてつもなく重い訳でも無かった………あの人の能力による影響か………?)」

 

ハルはこれまでヒナノが見せてきた力を整理する。

 

「(高速移動、小石の投擲、そして俺が突然大きく吹き飛ばされる事となったさっきの事象………この3つに共通する何かがあるはずだ。その何か………)」

 

ハルがこの3つの共通点を探す中、ヒナノもまたハルが少しずつ彼が自分の能力に辿り着こうとしている事を察知し………

 

「(………ちょっとサービスしちゃおうかな)」

 

そう考えると共に近くの小石を拾い上げると、再びこれを飛ばした。ヒナノが飛ばした小石は最初こそ普通の速度だったが、やがて小石のスピードが加速するかのように勢いを上げた。それを見たハルはハッとさせられる様子と共に横へかわすと………

 

「そういう事か………!!」

 

そう言って、何かに辿り着いた様子を見せた。

 

「(………気付いたみたいだね)」

 

ヒナノはフッと笑いを零す。そしてその直後、ハルは身体から雷の力を放出。全身に黒い鎧が生成されると共に、両足が黄色へ変色。ハルは素早い動きと共にヒナノへ接近し彼女の懐へ潜り込むと、彼女の木刀を掴み、近くの足元へ投げ捨てた。

 

「………貴女の能力が分かりました。それは………加速の能力………!!」

 

ハルはヒナノに対し、彼女の能力へ辿り着いた事を明かす。それを聞いたメイル達は驚いた様子を見せ………

 

「………正解、私の能力は、私自身か私が触れた物を加速させる{瞬間の加速(フラッシュアクセラレイション)}………!」

 

ヒナノはそれを肯定するように自身の能力を開示するのだった………

 

 

 

ヒナノの異質な戦い方や現象は全て彼女の能力が起こしたものであった。だが、能力が分かっても相手は1級能力者である事から、ハルにとっては未だ気の抜けない状況である事に変わりはないのだった………

To Be Continued………




次回予告
ヒナノは能力に気付かれてもなお余裕を崩しておらず、雷の力を発動したハルと互角に渡り合っていた。その中でメイル達はヒナノの戦術が他のウズクチョ1級クラスの人間とは群を抜いて強い事の理由を語るのだった………
次回「超人の戦闘センス」
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