『ブラック・ブレット 新世界秩序』によるブラブレのリブートが決定しました!中学から待ち続けた身として死ぬ程嬉しいです!!そんな訳で、プロセカとのクロスオーバー作品である本作でも、蓮太郎達には一歌達を巻き込んだ"やり直し"を行ってもらいました。是非ご覧ください。
西暦、2021年---------。
ウイルス寄生生命体・ガストレアの出現により絶滅の窮地に立たされた人類。民警のプロモーターとして日々危険な仕事に従事する里見蓮太郎は、相棒の幼女、藍原延珠と共に強大な敵と世界の闇に立ち向かう。
蛭子影胤が引き起こしたステージⅤガストレア・スコーピオンによる東京エリア壊滅の危機を救い、聖天子暗殺未遂事件で神算鬼謀の狙撃兵を排除。アルデバラン襲来による第三次関東会戦を勝利に導き、卑劣な奸計による殺人の濡れ衣を着せられた際は、巨悪の秘密結社『五翔会』による陰謀を粉砕、英雄として返り咲いた。
そして、那須鉱山に出現したゾディアックガストレア・リブラを発端とした仙台エリアとの対立。ロシアの元諜報員であるアンドレイ・リトヴィンツェフの暗躍が加速する中、蓮太郎は聖居を脱走した国家元首・聖天子と、幼馴染の行方を探す少女・星乃一歌と共に、開戦の阻止とリブラ殲滅の糸口を掴むべく、奔走するのだった---------。
それから-------------12年後。
『ゴメン。原作の方がやっと復活したらしいから、今から先のストーリーへと進んでくれる?あ、最新刊の方は全面改訂されるらしいから、その辺も踏まえて進行してね』
なんの前触れもなく唐突に現れた初音ミク(何故か劇場版に登場するバツミクの方)に、そんな事を言われた。対するブラブレ主人公・里見蓮太郎とプロセカ主人公達の星乃一歌、天馬司、花里みのり、宵崎奏、小豆沢こはねの反応はというと---------。
「「「「「「…………………」」」」」」
絶句したまま硬直していた。どう考えても、無理である。いくらなんでもまるまる12年間放置されて今から止まった時間を再び進めたら、色々とマズイ事になる。っていうか延珠は間違いなく死んでる。作品内の時間が止まっても、ガストレアウイルスの侵食は止まらないので普通に形象崩壊起こして終わりである。あとこの調子だと皆んな戦争で死ぬかガストレアに食い殺される。
「ま、待て!オレはまだスターになっていないぞ!?」「アイドルになる前に殺されちゃうのわたし!?もっとどころか、少しも希望なんて届けていないよッ?」「そもそもこの世界、
三者三様のブーイングが飛ぶ中、『う〜ん…』と困ったように唸るミク。直後、さも名案と言わんばかりにポンと掌に拳を載せる。
『そうだ!原作もリライトするらしいから、この際それに合わせてもう一回やり直そう!』
なんか滅茶苦茶な事を言い始めた。一体どうするつもりなのだろう。
『皆んなの『こんな救いのない世界はもう嫌だ!』という想いが、新しいセカイを生むんだよ!』
確かにソレは蓮太郎達に限らずブラブレ読者全員が思ってるかもしれないが……。
「確かに…、このまま志歩や咲希と会えないままなのは嫌だ!蓮太郎くん、もう一度セカイでやり直そう!」
「ちょっと待て一歌、それってつまり、この作品の強敵全員ともう一度殺しあうって事だろッ?今度こそ俺が殺されんだろッ!」
思い返すだけで泣きたくなるような悲惨な戦いをもう一周経験するとか、どれだけ惨たらしい仕打ちだと思っているのだろう。
「けど!このままじゃ延珠ちゃんが助からない!このままだと蓮太郎くんにとって一番辛い最期を迎える事になるんだよ?それでいいの!?」
「ぐッ……」
蓮太郎とて、このままガストレア化する延珠を介錯する最終回はゴメンである。もはや選択肢などなかった。
「…分かった。俺は今度こそ---------延珠と木更さんを救ってみせる!その為に新しいセカイでやり直すチャンスをくれ!皆んな!!」
互いに信頼の眼差しを交わす中、初音ミクは笑顔で頷く。
『決まりだね。……じゃあ皆んな、再び始まるセカイで、また一緒に歌おう!』
かくして、蓮太郎と一歌、想いと銃弾が交差する世界が紆余曲折を経て、再び開幕した---------!
*
西暦、2031年---------。
「蓮太郎くん急いでッ!早くしないとまた木更さんにお尻蹴り回されるよ!!」
「わーってるよッ!チクショウ、前回の反省を踏まえて早めに出たら漕いでる自転車が途中でぶっ壊れて走る羽目になるとか、理不尽すぎんだろ!」
春の空の下、絶叫しながら走る高校生の男女の姿があった。民警・里見蓮太郎と、この度、晴れて天童民間警備会社の事務職員として入社した女子高生、星乃一歌である。黒のブレザーと灰色のセーラー服を翻しながら、ワンマン女社長からの命令に従いガストレア事件の現場に急行している最中だった。
「……あれ、いっちゃん?」
「えッ、咲希!?」
声が聞こえて足を止めると、金髪ツインテールが眩しい幼馴染の少女、天馬咲希の姿があった。制服姿のまま、志歩や穂波と一緒に下校している最中のようだ。そして咲希の隣には------。
「ぬッ?やっと見つけだぞ蓮太郎!一度のみならず二度も妾を捨てて行くとは!しかも今回は自転車ごとだと?この薄情者ーッ!!」
どうやらスクラップと化した自転車ごと放置してしまった事にひどくご立腹のようだ。咲希と手を繋いでる所を見るに、どうやら迷子になっていた所を彼女達に偶然拾われたらしい。
「もしかしてガストレア事件?事務のお仕事なのに現場に行くの?」
「うん。警察との連携とか、色々と現場での打ち合わせや雑用が必要みたいだから。あ、ガストレアの出現地は
「うん、わかった」
一歌が穂波と会話している間、後に立っていた志歩が蓮太郎を見てギョッとする。
「ゲッ!10歳の女児に養って貰ってるロリコンヒモ野郎の里見蓮太郎ッ」
「誰がロリコンヒモ野郎だよ!つーか何回目だよその手の罵倒ッ」
新しく生まれた世界で行方不明の彼女達を見つけるべく、蓮太郎も一歌に協力した。結果として一歌は幼馴染の少女達と再会を果たし、蓮太郎はその際の活躍と努力を認められた証として彼女達の信頼を得たのだが、何故か志歩だけは自分に対する当たりが異様に強い。
再び大切な人達と引き離されぬ様、後方要員ながらも民警の一員として生きる道を決意した一歌には驚いたが、不真面目な自分と違ってお嬢様学校でも勤勉な一歌には何かと助けられる事も多い。正直、感謝している。
「それより蓮太郎くん!早くしないと他所に仕事が取られちゃうよッ?
「そ、そーだな…。行くぞ、延珠!」
相棒のイニシエーターを連れて現場に向かおうとする直前、ガシッと志歩に腕を掴まれる。
「待って」
「な、なんだよ。まだ何かあんのかよッ?」
「……一歌の事、お願い」
どこか縋るような、小さな声で頼まれる。一学生の身にすぎない志歩にとって、蓮太郎は唯一幼馴染をガストレアから守れる存在だと、彼女なりに信じているのだろう。
「……わかった」
志歩の緑の瞳を前に短く頷くと、蓮太郎は今度こそ向かうべき戦場へと走った。
「いっちゃん!れんたろーくん!気をつけてね!?」
背後から咲希の声援を浴びながら、3人は全力で路地のアスファルトを駆けて行った。
本日の成果、天童民間警備会社----------報酬ゼロ。片桐民間警備会社に獲物のガストレアを横取りされた。その際、片桐弓月から「ざまぁみろ変態ッ!ファッキュー!」と中指を立てられた。