立ちて死すとも心火は消えず   作:巌颪

1 / 4
投稿頻度は低めになるかも知れません。

では呪術廻戦✖️BLEACHのクロスオーバーをお楽しみください。



出会い

とある日の夜、路地裏で1体のバケモノと少年が対峙していた。

 

バケモノの方は体色が海松色で体長はそこそこデカく3m、本当にこんなものが存在しているのかと疑うほど奇怪なモノが目の前にいた。

 

対する少年の方は高校生なのか制服を身に纏いバケモノを視ていた。

 

頭のてっぺんから足のつま先まで見ても街中でよく見かけるであろうただの高校生。ただ手に刀が握られていることを除いて・・・。

 

「グウォッ!」

 

バケモノが叫び、それに反応した少年は刀を抜く。そしてそこから一瞬だった。

 

バケモノが攻撃しようとしたのか動いた瞬間、少年は刀を振りバケモノを両断した。

 

途端に欠片も残らずチリとバケモノ。完全に消えるのを見届けた少年は納刀し、一息つく。

 

帰るのか近くにあったり荷物を取り路地裏を去ろうとしたその時、新たな気配がして少年はすぐさま奥の暗がりを見た。

 

そして暗がりから出てきたのは黒いアイマスクで両目を隠している白髪の男だった。

 

この刀を持った少年そして白髪の男は何者なのか。さらに少年が対峙していたバケモノの正体は何なのか。

 

全ては少し前に遡る。

 

少年はある日、突然自身に起こった事に驚愕し飛び起きた。

 

少年「はぁっ・・・!はぁっ・・・!」

 

滲み出る異常な量の汗。そして少年はたった一言だけ言った。

 

少年「わ、儂の名前は山本元柳斎重國。」

 

突如として思い出したその名はかつて少年が名乗っていた名であった。

 

山本元柳斎重國。その男は護廷十三隊一番隊隊長及び護廷十三隊総隊長を務めた死神の頭領であった。

 

その記憶が今、少年の頭に蘇ったのだ。謂わゆる前世の記憶という奴だろうと少年は理解した。

 

山本元柳斎重國の記憶を持つ少年は今世では柳田重國という名を持っている。

 

元柳斎の記憶が蘇る前、つまり柳田重國が柳田重國として生きていた時の記憶もある。

 

そしてその柳田重國のこれまでの生活は決して裕福なモノではなく言ってしまえば不幸そのものであった。

 

重國の両親は2人ともすでにこの世を去っており今は一人暮らしをしながら親が生前、頑張って貯めてくれた高校へ行くためのお金を使わせてもらい高校に行っている。

 

それが記憶を取り戻す前の柳田重國が生きてきた人生。だが奇妙な事に今日からは柳田重國でもあり山本元柳斎重國でもある存在へとなってしまった。

 

元柳斎は今一度、己の元柳斎としての記憶を遡る。

 

忘れようにも忘れられない感触が身体中を伝う。

 

それは敵に身体を斬られ命を絶たれたあの感触。道半ばというところで賊軍の頭領に敗れてしまった。

 

元柳斎は先の戦いに想いを馳せる。

 

護廷十三隊総隊長とは言い換えるならば死神の長。そんな自分が戦争の結末を見届ける事なく敵の手により生涯を終える事になるとは醜態極まる。

 

だがどれだけ自身の醜態に怒りを露わにしても現実は変わらなかった。元柳斎は今、柳田重國として新たな生を受け違う世界にいる。

 

それを悟った元柳斎にできることといえば春水と十四郎を始めとする護廷十三隊隊長並びに一般隊士に尸魂界の未来を任せる他ない。

 

そうしてまだ戦っているかも知れない護廷十三隊に未来を託すことを決断した元柳斎だった。

 

ここまでが元柳斎が再びこの世に舞い戻った経緯であった。

 

それから元柳斎は記憶が戻った今でも柳田重國として生きることを決め、日々生活している。

 

理由は2つあり1つ目は山本元柳斎重國という名前はこの時代では違和感がすごくいきなり元の名前を名乗るのも不自然なため。

 

そしてもう2つ目が主な理由になるが山本元柳斎重國という死神は滅却師との戦いで命を落としその長きに渡る生涯に幕を閉じ、消えた存在だ。ならば儂も前を向くためその名を捨てねばならん。

 

山本元柳斎重國と名付けた理由を考えると名残惜しいのは正直なところだがこれもまた進むため。あえての訣別なのだ。

 

元柳斎改めて柳田重國はこれまでと同じように高校は通いながらバイトをし日々、過ごしている。

 

この世界はとても良く街並みなどは前世でいうところの空座町といった現世と同じようなもので何より前世でいた『虚』という存在がいない。

 

『虚』とはわかりやすく言うと悪霊のような存在でよく現世に姿を現し人を襲う。護廷十三隊時代では実際に現世に赴いたことはあまりないがそれでも護廷十三隊総隊長としてよく『虚』が出現する現世を気にかけていた。

 

『虚』を気にすることなく日々、暮らしていた重國だったがひと月前から変なものが見え始めた。

 

それは異形のバケモノ。初めて会った際は『虚』かと思ったが何かが違う。

 

最初の方は様子見で人を襲わぬよう注意しながらも放置していたがある日、様子を見に行った際に襲われてしまった。

 

だが山本元柳斎重國の記憶を思い出した今、重國はただの高校生ではない。

 

望めばすぐさま手に握られている刀。そう斬魄刀だ。

 

記憶を取り戻した影響なのか前世と同じように自身の斬魄刀が姿を現す。どうやら死神としての能力が記憶と共にこの肉体に回帰してきたらしい。

 

重國はすぐさま抜刀し、バケモノを斬る。バケモノはすぐに死んだが人間を襲うことがわかった以上、野放しにするわけにもいかない。見つけ次第始末した方が良さそうだ。

 

それから約1ヶ月間は日常生活を送りながら毎日のようにバケモノを斬る生活を続けてきた。

 

そして今日もまたバケモノを斬り、家に帰ろうとした。しかし今日はいつもと違った。

 

謎の男が目の前に現れたのだ。

 

ようやく話は冒頭に戻る。

 

目の前の男は何やら異様な空気を見に纏っていった。人間ではあるが明らかに普通ではない。

 

重國はすぐさま刀を抜けるよう警戒しながら男の出方を探る。

 

緊迫した空気が辺りに漂っていたその時、謎の男が口を開いた。

 

謎の男「君、何者?」

 

突然、現れた謎の男。そして重國が今まで斬り続けてきたバケモノ。

 

この2つが重國の人生を大きく変えるとはまだ重國自身は知る由もなかった。




読んでいただきありがとうございます。

なるべく早く投稿できるように頑張ります。

お気に入り登録や感想等して頂けるととても嬉しいです。

ではまた次回!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。