狂人と支配の悪魔   作:鬼を斬る侍

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長い間、投稿できませんでしたが早川アキ回です
喋り方とか考え方とか難しくて変だと思いますがご了承下さい


気に入らない上司

 天使の悪魔の勧誘とチェンソーマンとの遭遇から暫くし経ち、黒田はいつも通りに悪魔の駆除をしつつマキマと共に書類整理をしていた

 

「この報告書、誤字ってねぇか?」

 

「あ、本当だねこれは後で書き直して貰うとして、クロの方に救援要請とか来る?」

 

「いや、今日の分はもう終わってるみたいだな、今日も残業無しで帰れそうだ」

 

「じゃあ、おばさんのとこに行って駄菓子買って帰ろうか」

 

 

 仕事を終えた後の話をしつつ目の前の書類に目を通していると執務室の扉からノックの音が鳴り、二人はそのまま部屋に入ることを許可をし入って来たのは姫野と最近バディとなった髪をひとつに結んだ青年、早川アキの二人だった

 

「ただいま戻ったよーマキちゃん」

 

「先輩、職場では馴れ馴れしくしないようにって言われているじゃないですか」

 

「別にいいよ早川くん、姫ちゃんのこういう所が好きだから」

 

「もぉー‼︎好きなんて嬉しい事言っちゃってさ」

 

 アキは姫野とマキマの関係について知っていたが職場で馴れ馴れしくマキマをちゃん付けしたりするのは頂けないと思っているが当の二人は何も思っていない様子に少し不満を浮かべそれを見た黒田は苦笑いを浮かべた

 

「そんな堅苦しくするなって、気軽にやりな」

 

「・・・分かりました」

 

 黒田にそう言われたがあまり乗り気ではないように返事をするアキはそのまま姫野と共に事後報告をして執務室から出て行った

 そんな二人を見送りマキマはほっと一息入れた

 

「早川くん、少しずつだけど丸くなってきてはいるね」

 

「まぁ、堅苦しいとこは余り変わってねぇけどな」

 

 そう二人が談笑しながら思い出すのは姫野のバディになりたての頃のアキは死に急ぎというべきか岸辺から礼儀を習ったという割には中途半端な所が目立っていた所があり、何よりも何故か二人を怒りに満ちた目でこちらを見ていた姿が浮かんだ

 

「まぁ、あん時は時間が悪かったな」

 

「そうだね・・・つい姫ちゃんが来る流れだったから気を抜いちゃってたね」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

 

 時は数ヶ月前に遡り、岸辺からアキを紹介された姫野はそのまま第四課本部へと向かっていた

 

「それじゃあアキ君、上司の顔合わせって訳だけど師匠から何か聞いてたりする?」

 

「特に・・・女と男の二人組ってことぐらいだが」

 

「まぁ、合ってるか・・・取り敢えず今から顔合わせだから失礼のないようにしてね?」

 

 姫野がそう言い執務室の扉の前に立ちノックをして入室の許可を得て入り、そのまま姫野の後を着いて行くように入室してその二人の上司の姿を見て呆気に取られた

 

「またツーペア、戻ったね姫ちゃん、じゃあ報告・・・」

 

「ちっジョーカー引いちまった、ん?新入りか?」

 

 公安第四課の上司にあたる二人が呑気にトランプでババ抜きをしている光景だった

 その姿を見た姫野は慌ててアキを執務室から出した、突然のことにアキは呆然としてしまったがすぐに我に帰るとゆっくり執務室の扉に耳を向けた

 

「ちょとマキちゃん‼︎何トランプやってんの‼︎」

 

「ちょうど気分転換にクロとやってたんだけど、意外とクロってババ抜き弱いんだ、今三勝中」

 

「何故だ・・・三敗とかどうしてだ・・・完全に鈍っちまったなこりゃ」

 

「あーもう‼︎取り敢えずトランプを片付けて‼︎アキ君をもう一度入れるから今度はちゃんと上司の顔をしててよね⁈」

 

 そう言うとアキが耳を向けていた扉が開くと姫野が困った様な顔をしながらアキを執務室に入れた

 そして再びアキは目の前にいる人物を見ると先程までトランプをしていた二人組、女性は机の上で手を組んで男性はその隣で立って待っていた

 

「初めまして、私は対魔公安第四課本部責任者のマキマ、隣にいるのは副責任者黒田豪、これからよろしくね」

 

「・・・よろしくお願いします」

 

 そう優しい微笑みを浮かべる女性、マキマにアキは表情を動かさず頷いてマキマと黒田に小さく返事をした

 少しばかりよろしくない態度をしたアキに姫野は注意しようとしたがマキマが手を上げて止めたのを見て姫野は仕方ないようにため息を吐いた

 

「それじゃあ早速で悪いけど姫ちゃん、早川君と一緒に近隣のパトロールをお願いできるかな?」

 

「はいはい、それじゃあ行こうかアキ君。クロさんもマキちゃんもお仕事頑張ってね」

 

 そう言われて姫野とアキは執務室を後にし本部から出て周辺のパトロールに移る際に姫野は困ったような顔をしてアキの方を見た

 

「ちょっとアキ君、さっきのあの態度は頂けないね。これから先あの二人は上司なんだからちゃんとした態度を取らないと」

 

「・・・あんな甘い二人が上司なんてな」

 

 早川アキは先程の二人の姿を見て呆れと落胆的な気持ちになっていた

 アキは公安でこれから先にあるであろう銃の悪魔の討伐の為に

来たというのに自分が目にしたのは呑気にトランプをしている余りにも甘い考えを持った上司の姿であった

 

「まぁ、普段はちゃんと仕事をしているから大丈夫だよ・・・それよりも黒田さんのことなんだけどね?」

 

「あの男のことか?」

 

 そう言われて頭に浮かんだのはここに来る前に岸辺から短く聞かされた同期である男で先程、ずっと無言でこちらを見ていた男を思い浮かんでいると姫野が真面目な顔をしてアキの目を見ていた

 

「これから先、黒田さんを怒らせたり邪魔するようなことはしない方が身の為だよ、冗談無しで殺しに来るよ」

 

 姫野のいつもの冗談なのではとアキは思ったが余りにも真面目な目で焦りも含まれているような顔をしてこちらを見ていたので只事ではないことを確認したアキは無言で頷いた

 

「・・・肝に免じておく」

 

「本当さ、悪魔に殺されるならまだしも同職の人に殺されるなんて笑えないからね」

 

 そう姫野が言いつつ近辺のパトロールに向かう為に歩いているのを見てその後を追うようにアキはそのまま姫野と共に本部から離れて行った

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー

 

 それから暫く経ちアキも第四課の生活に慣れてきて悪魔との戦いをしながら職務を全うしていたが未だにある事が気がかりであった

 それは黒田による被害者のことであり、悪魔の駆除をする度に死亡者や負傷者が続出し遺族からの苦情などが来ているが黒田はそんな遺族達の気持ちをひと蹴り入れて何も響いてない態度で遺族を無視しているからだ

 その態度にアキは苛つきや不満を持ち、もう一人の上司であるマキマに相談を持ちかけたがマキマは冷静に聞いて答えた

 

「悪魔の駆除の為なら問題無いと思うけど、どうしてかな?」

 

 マキマは何が問題なのか分からない顔をしてそう答え、アキは呆気に取られ暫く立ち尽くしていた

 聞くとマキマは黒田に育てられたこともあってか黒田寄りの考え方であり倫理観が欠けていることだった

 そんな黒田が公安に所属している理由が何なのか知らないが少なくとも自分と同じように復讐ではないことは確かだと確信もあってか黒田に対して不信感が集っていた

 あの日までは

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

 

 それは姫野とアキが本部にてマキマからとある悪魔の討伐に向かうように指名された時であり、いつもなら二人と何人かのデビルハンターと共に行く筈だったがこの日は違い、マキマは執務室から出ようとした二人を呼び止めて話した

 

「今回の対象の悪魔は少し厄介だからクロも向かわせるから二人はクロの指示にできるだけ従ってね」

 

 マキマから言われた言葉にアキは眉を歪ませた

 黒田が動向するのは構わないが黒田の指示に従うことに嫌悪感がある表情をしていたが、対して姫野は少し冷や汗を流して天を仰ぐように頭を抱えた

 

「クロさんと一緒かぁ・・・下手したら私達殺されそう」

 

「大丈夫だよ姫ちゃん、クロにはこっちに死者が出ないように頼んであるから」

 

「マキちゃん‼︎」

 

 マキマが黒田に殺人を控えるように頼んであることを知ると否や姫野はマキマの手を両手で握って嬉しそうにしていた

 そんな二人に対してアキは黒田に対しての不信感が拭えずにいた

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 そうこうしている内に黒田を含めた三人は駆除対象の悪魔がいると言う廃墟へと着き状況を整理していた

 

「マキマの話だとこの廃墟に悪魔が老若男女の何人かの人間を捉えているのを目撃し、救出しようとした民間のデビルハンターの通信が途絶えたと言うことらしいな」

 

「うーん、これは明らかに私達を嵌める罠だね」

 

 黒田の話に賛同するように姫野はそう悩ましい顔をして答えた

 明らかにデビルハンターや人間を嵌める為に人質を目立たせている行動から相手は一般の悪魔よりも高い知恵を持っていることを改めて確認した黒田は早速、姫野達に指示を仰いだ

 

「優先するのは対象の悪魔だ、もし人質やデビルハンターが出たら無視か殺しておけ、こっちが人質が有効だと知られたら面倒くさいことになるからな」

 

「いえ、人質救出を優先した方がいいと思います」

 

 これ以上好き勝手にやらせたく無いと思い黒田の指示に物申すようにアキが割り込んだ

 そんなアキの意見に少しだけムッとした顔をした黒田と驚いて一筋の冷や汗を流しこちらを見る姫野

 

「話聞いて無かったのか?人質が有効だと悟られたら面倒だから救出は後か処分しておいた方がいいって言ってんだよ」

 

「俺達は人々を守って悪魔を殺すのが仕事です、アンタみたいに人を人間扱いしないようなこと出来ない」

 

「んだとクソガキ・・・」

 

 アキの挑発的な発言に苛立ちを覚えた黒田は睨みつけ、懐に入れてある拳銃を取り出そうとする仕草を見て慌てて姫野が割って入った

 

「ちょちょちょ‼︎アキ君‼︎あまり反発しないでって‼︎クロさんもそれしまって‼︎」

 

 そう姫野が落ち着かせると黒田はアキを睨みつけながらも懐に入れていた手を元に戻すと大きなため息をついて天を仰いだ

 

「ったく分かった、そんじゃあ人質を見たら助かるってことで悪魔討伐が優先だからな、いいな」

 

 そう黒田が面倒くさそうに嫌がる顔をしつつ提案するとアキはそれならと了承するように頷くのを見てそのまま廃墟の中へと入って行った

 それを見て姫野とアキはそのまま黒田の後に続くように進む中、姫野がアキの耳元に近づいて呟くように喋った

 

「気持ちは分かるけどアキ君、あまりクロさんを挑発するようなことを言わない方がいいって」

 

「俺は悪魔を殺す為に公安に入ったんです・・・人殺しをしに来たわけじゃないんですよ」

 

 アキがそう答えるを見た姫野は複雑な気持ちでいた

 人を殺す、ましてや人質を殺害など以ての外だという気持ちは理解ができるが黒田の次に長く公安に居たのもあってどうしようもない時には人を殺める選択も理解していた

 そうしていると三人の前に人影が現れ即座に構えると三人の前に現れたのは傷だらけの女性が現れて怯えているように身体を震わせているのを見てアキがそっと近づいた

 

「デ、デビルハンターの人ですか⁉︎」

 

「そうです、安心して下さい我々が助けに来ました、貴方の他に捕えられている人は今何処にいますか?」

 

「わ、私は悪魔の目を盗んで抜け出したんです‼︎助けて下さい‼︎奥の部屋に他の人達や私の子供もいるんです‼︎」

 

 女性が子供も居ると聞くとアキは意を決した顔をしてその女性が現れた方に進もうとすると黒田がアキを止めた

 

「勝手に行くな、その人質達は後にして悪魔を殺しに行くぞ」

 

「・・・人質がいるのに見殺しにするんですか」

 

 黒田を睨みつけるようにしているアキを見て黒田は深いため息を吐き呆れた様にしてアキとは逆の方を向いた

 

「だったら勝手にしな、お前が野垂れ死になろうが無駄死にしようがどうでもいいことだ」

 

 そう言うとアキはそのまま傷だらけの女性を姫野に預けると女性が言った場所へと急ぐ様に向かって行った

 アキの後ろ姿を呆れる様に黒田は見つめ続け、女性を預けられた姫野はアキを追いかけるかこのまま悪魔を見つけるか、どっちにすればいいか戸惑っていた

 

「全くよぉ、最近入ってくる奴らは人を殺すことを躊躇している奴らばっかりで面白くねぇな」

 

「ごめんクロさん、クロさんが悪魔討伐の為だとはいえ殺害していることがアキ君、許せないみたいで気を悪くしないでくれないかな?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 黒田に逆らうように先程の女性が走ってきた道を進んでいくと血が付いている扉を見つけ、警戒心を高めつつその扉を開けると中は物置だったのか道具や部品などが数多く残って置かれていた

 この部屋では無かったかと思い部屋を出ようとした時、微かに啜り泣く声が聞こえ見渡すと身を隠すように蹲っている子供を見つけその姿に唖然とした

 

「・・・は?たい・・・よう?」

 

 その子供の姿はあの日、銃の悪魔に殺される直前まで家の前で元気にこちらに手を振っていた弟の姿にそっくりだった

 一瞬、脳裏に弟の姿が映ったがすぐに気を直してその子供にゆっくりと近づいたその瞬間、背中に激痛が走った

 

「ぐっ⁉︎な、なんだ⁈」

 

 振り向くとそこに居たのは目から黒い液体のような物を流す老人なのを見てすぐに普通の人間では無いと勘づきその老人に蹴り

つけ近くの子供を抱き抱え部屋を急いで出た

 

「はぁ、はぁ、何だこいつは?」

 

『ふふふ、お人好しな人間がまた一人来たね』

 

 そんな声が聞こえ目の前の廊下から白い長髪の女性が先程の老人のような黒い液体を垂らす人達を引き連れて現れた

 その人達の中には報告にあった生死不明の民間デビルハンターの数名を見つけアキは鋭く睨みつけた

 

「お前か・・・随分と悪趣味な奴だな」

 

『悪趣味なんて失礼だね、私はただ再利用してただけだよ。この身体も皮を再利用してあげてるんだ、たしかよく聞く食料に感謝を込めるって奴かな?』

 

 そう言うと悪魔は顔に手をやるとマスクを剥ぎ取るように皮を捲るとそこには白い糸で束ねて作られた人形のような顔があった

 アキはその姿を見て更に目を鋭くして見て子供を抱き抱えている手に更に力が入り、その姿を見た悪魔はそのまま顔の皮を戻した

 

『随分とその子供を大切にしてるんだね?他人だってのに』

 

「お前みたいな奴が触ったら汚れるからな」

 

 睨みつきながら悪魔を見るアキはそのまま少しずつ後ろに下がりながら契約している狐の悪魔を呼び出そうとした瞬間、抱きしめていた子供が振り解き空いていた片腕に噛みついた

 片腕に伝わる激痛に見舞われながらも噛みついて来た子供を離した瞬間、悪魔の後ろにいた人達が生き良い良く向かって来て激痛に見舞われながらも手を出した

 

「ッ‼︎コン‼︎」

 

 そう大声で言うと目の前に狐の悪魔の顔が勢いよく現れて目の前の人達を飲み込んだ

 狐の悪魔の顔が消えると目の前にいた筈の悪魔が消えており、その代わりといったか多くの人間が現れた

 

「・・・・逃さな『頼む助けてくれ‼︎』ッ⁉︎」

 

「身体が言うことを効かないんだ‼︎」

 

「さっきの人は何なの‼︎何で動けないの‼︎」

 

 しかし、先程の老人達とは違い顔を青くしてこちらに助けを求めている姿を見てアキは動揺を隠しきれなかった

 先程の悪魔を追いかけなければいけないが目の前の人達が意図なく妨害をするのは明らかでどうするか思考していると背後からも来ていたことに気付かず頭を木製のバットで殴られ、体勢を崩れたを見計らってか周りにいた人達が顔を青く冷や汗を流しながら一斉に襲いかかって来た

 

(嘘だろ・・・こんなところで・・・銃野郎を殺せねぇまま・・・)

 

 殴られたことにより意識が朦朧としてしまいここで終わるのではと思ったアキの脳裏に心残りである家族を殺した仇である銃の悪魔に逢えずに終わる後悔が浮かび、それに続いてか先輩である姫野との会話が思い浮かんだ

 

(・・・悪くなかったな・・・あの人と・・・食べたりしたのは・・・ゲロ呑まされかけたけど・・・)

 

 段々と意識が薄れていき諦めかけた時、襲いかかってきた目の前の人達の頭が飛び、それを見た後列の人達が驚きと恐怖により出そうになった悲鳴を飲み込んだまま首を飛ばし返り血で濡れた男、黒田豪を見た

 

「はぁー、俺も丸くなっちまったな・・・前ならこんなことしねぇのにな」

 

 




久しぶりです
最近、ブルアカをやってて遅くなりました
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