狂人と支配の悪魔   作:鬼を斬る侍

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今回は黒田の一日的な話です
残酷な描写と冷酷な描写がありますのでご注意して下さい
戦闘描写が難しいし、岸辺の話し方とか時系列とかがおかしくてもご了承下さい


黒田の一日

 マキマと一緒に寝てから黒田とマキマの距離は一気に近づき今までは静かに黙々としていた生活が一変してマキマ自身から家事などをするようになり、食事や掃除を交代しながら生活していた

 しかし、一つだけ困ったことがありそれは黒田が夜眠ろうとすると毎日のようにマキマが黒田と一緒に寝ようとしてべったりとくっついて眠ることであり、部屋で別々に寝ても朝になるといつの間にか抱きついて寝ていることもあった

 

 そんな一日の話

 

 朝日が差す部屋の中、黒田は目を覚まし身体に違和感を覚え隣を見ると黒田を抱きしめながら眠っているマキマがいた

 

「・・・また潜り込んでやがる」

 

 その様子を見ても特に動揺せずに困り顔をしつつマキマを起こそうと揺さぶった、それによりマキマはゆっくりとまだ眠そうな顔をしつつも目を覚ました

 

「・・・おはよう、クロ」

 

「はいはい、おはようさん」

 

 そうお互いに挨拶をして黒田は仕事へ行く為に公安の制服に着替え始めた

 あの日から二人の距離は縮み、最初こそ黒田のことをさん付けで呼んでいたマキマは名前の上を取ってクロと呼ぶようになっていた

 そして、二人は部屋を出て共に朝食を食べ始めたがマキマは少しばかりかの不満そうな顔をしていた

 

「・・・今日はごはんなんだ・・・パンじゃないの?」

 

「パンが無いからしょうがねぇよ、帰りに買って来るから我慢してくれ」

 

「・・・明日は目玉焼き付きのトーストがいい」

 

 へいへいと気の抜けた返事をする黒田を見てマキマは朝食を口に運んだ

 これも暫く共に暮らして分かったことであるがマキマはパン派であり、米は嫌いではないがそこまで好きではないようで前に一度、米の研ぎ方を教わり実践した際に米がお粥になったり黒焦げで硬い物が出来上がったことがあった為か米が苦手になったのだ

 二人が会話し終えると黒田は公安へ向かう為に家を出ようとするとマキマが呼び止め黒田は「はいはい」っと言いながらマキマを優しく抱きしめた

 

「・・・暖かい」

 

「お前、本当に好きだな抱きしめられるの」

 

 そう揶揄うように言われたマキマは普段の大人びた姿はなく年相応な10代の子供の姿であった

 抱きしめられたマキマは満足そうにして黒田からゆっくりと離れたので黒田はそのまま公安本部へと向かって行った

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ーーーーーーーーーー

 

「って事がよく起こるようになったな」

 

「・・・そうかよ」

 

 公安に着くなりさっそく悪魔駆除に狩出た黒田は偶々出くわした岸辺にその生活を暇つぶしに話していた

 そんな話を聞いていた岸辺は黒田の異変とも言える行動に内心驚き、どうしようか考えていた

 狂人と恐れられた黒田が子育てを通じて子供に対する接し方を学び狂人の頭のネジが徐々に締まっているように見え、これまでのデビルハンターとしての職務を全うする事が出来なくなるのではと杞憂しどうするか考えた

 

(まぁ・・・頭のネジがぶっ飛んだままでも問題だがな・・・)

 

「うん?どうした岸辺?急に黙り込んでよ?」

 

 黙り込んだ岸辺に違和感を覚えた黒田が話しかけようとすると目の前の民家から大きな崩壊した音が聞こえてきて見ると巨大なヒグマの様な悪魔が暴れていた

 

「血‼︎ニンゲンの血‼︎肉‼︎喰イタイ‼︎」

 

 正に黒田の駆除対象であるヒグマの悪魔であり、悪魔を確認すると着ていたジャケットから片手で持てる大きさの斧を取り出し走り出した

 

「おいおいあんまり建物を壊すなよ、こっち通る時いちいち大回りになるだろうが」

 

 そう呟きながら走り悪魔へと向かっていると黒田に気づいたヒグマの悪魔は黒田を潰そうと腕を振り下ろそうと黒田に当たる瞬間、ヒグマの悪魔の腕は一瞬にして二つに輪切りにされた

 

「ギャアアア‼︎」

 

 その痛みに大きく叫ぶ悪魔に追撃と言わんばかりに黒田は即座に片方の斧をしまい拳銃を取り出して悪魔の眉間に向かって撃ったがそれに気付いた悪魔はもう片方の腕にある爪で突き刺そうとしたが黒田はひらりと避け弾は眉間ではなく悪魔の片目に当たった

 

「ちっ、大人しくしたけば楽に死ねたのによ」

 

 そう悪態をつけヒグマの悪魔を見ると人質と言わんばかりに残った腕で男性を掴み嘲笑う様にこちらを見ていた

 ヒグマの悪魔は人間の弱点をよく知っており同族である人間を盾にされれば手を出されることはないと分かっていた

 

「なるほど・・・知性が低い獣の類だと思ったが脳はあるみたいだな」

 

 そう呟いている黒田の様子を見てヒグマの悪魔はニヤリと笑いそのまま逃走を図ろうとした時、パンッ‼︎という音が響き見ると手で掴んでいた男が額から血を流し死んでいた

 そして、音が鳴った方を見ると平然とした顔で撃った後であろう拳銃を構えている黒田がいた

 人質を助けずに見捨てたどころか撃ち殺したことを理解しヒグマの悪魔の頭は困惑で一杯になっているのを見た黒田はまた両手に斧を持って構えていた

 

「何でだって思ってるだろ、俺が人質なんかで逃す奴だと思ったら大間違いだったな・・・俺にとっちゃ人質なんて足を引っ張るだけで助けるなんて手間で面倒なだけ」

 

 そう走りながら言う黒田にヒグマの悪魔の頭が徐々に困惑から恐怖に塗り変わっていた

 目の前の人間は男を自分の意思で殺し、その殺したことに対しても己に対しても全くを持って恐怖しておらず、思わず人質だった男の遺体を投げつけた

 

「邪魔‼︎」

 

 しかし、黒田はその遺体など気にも留めずに片手の斧で遺体を半分にして変わらないスピードでヒグマの悪魔に向かっていく

 そんな黒田の姿に恐怖して完全に戦意消失してしまったヒグマの悪魔は呆然と立ち尽くしてしまいそのまま黒田の両手に持った斧により首を斬り落とされてしまった

 

「よし‼︎駆除完了‼︎休憩行くか」

 

「・・・また随分とやらかしてくれたな、とりあえず血を拭け」

 

 ヒグマの悪魔の完全な死亡を確認すると黒田はそのまま休憩に入ろうと動こうとしたが岸辺に止めらタオルを渡された

 何故なのか疑問を浮かべたが今の自分は悪魔と男の遺体を斬ったことによる返り血により顔や腕などが血まみれの状態であることを理解し、渡されたタオルで拭いていると遠くで男の遺体を見て泣き崩れる女性がいた

 

「何だ?あの男、女いたのか?」

 

「・・・あぁ、お前がアイツの遺体をぶった斬ったところで怒り狂った、止めていなけりゃ二人揃って死んでたな」

 

 「ふーん」と興味を無くして眼中にないようにしている黒田に先程まで泣いていた女性が黒田の元へ向かってきた

 その顔は怒りと悲しみで歪みきっており平手打ちをしようと手を上げたがすぐに手を掴まれてしまった

 

「おいおい、一応俺は公安所属してるから平手打ちしたら公務執行妨害で逮捕されるぞ?」

 

「・・・なんで」

 

「うん?」

 

「何で彼を殺したの⁉︎助かるかも知れなかったじゃない‼︎撃ち殺さなくてもよかったじゃない‼︎」

 

 平手打ちを阻止され悔しくて涙が止まらずに溢れ出る女性が泣きながら黒田に怒鳴りつけ睨みつけた

 しかし、黒田はそんな女性の様子にまるで光無く冷めたような目でその女性を見ていた

 

「いちいち撃つか助けるかで時間を取ってちゃ被害が拡大するなら人質を使えなくした方が早い・・・というか救出なんて面倒なことしたくねぇ」

 

 冷たく女性を突き放しそのまま現場から離れた

 その場から遠ざかる黒田の背中を見て女性からの悪魔、人殺し、屑野郎と怒号が発していたが聞こえてないのかそれとも聞いていないのか黒田はそのまま離れて行った

 そんな姿を見て何も変わらない狂人に岸辺は僅かながらに安心を覚えつつ黒田への警戒心していた

 現場を離れて行く黒田を一羽のカラスも見ていたことは視線に気づいていた黒田しか知らない

 

 それから休憩をし終え、いつも通りに本部へ戻りとある書類を見ていた

 その書類には昔、人類を大量殺害をしたと言われている銃の悪魔の肉片についてのことが書かれておりその肉片の一部を手に入れたとの事だった

 

(銃の悪魔か・・・本当に居んのか?)

 

 銃の悪魔関係の書類を見るたびにに黒田の頭によぎるのはそんな悪魔が本当にいたのかという疑問だった

 目撃例を見なくても世界中の人類を虐殺することができるならその銃の悪魔は巨大である筈で幾ら移動が速いと言われてもその巨体なら目撃だけでもあり見つけられるに決まっていたがそういった情報が無く、あったとしてもはっきりとした物では無いのが殆どであった

 

(肉片集めて見つけてもそんな速さってならすぐに逃げられると思うが・・・まぁ考えても無駄か)

 

 黒田にとって銃の悪魔が居ようが居ないがどうでも良く自分の邪魔や被害を与えないのなら放置するつもりでいた

 そんなことを考えていると職務終了時間になり本部から出て家に帰ろうと家路へ向かっていた

 日が沈み暗がりの中、背後に居る殺気に気付き懐から出したナイフを後ろにいた人物の眉間へ向けて投げつけその人物を見ると今日会った泣き崩れていた女性であった

 

「やっぱり殺しにきたか・・・悪りぃなお前みたいな相手なら何十回も相手済みだ」

 

 まだ僅かに息をしている女性は黒田を睨みつけたまま息を引き取り、その女性が確実に死亡したのを確認するとその場から離れて公衆電話で上層部に連絡し後始末をお願いした

 面倒事を終え黒田は家路に着き玄関を開けるとマキマが晩御飯の準備を終えて待っていた

 

「お帰りなさいクロ」

 

「あぁ、今帰った」

 

 食事をしながら今日起きたことを話していると黒田はあることを尋ねた

 

「なぁマキマ、カラスから俺の動向を見るの暇じゃないのか?」

 

「全然、寧ろ面白いよ」

 

 黒田のジッと見ていたカラスはマキマによる物だった

 マキマの支配の力によりネズミとカラスの耳と目を使いその場所を見たり聞いたりとすることが可能になり家に殆どいるマキマにとって絶好の暇つぶしとなった

 

「それにしても相変わらず滅茶苦茶なことするね」

 

「お前ぐらいだぞ引かないのは」

 

「言ったでしょ?私は悪魔だよ?」

 

 マキマは黒田のやり方に引くどころか興味深く、今まで会った人間とは全く違い寧ろ自分達と同じ悪魔ともいえる無茶苦茶な行動をする黒田に彼の姿が重なって一つの映画鑑賞の感覚で面白く見ていた

 そんなマキマの微笑みにつられるように黒田も苦笑いをして食べていると次はマキマが口を開いた

 

「そういえばカラスで少し興味深いことを聞いたよ」

 

「うん?それって俺に関係あることか?」

 

「寧ろ私とクロに関わることだよ実はーーーー」

 

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 日が完全に沈んだ夜、公安本部の大部屋にて何十人の公安上層部の者達が集まり話し合いをして決した様子であった

 

「では明日、あの二人を呼び出しますか」

 

「あぁ、これでようやく厄介な事がひとつ減る」

 

「戦力が減るのは痛手だが仕方あるまい」

 

 そう話す者達はこの決断が後に大惨事を起こす原因になり、彼らの胃を更に痛めつけることになるとはまだ知らなかった

 




ヒグマの悪魔
・オリジナル悪魔でデカいヒグマみたいな見た目で背中から棘を生やして少しだけだが喋る事ができ鋭い爪はコンクリートに傷をつけるほどである
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