ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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宮本の生活

 私の名前は宮本蘭子……人間辞めて魔物に生まれ変わりました……。

 

 生前の私は焦っていました。

 

 親族に期待されて幼年学校に入学し5組と中間のクラスに割り振られて始まった学園生活ですが、今年は例年に無いくらいの当たり年であり、私と同学年のクラスメイトはダンジョンに狂ったように潜り、成果を上げていきました。

 

 私は上級生の紹介で武士系の倶楽部に所属し、基礎を徹底的に教えられたのですが、天才達は1学期の間に進級に必要な異界の3階層突破を達成し、私は大きく出遅れる事になってしまいました。

 

 2学期の中頃より上級生から異界に潜っても良いと言われ、潜るようになったのですが、異界特有の邪気によるものか、体が思うように動かずに慣らすのに時間がかかってしまいました。

 

 そんな中、学校側から今年は4階層突破を進級条件にすると通達があり、上級生達も今のペースでは進級が怪しい者が多く出ると慌て始め、私達も上級生に煽られて、実力以上の階級に足を踏み入れるようになっていました。

 

 そんな中、一緒に潜っていた男子達が他のクラスメイト達が急成長しているのは骸骨足軽を多く狩っているからだと情報が入り、私達も足を踏み入れてしまったのです。

 

 上級生達は絶対に止めろと異界に潜る際、湧き場には近づくなと教えられていたのに……。

 

 実力以上の魔物が住まう湧き場に入って、最初は良かったのですが、すぐに異能が気力切れで使えなくなると、骸骨足軽に囲まれ、一緒に来ていた男子達は逃げ出し、足を怪我した私だけ取り残されてしまい、最後に見えたのは骸骨足軽の刀が私の腹部を貫く光景でした。

 

 それからぼんやりとした生きているのか死んでいるのか分からない状態を続けていましたが、体が少しずつ熱を帯びる感覚に陥り、気が付くと私は同学年の山田太郎という男性の使い魔として転生していたのです。

 

 種族名は道師。

 

 死者と仙人の中間にいる存在らしく、魔物に転生して生き返ったのは複雑な感じでしたし、主が男性なので、エッチな事をされてないか心配になりましたが、山田さんは女性への扱いが分かっているお方で、手を出してくるような事はありませんでした。

 

 私自身死んだ事になっていたので、山田さんの使い魔として生きていくしか道がなく、死亡届も出されていたので戸籍もない状態になっていました。

 

 なので学校側からも除籍となり、学校で学ぶことはできません。

 

 そのため昼の間は部屋で化けぎつね……いや、一尾の皆さんや大妖精と呼ばれる種族の魔物の皆さんに勉強を教えながら暮らしています。

 

 この体になってから食事は活動に必要なくなり、食事をしても美味しいけれど満腹感を常に感じているような不思議な状態となってしまったので、食事は遠慮するようになっていました。

 

 学校が終わると山田さんに連れられて異界に潜るようになりましたが、生前よりも圧倒的に強くなっていることに驚き、6階層の私が死ぬ原因となった骸骨足軽の上位種の骸骨侍と連戦をしても普通に戦い抜く事ができるようになり、喜びと一度死んでいるんだよな……という複雑な思いを抱きます。

 

 今では山田さんと模擬戦を繰り返し実力を上げると、妖刀を持てるようになり、本差、脇差両方妖刀を装備する感じになっています。

 

 先輩方から呪われるから妖刀は使うなと言われていましたが、山田さん曰く、実力があれば呪われないと断言されましたし、山田さんと同室の鈴木さん、佐々木さん、萩原さん方も普通に妖刀を装備しておりました。

 

 そして、私が異界で活動していると同じ倶楽部で活動していた先輩にも鉢合わせすることがあり、死者である私を見て目を丸くしていましたが、山田さんの使い魔になった事を伝えると、いきなり斬りかかられ、死者を復活させて使役するなど儒教の教えに反すると再度殺されかけましたが、山田さんが私を救い出してくださり、事なきを得ました。

 

 それから山田さんは学校で死者を使役していると悪評が言われましたが、多くの学友の皆さんは気にしていないらしく、武士の皆さんとの関係が悪化するだけだったとケロッと言っていました。

 

 そこまでして私のことを守ってくれる山田さんに私は恋心を持つようになってしまい、一尾のタマモさんから

 

「恋する雌の臭いがします……負けませんから!」

 

 と言われてしまいました。

 

 この体になってから異界に入っても体が重くなるような邪気は感じなくなり、逆に心地よいと思うようになったのを体感して、私は改めて魔物に落ちてしまったのですねとげんなりしてしまいました。

 

 その後山田さんによって私は鍛えられ、あっという間に10階層を突破し、山田さんが2学年に上がる頃には異界を制覇していました。

 

 山田さんは異界の最深層で生息している付喪神を調伏し、自身の刀に宿らせて絶大な力を得ていましたが、山田さん曰く他の人達もこれくらいは普通にしているらしいです。

 

 というかこの後山田さんは最深層で色んな方と模擬戦を繰り返すのですが、皆さん強い事強い事……。

 

 中には同じクラスだった方も居て、会いにくかったのですが

 

「あ! 宮本さんじゃん。良かったね生き返って! 山田君とは付き合ってるの? どうなの?」

 

「そうだよ宮本さん! どうなの!」

 

 と生前よりも親しくしてくれたりもしました。

 

 私も木刀を持って模擬戦に参加させてもらいましたが、皆さん強くてほぼ負けてしまいます。

 

 これを生前と同じ人間の枠組みで語りたくないです……。

 

 そうしていると新入生が入学してきて、彼らの殆ども凄まじい勢いで成長していき、2学期には最深層に到達していました。

 

 しかもちらほら私と同じ様になってしまった同級生や1個下の子も現れて、その子達の纏め役みたいになってしまいました。

 

 日中でも山田さんが成績優秀者だったので僚監が気を使ってくれて、学校内なら中で過ごせるようになり、山田さんのクラスの教室の後ろで授業を受けさせてくれるようになり、一応勉強を習熟することができました。

 

 で、私が習った事を他の道師の子達に教えたりして過ごしていると、いつの間にか地仙人という種族に変わり、仙術と言える異能を使えるようになっていました。

 

 幼かった肉体も大人の体に変わったりもして一応学校生活はできています。

 

 最近は下級生の鍛錬相手として戦う事も多くなり、一応武士の娘だったので、剣術を修めていたので、力任せで戦っている子を指導したりして過ごしています。

 

「山田さんの使い魔兼嫁として末永く愛してくださいね」

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