ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「で、うちの学校で転生者だったのがこのメンバーか」
転生者の掲示板で、転生者と思われる人物に声を掛けて、掲示板に誘ってくれと言われたので、俺は学校中を該当しそうな人物に声を掛けていった。
うちの小学校では同じ学年で4人、全体で12人ほど見つかり、全員成績が優秀だったので、先生方に許可を貰って、幼少学校進学の為の集まって勉強会をする事を放課後の教室でできるようになっていた。
しかも先生方も期待してくれているのか、教材の融通等をしてくれて、優遇してくれている。
明治時代だと幼少学校に進学するのが偉くなるための近道とされ、学校側としても名誉な事とされていた。
幼少学校に入学できるくらい優秀な子には地元の地主や商人、役職持ちの武士がパトロンとなって学費を援助してくれる……みたいな事もある。
ゲームではパトロンはランダムであったが、どんなパトロンでもメリットデメリットが存在し、中には婿入りを前提とし、婚約者が生えてくる……みたいな事も普通にあったり……。
それはともかく、自己紹介をしていく。
「改めて集まってくれてありがとう。俺は山田太郎……気軽に山田って呼んでくれ」
一応この学校の転生者達を集めたのが俺だったのでリーダー的なのをやらせてもらっているが、女子6人、男子6人の半々で、女子の5名が性転換したプレイヤーらしい。
ちなみに掲示板で統計を取ったところ男女比率は5割らしいが、うち女性のネカマプレイヤーが9割で、残り1割のガチ女性プレイヤーは歴戦の男性プレイヤーよりもゲームに脳を焼かれてしまったガチ中のガチプレイヤーが殆どであるらしい。
事実、うちの1年生の年下モノホン女性プレイヤーは叩けば叩くほど有益な情報が出てくる青狸扱いされることになる。
「1年のモノホン女子の佐倉です。サクラちゃんって呼んでくれても良いですよ!」
「うわキッツ」
「殺す」
「ヒェ」
瞬間湯沸かし器らしく、沸点が富士山頂上並みに低い佐倉さん(とてもちゃんと呼べる可愛らしい性格はしていなかった)の説明によりプレイヤーが使える技能を確認していく。
まず脳内インターネット機能……インターネットでできる事はある程度できるらしく、掲示板が一番賑わっているが、視覚情報を動画として記録し共有することができる配信プラットフォームだったり、チャット機能、攻略サイトなんかのゲームで使えたネット機能は使えるらしい。
そしてゲームなのでステータスと技能、スキルという項目もある。
一応プレイヤーは全ての才能が高い状態であるということになっており、学生時代は特に才能が伸びやすくなっている。
能力は有名TRPGの方式が採用されており、筋力、体力、体格、俊敏性、外見、知性、精神力、教育の8種の基礎ステータスに千種類以上ある技能とダンジョンで敵を倒すことより手に入ったり上がっていくスキルがある。
あとレベルか。
ダンジョン内で経験を積む行動をすることでレベルが上がっていき、ゲームでの最大レベルは250。
レベルが上がれば筋力、体力、俊敏性、知性、精神力が必ず1以上上がり、外見が偶に上がるという感じである。
詳しく語っていくと筋力がそのまま腕力等のパワーの事であり、成人男性の筋力を50とし、ダンジョンを活用しなくても85までは鍛錬で上げることができる。
99が国際大会で重量挙げで優勝できる力の持ち主で、100を超えると普通の人の枠組みを超える。
140がゴリラで、200まで行くと怪物扱いとなってくる。
体力は持久力と耐久性を併せ持ち、50が一般成人、90だと寒さ暑さに強く、病気も殆どならない、もしくは生命力溢れ疲れにくい(回復力が高い)。
150から170くらいになると銃弾が効かなくなってくる。
体格はそのまんまで、65で中肉中背、人間の枠組みが99。
100を超えれば人外となり、これはダンジョンに出てくるモンスターに当てはまってくる。
俊敏性は文字通り足の速さで平均が50、90でスポーツ選手クラスとなる。
外見はプレイヤーは基本50となっていて、化粧と食事、成長によって上がっていき、レベルが高くなれば自然と美男美女になっていく。
99が限界
知性はIQというか地頭であり、物覚えのしやすさや新しい物を発明したりする能力である。
基本教育と連動し、教育が高いと技能の習得難易度が下がり、知性が高いとスキルの習得確率が上がる……みたいな効果もある。
あと一部スキルの威力が上がったり等の効果もある。
精神力は恐怖や未知に立ち向かう力であり、高いとスキルの使用が上がったりする効果がある。
最後に教育は教養でもあり、勉強すれば勝手に上がっていく。
60が高校卒業、70が大学卒業、90あれば博士号、95で特定分野で世界クラス、99が人間の限界……みたいになる。
教育はそれ専門のプレイングをしない限り70まで上げて維持できれば十分とされていた。
「これが基礎ステータスで、小学生のうちはとにかく教育を上げていくのが効率的なんだっけか」
「そう、能力がガンガン上がるダンジョンを活用したレベリングは幼少学校で探索学科に行かないと行えないから、今は地道に教育のステータスを上げていくしかないわね。あと私達のメインジョブは学生、サブジョブは転生者に固定されている。転生者はゲームでは一定値までは天才と同等の経験値効率を誇るから、リソースを教育に注ぎ込んで、余力で他を育てるみたいにするのが序盤の動きになるわね」
「直近の問題が発生するのは1908年にロシアが北海道に侵攻してくるイベントになるから、それまでにどれだけ力を蓄えられるかで、国家総動員で幼少学校の生徒でも成績優秀者なら兵隊に取られる最初の試練が起こる。これを乗り越えて色々分岐が起こる感じだね」
この世界だと日清戦争は発生しておらず、ロシアが満州方面から朝鮮を圧迫し、1906年には朝鮮半島を占領し、1908年から日ノ本に侵攻してくる強制イベントが発生するのである。
そこで活躍すると士分に取り上げられたり、社会的に優遇されたりするのである。
大勝するとロシアから賠償金を取れて(その分清がロシアから搾取されるのであるが……)その金を報奨金として得られるので、商人プレイならそこで起業して、第一次欧州大戦が1914年から始まるので、そこで稼いで大戦成り金になっていくのが商人プレイの醍醐味である。
もしくは活躍して幕府軍に組み込まれると陸軍として出世していくルートがあったり、なんなら貴族から婚姻が申し込まれたりと色々始まるのがこのロシア日本侵攻イベントである。
「小学3年生以上はダンジョンで十分経験値を積めるから余裕だろうけど、1年生の私はプレイヤーチート使っていかないと厳しいだろうね」
「まぁガンガンやっていくんだがな。で、小学生のうちにできるプレイヤーチートってあるか?」
「それが実はあるんだよね……基本探索者の成果物は政府もしくは企業が買い取りになるんだけど、田舎在住のプレイヤーは一部成果物が市場に流れたりするんだよね。そこで才能の種ってアイテムを入手して育てて増やせると、普通にトレーニングするより効率的にステータスを人間の枠組み内は上げることができるんだよね」
「じゃぁ田舎のプレイヤーがそれを入手して育てて貰うのを待つか、種貰ってきて自分達で増やすかか」
「まぁ鉢植えに植えればアサガオみたいに増えるから種が手にはいるかどうかだけど……確率は1%未満なんだよね……」
「掲示板に情報共有を願っておくか」
なお人海戦術で清洲在住のプレイヤーが種を発見したので、増やし次第、プレイヤー達に譲る事を宣言し、学校の代表として買い付けに行くことになり、年内に成長の種を手に入れることに成功するのだった。