ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「火災によって焼失した住居の再建を急ぐ! 備蓄していた素材を使って集合住宅を急ぎ建設する。場所は元大名藩邸を差し押さえ、その土地に建てさせる」
火災によっで江戸の殆どが焼失し、ダンジョンの中での生活敷いられていたが、火災が落ち着いた翌日から各地から物資が集められ始めていた。
ただ荷下ろしができる横浜は津波と火災によって壊滅していたので、どうしたものかと思われたが、海軍が量産していた上陸艇が役にたった。
これは港湾施設の無い浜辺に兵を迅速に輸送するための小型船であるが、車両を数台搭載したりすることもできたので、物資を積んだトラックや重機を次々に降ろし、焼けた瓦礫を一気に退かしていった。
余震が続いたりしている中、江戸城も庶民に開放し、江戸城内に災害復興拠点を作成し、転生者達は災害復興へと動き出した。
更に最初は災害を利用してクーデターを実行したとする臨時政府に反発的であった地域も、災害復興よりも自身の権益を守るために反発した旧幕府軍に辟易し、東北地方で決起していた方面軍は転生者達の説得もあり無力化に成功。
軍の協力と臨時政府の強権によって災害復興は迅速に進み、更に新技術や重機を惜しみなく使ったり、被災していた住民の協力もあり、冬が本格化する前に、仮設住宅の建造は完了し、災害に強い鉄筋コンクリート製の集合住宅が建ち並ぶようになる。
臨時政府は11月1日をもって新政府宣言を行い、国際的な承認を獲得。
幕府の債権等は新政府が全て引き継ぐこと、新憲法の発布、省庁の整備を迅速に行い近代的な国家体制構築を急いだ。
更に災害復興税として各財閥から徴収した税と転生者達が蓄財していた資金を使い、首都復興計画がスタート。
予算が足りない分は国債を発行して海外からも資金を募り、木造建築主体だった江戸の町並みを大改造して幹線道路拡幅、鉄筋コンクリート製の建造物の増加、防災用公園の整備、地下鉄の建設等後々必要になることをおおよそやってしまおうという計画であった。
(災害に付け込んでの革命……嫌な前例が出来上がってしまった。ただもうやってしまったからには動き出すしかない)
首相とコテハンが付いていたニキは名実ともに首相となり、改革を断行していくことになる。
日本国から日本帝国へと日本は天皇を頂点にする帝政へと移行したものの、天皇と将軍は象徴として位置づけられ、摂政である国民から選ばれた首相が政治を行うと決定され、様々な改革が行われながら約1年が経過していた。
大戦で稼いだ富の3分の1が復興予算に消えたものの、何とか予算を抽出し、国家再整備へと進むことが可決された。
ゴタゴタで停止していたチリ、タイへの戦艦輸出であるが、金剛型から発展した改金剛型というべき巡洋戦艦が2隻ずつ輸出され、南米ではチリ、ブラジル、アルゼンチンの3国による建艦競争が再燃し、イギリスやアメリカが旧式化した戦艦を押し付ける事で3国は一気に海軍戦力を増強。
幸い陸軍兵器はフランスやイギリスがホイ車を手放さなかった事で、豆戦車程度の武装で収まっていた。
日本も関東大震災から少しずつ復旧し、いつもの生活に戻りつつあったが、ダンジョン資源を回収するため、徴兵年数を2年から3年に延長し、徴兵されたら基礎教育の半年が終わればダンジョンでひたすらレベリングすることが決められた。
また徴兵免除は特定のダンジョンを単独で10階層潜ることができれば……ということが決められ、探索者を育成する幼年学校の数も増設し、ダンジョンの資源をより効率的に採掘するのと、武士階級が独占していたダンジョンを使ったレベリングを全国民に課す事で、国民皆兵を実行できるだけの戦力を動員できるようにと首脳部で決められ実行に移された。
またダンジョン資源の輸出も解禁され、イギリスやフランス、アメリカから特殊合金の購入が殺到……更にダンジョンでは腐るほど採掘できるが、貴金属のタングステンやチタンやスライム由来の液化燃料も余剰分を輸出することになっていった。
お陰で日本は再び採掘すればするほど資源が売れる状態に突入し、世はまさにダンジョン時代……若者達は金持ちになるためにダンジョンに潜るのであったとナレーションが入りそうなくらいダンジョンに突撃していくのであった。
またダンジョン内で穀物が繰り返し育つ仕組みが解析され、特定の因子を組み込んだ作物の種はダンジョンの魔力を吸収して、毎日収穫できる夢のような栽培方式が爆誕。
普通に地上で育てるよりも圧倒的に収量が上がるとして地上の農地は穀物以外の作物が育てられるようになる。
そしてレベルが上がっていけば、テイムを使えるようになる探索者も増えていき、ダンジョンで捕らえたり、売られている使い魔を鍛えて、それを労働力に転換し、更に金を稼ぐ循環が発生。
そうなると使い魔を従えられる司令塔の人材とモンスターを捕まえてこれる探索者、使い魔を効率的に育てられるブリーダー……育て屋の価値が爆増し、人が増えれば増えるほど家が豊かになるという価値観が浸透していった。
更に今までスキルが使えていなかった人もスキルが使えるようになれば、回復スキルで出産や怪我等で命を落とす人も減り、出産に対するリスクが子供を作るメリットを大幅に下回った事で、各地で子作りが推奨された結果、1921年の新政府誕生及びダンジョン農法の普及を境に人口爆発が発生。
5500万人だった日本の人口はベビーブームの到来により一気に増加。
1年で300万人近く増え続け、1930年には8000万人に到達。
それ以降も止まらずに増え続けることになるが、ダンジョン農法の改良や肥料を投入すると更に収穫量が上がることが発見されて1922年が食料自給率105%だったのが、1925年に125%、1930年には140%まで上がり続け、食糧供給量がバグり始める。
政府が考えていた1940年代に起こるであろうアジア戦争時にちょうど人口爆発世代が20歳前後で徴兵可能になるので、そこまで計算しての一手であった。
以後日本帝国は人口面では急速な成長を続けていくことになるのであった。