ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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陸軍大臣ニキの苦悩

 軍隊というのは各種兵器が必要となる。

 

 歩兵の携行装備だけでもメイン武器になる銃だけでなく、塹壕を掘るためや近接戦闘、緊急時にフライパン代わりになるスコップや応急処置をするための包帯や止血剤、数食分の携行食、軍服に靴、銃剣など、兵士1人といえども色々な装備品が入り混じっている。

 

 今日はそんな装備品について報告書を読んでいた陸軍大臣ニキの話である。

 

「弾薬1つにしても互換性が無い……か」

 

「はい」

 

 問題になっていたのは弾薬の規格化問題である。

 

 銃弾にも色々種類があり、拳銃に使う小型の拳銃弾、メインとなる機関銃や小銃が使う大型のライフル弾、中間弾薬と呼ばれる突撃銃が扱うアサルト弾……それが時代や参考にした国の規格、ライセンス生産した規格で日本軍だけで10種類以上混在していたのである。

 

 これでは生産に支障が出てくるとして、新政府になり徴兵の方法も一新したため、種類を絞ったのである。

 

 まず拳銃は警察と一緒にすると耐久性や使用する環境の違いもある為、別々となるはずだったが、1つ使用環境を選ばず、それでいて小型で使い勝手が素晴らしいとしてブローニングM1910というアメリカの拳銃のライセンス生産の許可をブローニング社から購入し、陸軍工廠で生産を統一することに成功した。

 

 この拳銃弾を基準としてステンガンをモデルにした短機関銃に互換性を持たせて弾丸の統一に成功。

 

 ダンジョンでは取り回しが良い短機関銃が最適であり、徴兵され、ダンジョンに潜らされる兵士達は、短機関銃を持たされて潜っていった。

 

 そして歩兵の主力であるアサルトライフルこと突撃銃には、前にも話したがAK47をモデルにしたとにかく壊れない七九式突撃銃が採用され、7.7mm弾薬を使うことで軽機関銃やライフル銃と規格を統一した。

 

 軽機関銃(約10キロ前後の機関銃 1人で運搬することができる機関銃)は七九式突撃銃のパーツ互換性が70%と部品を共通化して出来上がった八一式軽機関銃(RPK軽機関銃もどき)を採用。

 

 ライフル銃こと狙撃銃は三八式歩兵銃を7.7mm弾を使用できるようにした十式(大正10年採用なので)歩兵銃が採用され、突撃銃、軽機関銃、狙撃銃の3種類の銃の弾薬を統一。

 

 そして重機関銃(軽機関銃より重い銃 とにかく弾をばらまき、そこそこの壁や装甲は貫通する 飛行機の武装にもなっていたりする)はM2ブローニングのコピーである六九式重機関銃。

 

 M2ブローニングよりも先に特許を取っているのでこの世界では六九式重機関銃が大元になっていたが。

 

 この銃は12.7mm弾を使用する。

 

「ふう、とりあえず銃と支援火器についてはこれで良いな。次に問題は大砲か」

 

 大砲に至っては更に複雑化しており、これも統一を進める必要が出てきていた。

 

 ちなみに大砲の種類であるが野砲、山砲、騎砲、野戦軽榴弾砲、野戦重榴弾砲、加農砲、歩兵砲、対戦車砲、高射砲、高射機関砲、迫撃砲、噴進砲と大まかにこんだけ種類があり、ほぼ全て砲弾が違っていた。

 

 まず野砲というのは規模の小さい加農砲の事で、軽量さを活かして素早く移動して砲撃することができ、多種多様な砲弾で砲撃することができる多目的な大砲である。

 

 加農砲が砲身が長い事が特徴で、野砲と加農砲は大きさが違うだけであった。

 

 山砲は山で運用できるように射程距離や耐久性を削った軽量の大砲で、だいたいが1トン以下の大砲である。

 

 騎砲は騎兵が扱う大砲で、騎兵が引いて運べるようになっている。

 

 この砲を扱う騎兵を竜騎兵と呼ぶこともあるが、戦車が出てきた事で正直要らない子である。

 

 野戦(軽 重)榴弾砲は榴弾という着弾した時に広範囲を殺傷する砲弾を放つ大砲で加農砲より砲身が短いのが特徴。

 

 歩兵砲は歩兵が分解して運べるようにした小型砲であり、日本では大砲の重さが250キロ以下という制限がある歩兵に配られる大砲であるが……正直迫撃砲の方が取り回しが良い。

 

 迫撃砲は歩兵1人が持ち運べる花火の様な筒から発射する大砲で、史実でも第一次世界大戦から使用され始めた新しい大砲である。

 

 普通の大砲より射程距離は短いが、塹壕を攻撃したり、簡単に運べるので歩兵2人(最悪1人でも)運用できるのが利点。

 

 対戦車砲は戦車を破壊するための大砲。

 

 高射砲は航空機を撃ち落とすための大砲。

 

 高射機関砲は機関銃より大きな弾を連射して航空機を撃ち落とす連射砲。

 

 噴進砲はバズーカとも呼ばれる噴進弾……小型のミサイル(誘導できない)を発射する大砲である。

 

 現代ではこんなに種類が要らない為、迫撃砲、加農砲、高射砲、噴進砲の4種類に統合されてしまっていた。

 

「正直統合した4種類に対空用に高射機関砲を入れた5種類で十分だよな……野砲も軽量に作れば多用途で使えるし……Jハイテン鋼を用いれば今まで1トン以上あった大砲も300キロくらいに抑えられるし、300キロなら軽トラックに載せて運べるし、500キロまでならハーフトラックで引っ張って移動できるし……時代は軽量化だな」

 

 陸軍大臣ニキのこの判断により大砲の軽量化及び機械化が推し進められることになるのであった。

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