ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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人工天空島成田 教育者ニキの悩み

「飛行石の活用法が判明して、加工できる技術力も得た事だし……電力が問題なら小型のマナタイト発電所を飛行石の土台の上に建設すれば、浮島を人工的に作ることが可能になるんじゃないか?」

 

「確かに」

 

 こんな頭の悪い会話の末に空軍でラ〇ュタ……ではなく、飛行島の建設が行われることに決まった。

 

 採掘される飛行石が他国に輸出できないし、ダブついていて格安だったこともあり、数十万トン単位で購入し、Jハイテン鋼と混ぜ合わせることで飛行鋼とし、それで島を建設していった。

 

 飛行島なんて兵器が軍縮条約にあるはずもない為、普通に建造され、約1年と半年の時間をかけて、最近建設された甲子園球場5つ分の広さの空飛ぶ島が建造された。

 

 名称は成田(山の名前である成田山と史実では作られる成田国際空港を掛け合わせて)となった。

 

 とあるガンオタはこの島をこんぺい島とかソロモンとかアクシズにしたかったらしいが、流石に却下された。

 

 正式名称 人工天空島成田

 

 上部には1000メートルの滑走路3本、格納式の対地攻撃用大砲複数、対空砲複数、島内部は空母に近く、内部工廠では飛行機の整備及びパーツが作られ、格納庫は300機の航空機が格納されている。

 

 その他5000名以上が生活できる居住区があり、空軍の至宝と呼ばれるようになる。

 

 普段は瀬戸内海に係留されており、有事の際には飛んで移動できる。

 

 そんなとんでも兵器? 島? を開発したことで軍だけでなく政府要人らも頭を抱えた。

 

 なお流石にこの島1つ作るのに空軍の年間予算2年分が吹き飛び、飛行石の有用性が認識されると、海軍、陸軍からも取り合いになり、値段が高騰したため、結局成田1つしか建設はされなかったが……。

 

「ラピュ〇は1つだから輝くのだよ」

 

「大佐、また馬鹿な事言ってるんですか……」

 

 というわけで、空軍は人工天空島を手に入れたのだった。

 

 

 

 

 

 1928年……日本は金本位制での取引を停止し、管理通貨制度に移行すると発表したため、外国の方々は取引停止前に金との交換をしてしまおうと殺到し、騒ぎが起こったが、ダンジョンによる金の保有量は他国を圧倒していた為、表に出していなかった予備の金を投入したことで取引を捌き切り、金融危機にまでは発展させずに金取引を停止させることに成功した。

 

 管理通貨制度が導入できる運びになったのは、コンピューターの進歩が大きく、トランジスタコンピューターの性能向上と小型化が実現し、各銀行でも設置できるだけのコストダウンにも成功した為であった。

 

 また軍ではトランジスタコンピューターと転生者の知識をフル稼働させて、初歩的な集積回路の開発に成功していた。

 

 なので他国で遅れている真空管式の計算機関連やトランジスタ技術の特許を軒並み抑えることに成功し、電子戦で大きなアドバンテージを得ることに繋がった。

 

 ただ特許を取るということは、特許使用料を支払うことで他国も使えるようになるということなので、一気に真空管式計算機の開発やトランジスタ開発に弾みが着いた事も意味する。

 

 トランジスタ開発は1930年代後半までもつれ込むとみているが、それまでに日本はCPUの開発に成功させて、パーソナルコンピューターやスーパーコンピューターまで一気に開発レースの距離を引き離す気満々であった。

 

 そんなコンピューターの開発競争が行われている裏で、ダンジョン教育にも変化が起こりつつあった。

 

 

 

 

 

 

「ダンジョン教育がようやく下にも浸透してきたな」

 

 教育者ニキは結局転生者達のカンパによって自分の学校を持つことになり、ダンジョン教育に重きを置いた中高一貫の理事長へと若輩ながらなっていた。

 

 で、教育委員会の面々と有識者会議としてダンジョン教育を全国的に取り入れてから全体の成績が年々上がっていることや事故件数が低下していることについて報告が上がっていた。

 

(ダンジョン教育を義務化した初年度はダンジョン教育ができる教員の数や装備が足りてないことで事故件数が300件以上あったが、年々減少して、今は50件を切るようになってきたか)

 

 最初の頃は中学生は殺傷能力が高くない武器を持たせる為、治癒スキルで怪我しても治せていたが、高校生という多感な時期に銃を持たせると、いじめなんかで発砲する子が出てきてしまうのは当たり前。

 

 それに伴う殺傷事件が多発していたが、中学生の頃からレベリングや小学生から導入された成長の種や成長食品を給食で接収することにより、精神性や知能が大幅に向上し、自制心が高まり、生徒自らが規律を維持し、問題行動が大幅に減少することに繋がった。

 

 また、この頃になるとダンジョン教育を行える教員の数も確保できていて、何か問題が起こった際に生徒を鎮圧できる教員を揃えることができていた。

 

(教育者として犠牲者が出ること前提で事を進めている政府のやり方には少々眉をひそめざるを得ないが……アジア戦争で負けて更に大勢の犠牲者が出るような事が起こる事態の方がまずいか……。難しい時代だな)

 

 他にもテイムのスキルを人為的に覚えさせる事ができるスキルの書の普及により、付喪神の使役できる数が増えたことも大きい。

 

 高校卒業後、軍にいかなくても戦車を購入できる為、付喪神を使役できているかで、修理費の節約になったりするのを学校側が教えて、有用な使い魔の厳選も進んでいた。

 

(結局この国は自由主義ではなく、軍国主義的だ。本当の自由主義的な国家になるのは何時のことやらか)

 

 教育者として悩む教育者ニキであった。

 

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