ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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一般兵視点での韓ソ戦争

「日本戦争し過ぎじゃね? ここ20年で3度目って」

 

「ご主人と共に戦争参加するのは3度目ですね。北海道での日露戦争、革命時の内乱、そして韓ソ戦と」

 

 高位探索者として普段は新潟の高難易度ダンジョンに潜っている俺こと谷繁は兵隊の格好をした雪女達と戯れていた。

 

 第二機甲師団隷下の志願兵部隊に所属している俺は、自前の戦車和虎と装甲トラック2台に使い魔達を40名を乗せていた。

 

 殆どが新潟のダンジョンに生息している雪女やその上位種の氷姫、氷の女王等であり、俺の掲示板でのネームは雪男ニキである。

 

 まぁハーレムプレイをしているが、転生者ということで使い魔の使役数に制限が無いので40人以上抱えており、探索者や高額納税者、富豪として名を馳せていた。

 

 今回戦争に参加したのはアジア戦争の前哨戦ということで、恐らくアジア戦争では満州にて今より強化された中国軍かソ連軍と戦うことになるため、実戦経験を積むために参加していた。

 

 転生者で探索者をやっている奴は結構後を見据えて志願兵として参加しているし、なんなら装備はほぼ自前だったり。

 

 普通の軍なら邪魔でしかないけど、一応予備役として軍事訓練は受けていたりするので、作戦行動には問題ない。

 

 なんなら俺のパーティーは1個小隊として扱うと言われているので、結構な裁量が与えられていたり。

 

『第56特別小隊、地点H4を攻撃されたし、繰り返す地点H4を攻撃されたし』

 

「了解。聞いたか。地点H4攻撃だそうだ。事前の予定では航空機による爆撃が行われているらしいが……生き残りの処理が仕事だ。和虎を前面に出して攻撃を吸収しつつ、敵残存兵力を無力化するぞ」

 

「「「了解」」」

 

 早速和虎に搭乗していた雪女から連絡があり、動く敵目標が見えるとのこと。

 

 雪女達も高レベルなので身体能力は上がっており、視力や聴力も高まっていたが、何よりスキルとしてレーダーの様に探知することができる。

 

 雪女なので熱源探知が得意で、戦車に乗っている戦車長の雪女は索敵に秀でている者であった。

 

『敵戦車……車種は……BTシリーズのどれかだと思います』

 

「ソ連の戦車だと今の時代はBT-2か3のどれかだろう。多砲塔戦車ではないんだろ?」

 

『はい、それが稼働状態で3両確認できます。遠距離から発砲許可を』

 

「発砲権限はお前に任せてるから気にせず撃っちゃえよ」

 

『じゃあ撃ちまーす』

 

 ちなみに俺は車列中段のトラックの助手席で他の部隊との通信をしたりしている。

 

 和虎の砲撃が始まり―ダンジョン内では1キロ以内の近距離砲撃が殆どだし、大抵機関銃で片付いてしまうため、訓練場以外で初の実戦砲撃であったが―俺が鍛えた雪女達は初撃で命中させる。

 

 まだペラッペラの装甲しか持たないソ連軍の戦車に88ミリ砲の榴弾が直撃すると大爆発を起こして、周りの兵士を巻き込んで鉄片や戦車だった部品が散乱する。

 

 和虎の装填は、普通の兵士で7秒、熟練兵だと5秒と言われているが、うちの雪女の装填手は5秒を切る。

 

 見た目腕細いけど、15キロ近くある砲弾を片手で軽々と持てるほどパワーがある。

 

 まぁダンジョンに潜っていれば、人も使い魔も次第にそれくらいは力強くなるけれど……。

 

 1分以内に残存していた敵戦車をスクラップにした後、和虎にソ連軍陣地の大砲を砲撃をさせながら、トラック隊は前進する。

 

 航空攻撃と和虎によってほぼ無力化されていたが、最後に制圧するのは歩兵の仕事である。

 

 トラックが停車すると共に荷台から雪女達が突撃銃や狙撃銃、機関銃を構えて銃撃戦が始まる。

 

 まぁ塹壕もろくに用意できていないため、ほぼ的であり、あっという間に制圧を完了する。

 

「ご主人、生き残っているソ連兵はどうする?」

 

「末端の兵士に罪はねぇからな。治療してやれ」

 

「はーい」

 

 ソ連兵達は日本の軍服を着ているが女性の兵士がいる事にまず驚き、次に失った手足が生えてくるというとんでもない現象に驚いた。

 

「ん、あーあー『生き残りで最上位の兵士は誰だ?』」

 

『あそこに転がっている将校殿ですが』

 

「ふむ」

 

 ソ連兵に尋ねると、将校が生き残っていた。

 

 酷く怯えていたが、ジュネーブ条約に基づく捕虜取扱に準ずると説明すると、武装解除及び降伏に応じた。

 

「司令部、こちら第56特別小隊。H4地点奪取に成功。捕虜200名の扱い及び後方輸送の許可を求む」

 

『こちら司令部、了解。直ちに後詰めを送る。第56特別小隊はその場の維持に努めよ』

 

「了解」

 

 ただ今回の戦争は日本軍到着から2週間で戦闘行動はほぼ終了する電撃戦となったため、俺の部隊はこれ以上の戦闘行動は行わずに終了となった。

 

「結局不味い飯……いや、他国の軍からしたら凄く恵まれているんだろうけど、探索者基準だと不味い飯だからなぁ」

 

 日本軍では史実の二の舞にならないようにと兵站について他国より考えられており、戦車やトラックに牽引できる炊事車やバカでかいキッチンカーみたいな炊事トラックなんて物が各部隊に配備されていた。

 

 更にインスタント技術の発達によりカップラーメンみたいなお湯を注ぐだけで1食できるインスタント食品が配られ、和虎には車内ケトルがあるので、広々車内で簡単な調理ができたりと工夫されていた。

 

 あと日本人なので炊事車の他に米を炊くための炊飯車なんて代物があったり……。

 

 戦場でも豚汁に煮物、そして白飯が満腹まで食べられると好評である。

 

 ちなみにこれと同じくらい兵站に力を入れていた国があったりする。

 

 イタリアの兄貴である。

 

 欧州大戦時、ドイツに侵攻された際、兵站が異常過ぎて食糧不足で兵士も飢えていたドイツ軍は逃げ出したイタリア軍が残した食料品をこぞって奪い合い、そのおかげで作戦が遅延した……なんて馬鹿げた話がある。

 

 流石戦場でパスタ作る国なだけある。

 

 そんなこんなで日本とソ連との戦争は短期間で終わるのであった。

 

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