ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「やはり航空機によって戦局が左右される」
1931年に起こった韓ソ戦争の戦果を見ていた空軍上層部は、旧式の神風改と流星でこれだけの戦果が出せるのであれば、温存した烈風やエンジンを強化していた流星改等の新型航空機を投入すれば、航空戦力である程度の敵を撃滅することが可能だろうと、転生者以外の空軍将校達も思うようになっていた。
そんな中、今回の戦訓を生かした次世代機としてこれらの航空機の更新が必要であると結論付けられた。
まず陸軍支援向けが
・戦闘機
・重爆撃機
・軽爆撃機
・襲撃機
・輸送機
・偵察機
・電子戦機
これらの種類の戦力が必要であると結論付けられた。
ちなみにヘリコプターや円盤型飛行船こと丸ゆは空軍管轄では無く、陸軍や海軍管轄である。
戦闘機は神風改をベースにした地上機改修型の紫電や陸海両方で高い性能でまとまっている烈風があるのでジェット機が完成するまでは改造でなんとかなると判断されていたので大丈夫。
偵察機も烈風の無線能力を強化して武装を減らした高速偵察バージョンがあるので大丈夫。
軽爆撃機こと急降下爆撃ができる流星改も高性能なので当面は大丈夫なため、重爆撃機、襲撃機、輸送機、電子戦機の開発が急がれた。
輸送機の開発は比較的早かった。
というのも長尾飛行機が国内や近隣のアジア(主に韓国だが)向けの旅客機を作っており、転生者である社長が前世の影響で輸送機関係に強かった事もあり、傑作とも言える旅客機を開発していたのである。
それが謙信号と呼ばれる旅客機であり、既に100機以上量産して民間に売却されていた。
1700馬力のエンジン2基搭載して乗員乗客30名、5トンもの貨物を運べ、時速450キロで飛行できるこの時代としては傑作の旅客機であった。
参考にアメリカの量産旅客機が時速350キロ、乗員乗客23人、貨物量400キロなので、いかに優れているかわかる。
値段も安く、1機当たり10万円かつ維持費も安く、それでいて難しい技術は使ってなかったので、整備性も抜群の機体であった。
まぁ安いと言っても10万円あれば神風3機製造できることを考えると安くはないかもしれないが……。
ちなみにこの頃の航空機の値段は500円まで値下げできている七六式多目的機が軍用機の中で一番安く、紫電が2万8000円、神風改が3万円、烈風が4万5000円、流星改が4万3000円という感じである。
大型機の謙信号と比べるのもアレだが、一応参考に。
そんな謙信号をベースに軍用輸送機及び電子戦機に改造する計画が立ち上げられ、予算が承認された。
電子戦機は丸ゆを改造すればいいんじゃねと思うかもしれない……というか丸ゆを改造したのも作られていたが、丸ゆは地上からの高度2000メートル縛りがある為、高い山のとかで使うならまだしも、磁気が乱れる様な高度の山を飛ぶ航空機は少ないし、高度8000メートル以上でレーダーをジャミングしたり無線を無力化できる機体が求められた結果、色々搭載しても問題なく飛べる謙信号を改造したほうが良い……という結論に至った。
ベースがあるので直ぐに試作機が造られた結果、お値段が12万円に膨らんだものの、2200馬力エンジンである誉エンジン2基搭載し、巡航速度620キロ(落とそうと思えば300キロ前後まで落とせる)機体に仕上がった。
乗員は6名で輸送人数は24名。
飛行距離は3400キロと沖縄の那覇からフィリピン南部を往復できるだけの飛行距離があり、十分な防御性能も相まって要求を満たされていた。
軍用機になったことで名称を九二式輸送機、九二式電子戦機と変更。
更に輸送機として性能が良かったので、双発爆撃機タイプも造られ、250キロ爆弾15発搭載出来るため、戦略爆撃機が不足していた陸軍から有難がられた。(調達コストも他国に比べれば安い12万円なのも喜ばれた)
双発爆撃機タイプは地竜(この世界は龍を空母に使っているため、爆撃機等には竜の方の名が与えられた)と呼ばれるようになる。
そして最後に残った襲撃機というのは現代でいうところの近接航空支援機……CASとも呼ばれる機体で、機関砲や小型爆弾で敵地上戦力を無力化することに特化した機体で、丸ゆが居るから良いじゃんとも思うが、航空機で作る事にも意味があった。
まぁ言ってしまえば空軍管轄でも地上支援機が欲しい……というものである。
「じゃあどんな航空機作る?」
「パンケーキ」
「フライングドリトス」
「お前らもっとまともになれや!」
「UFOが量産されてる時点でまともじゃねぇだろ!」
空軍内で殴り合いが行われた結果、丸ゆが円盤ならこっちは三角形だ……ということになり、飛行石を材料にしながらプロペラによってある程度の速度で動ける頑丈な機体……というコンセプトに決まった。
マジで分厚い二等辺三角形の試作機が出来上がり、性能を試してみた結果、プロペラによってレーダーに発見されてしまうが、ジェットエンジン積んだらレーダーに発見されないんじゃね……という感じに考えられ、そう言えばとイタリアで一緒に研究されたパルスジェットエンジンに脚光が当たった。
低出力なジェットエンジンとして最初見向きもされていなかったが小型で安価、出力不足は飛行石の浮力で賄える等の色々な要因が噛み合わさった結果、プロペラの無い機体として完成された。
二等辺三角形の中央にパルスジェットエンジン2基が組み込まれ、コックピットは雫を横向きにしたような形をしていて、2人乗り。
前がパイロットで後ろが銃手。
機体内部に格納されている30ミリ機関砲(120発)とガトリング砲が2門が搭載されており、レーダーに映らないように侵入して、敵に攻撃を仕掛けて、即撤収する……という機体である。
とんでもないコンセプトの機体であるが、時速は450キロと遅い。
将来的にはミサイルを搭載できるようにしていたが、正直丸ゆの方が使い勝手が良さそうである。
そんなとんでも兵器の襲撃機乱破(忍者みたいだからつけられた)は一応活躍することになるのであった。