ゲーム世界転生〜現代ダンジョン世界かつ1900年開始で生き残るには〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
ダンジョンに潜るようになって約1ヶ月と少し……俺こと山田太郎は同室の仲間達とダンジョンアタックを繰り返していた。
「オタク、部屋に他の探索者居るか?」
「いや、いないでござるな。皆体力は大丈夫でござるか?」
「僕は問題ないよ」
「俺も大丈夫だぜ」
「よし、じゃあ挑むか」
オタク、王子、ウィキの3人に確認を取ってから体育館くらいある部屋に入ると、わらわら骸骨足軽が地面から湧き出てきた。
「しゃあ! 今日も稼がせてもらうぜ! 化けぎつね軍団! 落ちた武器の回収頼むぜ」
「「「「はい! ご主人様方!」」」」
「行くぜぇ!」
俺達はスキルを使って近づいてくる骸骨達を倒していく。
「こういう時に大活躍だな範囲攻撃は!」
「近くに居るモンスターに伝播してダメージを与えるのも良いでござるよ」
俺は炎を広範囲にばら撒き、焼夷弾の様に周囲の骸骨に当たると火達磨にしていき、崩れていく。
オタクは手から電撃を放つと、電撃が伝播して周囲の骸骨にダメージを与えていく。
「山田! とオタクに僕はスキル威力を上げるバフをかけるよ!」
「前衛は任せておけ!」
王子がバフを、ウィキが前衛を張ってくれるので、安全に骸骨を処理できる。
経験値に関しては近くに居れば経験値が入ってくる為、倒さなくてもチームに居ればレベルが上がっていく。
「よし、あらかた処理したから化けぎつね達は急いで回収してくれ!」
「「「「はい!」」」」
化けぎつね達は落ちている武器を背負っている籠の中に入れていくと、素早く俺達の後ろに戻ってくる。
すると骸骨が再び湧き始め、これをMP……スキル使用できる回数を確認しながら連戦を繰り返していく。
化けぎつね達は回収した武器を布で包み、一纏めしていき、運びやすいようにしていく。
俺達が戦っている間は周囲の警戒をしながらも化けぎつね達はちょっと暇となる。
そうなると彼女達は主人自慢をするようになるのだった。
「ご主人達ってどうしてあんなにカッコいいのかしら!」
「わかる! 強くて異能を沢山使えて、しかも私達を強くしてくれる最高のご主人だよね」
「ご主人達ってあだ名で呼びあってるよね……なんでなんだろう」
「王子さんは意味わかるけどオタクやウィキって何の言葉かしら? うーん分からないわね」
ご主人達の戦闘の邪魔にならないように、部屋の端で敵が落とした武器を集め、布で包んで一纏めにしていく。
ご主人様曰く、鋭利な刃物を包んでも破けない頑丈な布らしく、それをこの階層に踏み入れる時に多めに買っていたのである。
最初は何に使うか分からなかったけれど、骸骨足軽達が落とす武器を包む為と知ると納得し、この布のお陰で、纏め上げて紐で結んで多くを運ぶことができる。
私達も早くからご主人様に仕える事が出来て、徐々に力を付けることが出来ているが、私達が1束(30キロ)くらいを運ぶのでやっとなところ、ご主人様達は3束を背負ってもケロッとしている。
それを背負いながら戦う事もあるので、私達雌ぎつね達は強い男に種族問わず惹かれるので愛してもらいたくてたまらない!
でもご主人達はケモナーじゃないんで……と全然愛してくれない。
これは私達もっと強くなって進化して九尾と呼ばれる人型の魔物になるしかない!
その為にも頑張って私達は強くなるのです!
「あ、攻撃が止まった」
「回収急げ〜」
落ちている武器を再び回収しに行くのだった。
「ひーふーみー……まぁこんなもんだろう」
「今年の新入生達は気合いが凄いな。骸骨足軽と連戦できる新入生は中々居ないからね。普通は避けて通る魔物だしな」
「おっちゃん買取ありがとうな」
「いやいや、こっちも稼がせてもらっているからね。お互い様だよ」
俺達はダンジョンから地上に帰還すると、大量の武器を担いでダンジョンの出入り口隣にある買取所で換金していく。
今日は脇差120振に小刀60振、槍を40本を換金し、合計18円と20銭と交換し、お金は平等に分配。
なおウィキこと佐々木は起業する予定なので、俺達に後々借金するかもと言われていて、俺達もそれを了承していた。
転生者達の間でも起業する者には資金提供を後々してもよいと言う連中も現れており、チャットでどんな企業を作るのか、日夜プレゼンが行われていたり……。
ウィキは将来ダンジョンの素材を使った金属の量産をする合金工場を建設したいと言っていた。
ゲームでも合金の供給量が足りなくて、ダンジョン由来の兵器開発が遅れたなんてことが多々発生するので、各種合金を作る工場を建設し、転生者が作り出そうとしている兵器や車だったりの量産に備えたいのだとか……。
一応町工場程度の工場はあるので、そこを買収し、規模を拡大するのに100万単位の金が必要なのだとか。
数年単位の稼ぎを全ツッパしても足りない為、やっぱり融資が欲しいのだとか……。
「学生のうちはあんまり稼げないからな」
「学校に所属していると買取金額が3割だからな……殆ど学校の運営費にもってかれるから」
化けぎつね達は封魔管に戻し、食堂で飯を食いながら今後どうするか話し合いをしていく。
「俺達のレベルが今26だから40レベルまではこの調子でレベリングをするだろ? 化けぎつね達も今24とか23レベだし、30レベルになったら1尾に進化するからより強くなるだろうけど」
「ここはちょっと寄り道して僕らも妖精仲間に加えない? 全員じゃなくても、外付けの回復役が居れば継戦能力も高まるだろう」
「王子の意見に賛成でござる。拙者達も回復スキルは使えるでござるが、攻撃になるべくスキルは費やしたいでござるよ。ウィキどうか許してはくれないでござるか?」
「いや、俺も反対はしねーよ。化けぎつねだけじゃなくて妖精も運用したほうが将来的に得になるのはわかるからな」
「決まりだな。妖精を捕まえてレベリングするぞ」
「「「おう」」」
私は化けぎつねのタマモです。
山田様の使い魔として日々生活をしており、山田様が学校で勉学に励んでいる間は部屋の中で他の化けぎつねの皆様方と鍛錬をしたり、勉強をしております。
山田様の使い魔となった以上、主人に恥をかかせたくはありません!
なので簡単な文字の読み書きから始まり、腕立て伏せや腹筋、膝屈伸運動(スクワット)をしたり、部屋の掃除をしたりして時間を潰します。
本来使い魔は封魔管の中で暮らさなければならないのですが、化ける力がある私達は寮の見回りをする人の目を盗み、部屋の視察に来れば小物に化けてやり過ごすことができるので、ご主人様達からも、封魔管で過ごすよりは、ある程度自由の方がいいだろうと部屋で自由にさせてもらっていました。
部屋には私達の大好物の干し肉とおにぎりをご飯として置いてくれてますので、飢える心配もありません!
ご主人様曰く強くなれば人間とほぼ同じ姿に化ける事ができるようになり、外出する際に人と同じ食べ物を食べられると聞いてより頑張ろうと思っております。
「タマモが頑張っているから私も頑張らないといけませんね!」
他の化けぎつねの手本たれと言われているので、私は人一倍頑張ります!
今度妖精も使い魔にすると言われたので、先輩として上下関係を仕込みませんとね!
ああ、ご主人と外出できるようになるのが楽しみで仕方がありません!
もっと頑張りませんと!