フリーザが絶対言わないこと   作:晴歩

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誰かが見た幻

まるで大地が焦げ付くように、金色の気が荒れ狂っていた。

ついに、スーパーサイヤ人へと変貌した悟空の怒気は、嵐のようにナメック星の空気を震わせ、遠くの海面さえ波立たせている。

その光景は、フリーザでさえ息を呑むほどの圧倒的な力の象徴だった。

 

追い詰められたフリーザは、苦渋を浮かべながら後退した。

その瞳には焦りと苛立ち、悟空の力は、もはや彼の想定を超えていた。

 

だが、次の瞬間、フリーザは叫んだ。

 

「天津飯! 技を借りるぜぇ!!」

 

悟空の拳が止まった。

 

「……え?」

 

悟空が困惑している間に、フリーザは両腕を大きく広げ叫んだ。

 

「四妖拳!!」

 

バキバキッと骨が軋むような音とともに、フリーザの背中から新たな二本の腕が飛び出した。

 

「えっ!? その技、借りれるのか!?」

 

悟空のツッコミがナメック星の荒野に響き渡る。

 

「てか、お前、天津飯としりあいなのか!?」

 

フリーザは、逆に怪訝そうな顔をした。

 

「なんだと? まるで貴様も天津飯と知り合いのような口ぶりじゃないか!」

 

「知り合いだ…!! オレたちは天津飯を含む、殺された仲間たちを生き返らせるためにここに来たんだ!」

 

悟空の言葉に、フリーザの表情が固まった。

 

「……天津飯が、殺された…!?」

 

その声は、震えていた。

 

「仲間たちだと…? では、まさか……チャ、チャオズも……?」

 

悟空は静かにうなずいた。

 

「ああ。チャオズも死んだ。自爆して、死体すら残らなかった……」

 

「チャ、チャオズ…チャオズが……」

 

その瞬間だった。

 

フリーザの身体がビクリと震え、次の瞬間…

 

プツン。

 

空気が裂けるような気配。

 

ゾワッ!!

 

フリーザの気が跳ね上がり、頭部の皮膚が逆立つように無数の棘を形成する。

悟空は反射的に構えを取り、全身に緊張が走った。

 

「な、何が起こった……!!」

 

フリーザはゆっくりと悟空を見据えて言った。

 

「とっくにご存知なんだろう…?」

 

「いや、全然わかんねぇけど……!」

 

フリーザは叫んだ。

 

「悪の心を持ちながら……悲しみによって目覚めた伝説の戦士……

  スーパー宇宙の帝王!!!フリーザだあああーー!!!」

 

爆発的な気が大地を揺らし、悟空は踏みとどまるのが精一杯だった。

金色のオーラが押し返されるほどの凄まじい気圧だ。

 

「お、お前……チャオズとはどういう関係なんだ……!」

 

フリーザは四本の拳を震わせながら叫ぶ。

 

「チャオズは……俺の従兄弟だ!!」

 

「え!? あ、確かに……肌の色、同じだな……」

 

ナメック星の風が、二人の間を虚しく吹き抜けた。

 

――おわり。




どどん波を極めるとデスビームになる説。
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