「おねーちゃーん!!!」
「うるさ…何?」
叫びながらドタドタとわたしの元へ走ってくる莉月。朝からうるさいなぁ。元気なのはいいことだね
「みてみてー!
コメント欄見てたんだけど、私たちの成りすましがSNSに居るんだって!面白くない!?」
どうせすぐにバレる嘘を付く人の考えがよく分からないや。なんでもいいか。
それにしても成りすまし、か。
「それは嬉しいかも。
だって、そのくらいわたしたちを知ってる人が増えたってことだから。」
「うん!
私、強くなったよ!でも、思ってるよりは強くなってないや」
「そうだろうね。わたしたちのスキルは、リアルタイムの応援が一番効果があって、その次がリアルタイムじゃない応援を直接受け取ること。
ネットでの応援は無意味では無いけど効果としては薄いよ。後は…そうだね。
今はダンジョン配信が多いから。他の人とわたしたち、同時に応援してる人が多いって言うのもあると思う。」
前世でアイドルは、最後の戦いの時点でわたしとレリスだけだったから、他の人に分配されることもなく想いを全て受け取れた。
こっちの世界だと応援される存在が多いからね。
「へー、そうだったんだ。
莉愛姉、詳しいね!」
「…。
何となくそんな気がしてるだけ、だよ」
「私はそんなの感じれなかったなー!さすがだね!」
「……ん。」
あぶない。
流石に前世のことは伝えていないから、こんなに知ってるのはおかしいよね。誤魔化されてくれてよかった。
…いや、なに?その『私は分かってるからね、』みたいな表情は。え、バレてる?いや、素直に言っても信じれないような内容なのに知られてるわけ…ないよね?
まぁ、いいか。
「ね、莉愛姉!
SNSアカウント作ろっか!
チャンネルアカウントと、莉愛姉のチャンネルと私のチャンネルのみっつ!」
「…わたしはチャンネルアカウントだけでいいよ。
どうせほとんど動かさないし」
「いやいや、ダメだよ!
私が一番にフォローしたいの!!だから作って!
あ、私のアカウントは莉愛姉が最初にフォローしてね?絶対だよ?」
「う、うん。わかった」
勢い強くない?ま、まぁ…いいけどさ。
ぱぱっと登録して…と。
うん。これでいいかな。
「相互フォローになってる?」
「なってるー!
えへへ…莉愛姉の初めて貰っちゃったね…♪」
「言い方。」
もう少し言い方何とかならない??
間違ってないから訂正するのもアレだし…うーむ。
とりあえず、ひとこと呟いとくか…
『リズリアチャンネル リア
SNSアカウント作りました。あまり動かさないと思いますが、たまに触るかもしれません。』
これでよし、と。
莉月は…うぇ…?
『リズリアチャンネル リズ
SNSアカウント作ったよ!
リア姉の初めてのフォローは私だからね!誰にも渡さないから!
私の垢ではリア姉の可愛いところとかについて呟こうかなー♪』
「莉月?」
「なにー?
てか莉愛姉あの呟き堅ーい!後最低限すぎ!」
「あ、ご、ごめん。
って、それじゃなくて、わたしの可愛いところについて呟くって、なに?」
「え、何って…そのままだけど?」
いや、そんなさも当たり前かのように言われても…
…ま、まぁ、気にしたら負けか。うん、きっとそうだね。
「あ、莉愛姉、これから本物っていう証明のために配信しよ!」
「え、ダンジョン行くの?」
「んーん、家で雑談!
初配信で思ったより人気出たし、皆、次は私たちのことについて知りたいと思うんだー!
鉄は熱いうちに打て、って言うし雑談配信で私たちのこと知ってもらおうかなって!」
「…まぁ、いいよ。
うん。しようか」
さすが。よく考えてる。
アイドルではあったけど、前世では宣伝周りは政府の仕事だったからね。歌って踊るだけでよかった。
今世では色々考えないといけないね。実にめんど…んんっ、やりがいがあるね。
「この後10分後に配信します…と。」
「え”…10分後?」
「うん。早い方がいいでしょ」
「ちょっとー!?
流石に1時間後くらいにしようよー!!」
「もう呟いたからむり。
用意して」
「もー!」
「牛だ」
性急すぎるとは思うけど、まぁ別にいいよね。
呟きを消してやり直せばいいけど、面倒だ。
ちなみに作ったばっかなのでフォロワーは当然居ない。当たり前だね。配信で教えたらフォロワー増えるんじゃない?知らないけど。
よし、時間になったね。
「配信開始…と。
どうも、視聴者さん。リアです。」
「リズだよー!
今回は配信二回目ってことでね!
私たちのことについて知ってもらおうよ!って感じでーす!質問があれば答えるよー!」
「ちなにSNSアカウントは作った。
概要欄にURL貼ってあるから、良かったらどうぞ。」
:うぉー!まってた!
:こんにちわー!
:ゲリラ配信(SNS無いから)なのに同接多くて草
:SNS設立マジ!?!?フォローしてくる!
:質問に答えてくれるってほんと?
:聞きたいことは山ほどあるから色々教えて!
「昨日はごめん。
ダンジョン5層でボス戦するって言ったのに、せずに配信終わった。」
「やー、私がソロで行ってもよかったんだけど、リア姉が疲れてたからさー?流石に一旦帰ろっか!ってなったんだよねー」
久しぶりに歌姫として戦ったから疲れてた。
感覚は思い出したから次からは疲れずに動けるよ。多分ね。
:さすがのリアちゃんでもオークとタイマン張るのは疲れたかw
:リズちゃんが当然のようにソロボスいけるって言ってることには突っ込まんほうがいい?
:はいはーい!質問でーす!お二人の年齢知りたいです!内緒ならそれはそれでヨシ!
:年齢不詳の子っていいよね…
:まぁ高校生くらいに見えるけどね
:確か高一からだっけ、ダンジョン潜っていいの
「わたしは高校2年。」
「私が高一だよー!
華のJKでーす!」
「崇め奉ってもいいよ。」
:いや草
:そんなキャラじゃねぇだろw
:でもだいぶとっつきやすく感じるわw
:こういう所々でボケてくれる美少女っていいよね
:なんか、高嶺の花としか言えない美少女なのに、誰にでも優しくて陰キャ相手でも微笑んで話しかけてくれる子って感じする!すごい好き
:長文性癖開示兄貴ちっすちっす
「わぁ」
「んぅ…わたしはクールに見えて実はパッション系な子とか、普段は敬語なのにいざと言う時は口が悪くなる子とか好き」
「リア姉!?」
おっと、前前世のわたしが俺だった頃の好みが…
:草
:草
:性癖カードバトル開幕か??
:配信始まって五分くらいで性癖開示し合ってるの草なんだ
:おら!お姉ちゃんが性癖開示したんだ!お前も開示するんだよ!
「わ、私!?
え、えー…私の好みかぁ…お姉ちゃん。
ふふふ…ね、リア姉?」
「…。」
これは、どう反応すればいいの??
なんか、背筋がゾクってしたんだけど。
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「…こちらの世界でやることは終わりました。
リアのお陰で世界が救われたというのに、リアを下げるようなことを言うバカが居るこんな世界、本当に守る必要があったんでしょうか。
いっその事滅んでしまえば…いえ、それだとリアが命をかけて守った意味が…」
こんなこと考えても仕方ありません。
どうせ、これからのこの世界のことなど私に関係無くなるんです。後のことは知りません。
「ふ、ふふ…リア、ようやく、また会えますね。」
レリスパートが終わり、ようやく会えると言ってますが、実際に会うのはまだ少し後です!(細かい予定は未定)