変わり者のホド旅   作:benitubaki

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シリアスの反動で少しはっちゃけすぎた所があるかもしれない
今回のロケーションはゲーム内に存在しない地域なので、地理関係は深く考えなくていいです
あとすっかり公開するのを忘れてた主人公の素体↓
【挿絵表示】

※4/9一部誤字誤用修正
※4/11一部加筆修正


9話 中層 街路樹

さーて、大空洞なら汚染も気にせずに飛べるだろうし早速出発だ!

 

機械根に触れてっと。しかしおっきいなあこの機械根……あっ出た出た。行先はー……なんか多くない?

 

スッスッスッ

 

え? 私こんなに機械根まわった覚えないんだけど……。

 

スッスッスッスッ……

 

ああもう行先が多すぎて目当ての場所が見つからないよ!

 

スッスッスッスッスッ……

 

むぅぅぅぅ……あ! あったあった、タフっとな。(シン……)あ、あれぇ? もっかい、反応しない……。

 

んん? あ、よく見たら横に[LINK LOST]って表示されてんじゃん。ってことは崩落か何かでダメになっちゃった機械根ってことかこれ。

 

……いやそういうのは非表示にしてよ! 紛らわしいじゃん! ペチッ!

 

 

(アイツ何してるんだ……?)

 

「なんだか慌ててるわね。」

「初めてなら仕方ないわ。」

 

 

うっ、背中に突き刺さる視線が痛い……!! 早く、どこでもいいから繋がってぇ~!

 

シャッ タフッ >中層 街路樹

 

ちゅっ中層!? まってまってm スゥ……

 

 

「何やら慌てたまま消えていったわね。」

「本意ではないところに飛んだのかしら?」

 

「それって大丈夫なのか……?」

 

「機械根の周りは人気が無いことが多いから、転送してすぐ攻撃されるような事態にはならないでしょう。」

「それに私達が手入れした子を身に着けているのよ。ちゃんと帰ってくるわ。」

 

「そういうものか……? ついていくことも出来んし、心配だな……。」

 

 

-街路樹

 

-中層に覇を唱えるガーディナ その母樹防衛の要となる、長い一本道を挟む高層構造物の壁

-かつてギプロベルデの侵攻を想定して掩蔽配置された超大型の砲台群は、今はアルカンドが支配する空を睨み続けている

-その背後で、護るべき女王が静かに萎れ始めている事も知らずに

 

 

tてよ……! ハッ!? ここは!?

 

[また会ったね、人形。]

 

貴女は……うっ、思い出せそうで思い出せない……!

 

[無理に思い出さない方がいいんじゃない? 私関連の記憶はプロテクトが掛けられていたし。]

 

そ、そうなんですか? って、なんでナチュラルに人の頭の中見てんですか! スケベ!!

 

[その言い草は心外なんだけど……。仕方ないじゃない、此処に来た時点で貴女の情報は全て筒抜けなんだよ?]

 

情報転送の弊害~~! ……待てよ、もしかして貴女は、この空間の管理者的な存在なのでは……?

 

[まあ、そうとも言えるね。]

 

そ、そんな高位の方になんて口の効き方を! すみませんでしたッ!! デリートだけは勘弁を!!

 

[私はそんなことしないよ? 貴女は昔からこうだったし。]

 

へっ!? 私って貴女とそんなに気安い仲だったんですか!?

 

[……どうだったかな。]

 

んも~今更しらばっくれないで下さいよぉ~!

 

[それより、身体に移らなくていいの? もう構築は終わってるでしょ?]

 

あホントだ! じゃあまた今度~!

 

[またね、人形。]

 

 

ってよ……! ハッ!? ここは!? ……高速道路? あっちには大脊柱……。

 

え~っと、最後の記憶は「中層 街路樹」って行先が見えて……そうだ! ここ中層じゃん!

 

……ヤバいヤバいヤバい!! 中層って言ったらガーディナの勢力圏の可能性が……!!

 

早く戻らないと! アクセス!

 

トトンッ

 

え? なんか飛び上がっt ドパパパッッッ!!

 

うわぁあっ!! ゲホゲホッ、ば、爆弾?!

 

ギゴゴゴ……

 

こ、この音は……?

 

ゴギン、ベギメギ……

 

わああああ!? 道路が傾いてるっ、アクセス中断! 退避っ、退避~っ!! ドヒャア!ドヒャア!

 

ビギッ! バガッ! ボゴッ ガララァァッ!! ………ヒュゥゥゥゥゥ……ズズゥゥウン……!!

 

あっぶな……! 一緒に落ちてたら助からなかったなこれ……。

 

\ヴィーッヴィーッヴィーッ!!/ \ケイカイタイセイニイコウセヨ/

 

やっべ……早いとこ移動しよ。

 

 

「あ゛ー疲れた……。輜重隊だからって一日百往復は無茶だろー、まったく。ただでさえ物資不足で後方は配給減らされてるってのに、前線でどんだけ資材食ってるんだ?」

 

「警備部隊は良いよなあ~。見回りして、時々アルカンドの宣教師だの斥候だの捕まえて、それだけでご飯(補給剤)飲み物(修復材)も十分貰えるんだからさ。」

 

<<……通信繋がったまま愚痴んなカルラド。またチクられて懲罰食らうぞ?>>

 

「別に、今はルズしか聞いてないんだからいいじゃん。ここだって私しか居ないし。」

 

<<あたしだけなら聞かなかったことにしといてやれるけどな、万が一『霧』にでも聞かれてたら今度こそ配給ストップだぞ?>>

 

「知らないよ。今の状態でもほとんどストップしてるようなもんだし。それに『霧』ったって、実在を疑われてるような部隊にビビるのは無駄だよ。」

 

<<気持ちは分かるがなぁ……ん?>> ザザ、ザ

 

「どうしたの? わ、なんだ? やたらノイズが……。」ザリ、ザザ

 

<<通信だ。あちこちから飛んでる……上、落ちた、道路……>>ピピッ

 

<<はい、こちらルズ。……ちょ、落ち着いて……。>>

 

<<今? 街路樹の裏に居ますけど……、はい、了解しました、伝えます。>>

 

「……何かあったの?」

 

<<緊急指令だってさ。あたしと、カルラドにも来てる。>>

 

「今帰ってきたばかりだってのに、またぁ? 今度は何処に何を運べって?」

 

<<いや、今度は侵入者捜索だってさ。最寄りの部隊があたし達なんだと。>>

 

「ふーん……。あ、さっき通信が騒がしかったのってソレ関連なの?」

 

<<みたいだね。状況確認の通信が混線してオペレーターが目を回してる。>>

 

「そんなに? なんだろ、こんな後方に襲撃でもあったのかな? その割には静かだけど……。」

 

<<わからん。近くの機械根が地盤の高架道路ごと崩落してきたらしい。巻き込まれた奴はいないけど、現場は爆発と火災で混乱してるってさ。>>

 

「うへぇ、やっぱあれ先に崩しておいたほうが良かったんじゃないの? 去年も崩落してたじゃん。」

 

<<工事始めようって時にまたドンパチ始めたから、後方の自動機械共も前線に引っ張り出してこのざまさ。>>

 

「戦力の補充が間に合ってないのにおっぱじめるか、普通? はぁ、こんなんで大丈夫かよこのコロニー(ガーディナ)。」

 

<<それは言ったらダメなやつだろ。んじゃ、あたしは下見てくから、お前は上な。>>

 

「りょーかい。」ギュォォォォォ……

 

 

さて、慌ててビルの中に入ったはいいけど……。

 

< ウィン ガシャ、ガシャ……

 

チーッ ガショガショ…… >

 

……これはもしや悪手だったのでは……? 自動機械まみれなんだけど……。

 

リコン飛ばしても良いけど、補給のあてがない状況で乱発できる代物じゃないからなあ。ただ、どうにかして曲がり角の先を確認する手段が欲しいところ。

 

頭出したら流石に見つかるし、何かいい方法は……(ヂャリ)ガラス片? ふむ、手鏡代わりにすればいけるか?

 

・・・

 

そーっと、そーっと……うん、居ない。進もう。

 

さっき手を見られたりしたけど、動かなきゃ案外バレないものだね。ガラス片と一緒で残骸判定されてるのかな?

 

上がるにつれて自動機械の足音も減ってきたし、そろそろ見通しの良いところで機械根探そう。

 

・・・

 

なんか窓際にやたら砲台が設置されてるなあ……。

 

もしかしてこのエリアって重要な区画だったりするのかな?

 

だとしたら急がないと危ないかも……。

 

・・・

 

ここは……自動砲台もないみたいだね。やっぱり上は手薄なのかな?

 

それじゃリコン発射。アクティブソナーモード、更新間隔二秒。

 

……よし、この階には私以外居ないみたいだね。じゃあ窓から探しましょ……こっちはビル少ないんだ。飛んだら気持ち良さそうだなあ~。

 

ひらけてはいるけど、うーんそれっぽいものが見当たらないなあ……。

 

うわ、周囲の建物、物陰という物陰に砲台がしこたま隠されてる。流石に何も配置してないってことはなかったか~。

 

う~~ん、やっぱ簡単には見つからないなぁ。隣の棟に移って違う方角を観測しようか。

 

・・・

 

さてさてやってまいりました隣のびるぢんぐ~。ここも砲台以外は居ないみたいだね。

 

さてこっちからは見つかるかな~? ……おっ? あの建物の中に見える白い塊は……。

 

やった機械根だ! すぐ見つかってよかったぁ~。

 

あとはどうやってあそこまで行くかだけど……そこかしこに砲台が隠されてるね。アレ全部が対空迎撃機構だとしたら、飛んでいくのは自殺行為だ。

 

となると降りて道路伝いに行くか、建物を渡るしかないんだけど……道路は爆弾まみれで論外。

 

面倒でもビルを渡るしかないか。がんばろう。

 

・・・

 

これで十棟め、ぅ~~しんどい~~! 狭くてあちこちぶつかるから鎧殻脱いだけど、今度は歩幅が違いすぎてシンプルに疲れる~!

 

開けたところを移動できればあっという間なのになぁ。ずーっと階段上って窓から飛び移ってまた上ってを繰り返して、きついよぉ~。

 

だいたいなんで道路にあんなに爆弾敷設されてるのさ! 発破でもかけるつもりだったの!?

 

そのせいであわや爆死するところだったし、中層は怖いところだべぇ……!

 

おかげで色々と拾い物はできたけど、そういう目的で来たんじゃないんだよなあ……。

 

ふぅ、ふぅ……ようやく飛び移れそうな窓に着いたぁ!

 

それじゃあ隣のビルに飛び移って……よいしょ、っと ボゴッ え゛っ。

 

ひょわあああああああああああああ……!?!?

 

 

ああもう、発破直前で工事中断するってありえないよ! なんで根拠地近くで地雷原出来上がってるの!

 

「せめて片付けるか始末してくかしろよな! 通りにくいったらありゃしない……!」

 

うわっ、ここにも! はぁ、これじゃあ捜索どころじゃないよ。死なないように通るだけで精一杯だ……。」

 

……ああああああ……

 

「!!!」

 

(……今のは侵入者か?)

 

(こっちのビルからだったよね……いない?)

 

(中で自動機械に追われてるのか? それにしても何でこんなところに……。)

 

(この辺はもう抵抗勢力もいないし、中層の連中がここまで入り込めるはずもない……アルカンドの偵察兵あたりなのか?)

 

……ああああああぶないどいてよけてええええっ!?

 

ッ!!? どこから、」

 

ガンッ! あふんっ! ドガッ! ごはっ!

 

上か! はっ?

 

あっ。

 

ゴチィン!

 

ドンガラガッシャン!!

 

・・・

 

「う、う~ん……。」ポフ

 

<<カルラドー。>>

 

「んん……?」モゾ

 

<<おーい、居眠りか~?>>

 

「あぁ、なんだよルズ……。」ムニュン

 

<<起きてんならすぐ返事しろよな。命令変更だってよ。捜索命令は取り消し。>>

 

「んあ? じゃあこんどはなに……。」ゴソゴソ

 

<<お前が今日運んだ物資、さっきの崩落に巻き込まれてオシャカになったから、もっかい運び直せってさ。んじゃ俺は任務に戻るから。>>

 

「はぁ……ハァ!?!?! ウソでしょ!??! ちょっとルズ!!」 ムギュッ 「え? なんか柔らか……。」

 

んん、んぅ……。パチッ んっ? えっと……///

 

ふぉわああッ!? ご、ごめんなさいっ!? これは事故であって決して故意じゃ!?!」

 

あっ、いえ、べつに……?

 

「ってお前、さっき捜索命令出されてた侵入者か!?」

 

いやそっちの事情は分からないんだけど、そうなの……?

 

 

……しまった~!! よりによって鎧化兵の目の前に落ちちゃうなんて……! でも……。

 

貴様、し、所属と名前を、言えっ!

 

だ、大体の見当はついてるからな……? 下手なウソをついたら、て、手足が吹っ飛ぶぞ……!

 

……す、すごいビビってる……! 窮地に立たされてるのは私のはずなのに、一周回って冷静になれるくらいに……!

 

「返事しろ! なんか言えよぉ!」

 

正直にアルカンドって答えたら多分撃たれちゃうよね。今私鎧殻身に着けてないしなあ……。え、えーとこういう時は……。

 

ワタシ下から来ました、ココ良くワカラナイ。

 

「何……!? 下って、下層のことかっ? 嘘つくな! 下層のコロニーはとっくの昔に全滅したはずだぞ!

 

うぐっ、そうだった! あの時はまだ外縁の小コロニーは生きてたからその感覚で言っちゃった!

 

何か丁度いい言い訳は……ハッ!

 

そういえばさっき私の身体触った(胸揉んだ)ことですごく動揺してたな……。この子、鎧化兵ではあるけど戦闘型ではない……?

 

さっさと手足撃ち抜いて封じてしまえばいいのに、今もビビりっぱなしだし……もしかしたらハッタリで押し切れたりしないかな?

 

……良い事思いついちゃった。設定をでっちあげて成りきってみよう! 高圧的で、声もちょっと低めにして……。ワクワク

 

「おい、せめて名乗るくらいはしろよぉ!」

 

……貴様、その銃を向けているのが一体何者なのか、分かっているのか?

 

「な、なんだって……!?」

 

 

(なんだコイツ、いきなり雰囲気が……! 何者なんだ!?)

 

そも、名を問うならば先ずは貴様から名乗るのが筋であろう。ゴゴゴゴ……

 

(なんなんだ、戦士にガンつけられるのとは次元が違う……! 身体が動かない!)

 

ぅ、ぁ、か、カルラド、です……!

 

ふむ、カルラド、カルラド。……その名、覚えたぞ? ギラリ

 

「ひっ……!」

 

であれば応えよう。……我が名はシーディ。お前達ニンフに、鎧殻という力を与えたモノだ。

 

な、なん、だって……!?(鎧殻を、造った!? それじゃ、ガーディナが出来るよりずっと前の!?)」

 

さて。先程は随分、私の身体を「愉しんで」くれたようだな……そんなに心地良かったか? カルラドよ。

 

!!!(やっぱりさっきのこと怒ってる……!!)」

 

私の身体を弄び、あまつさえこんなモノを向けて脅すなど、不敬にも程があろう……?

 

っひ、ひぃいい! ごめんなさい! ごめんなさい!!

 

ワザとじゃないんです! 気が付いたら掴んでてぇ……!

 

そうか、そうか。ならばその言葉が真か嘘か、お前の眼で確かめてやろう……。

 

眼で!? 何を言って……なんだ? 右目が赤く光って、頭が覗かれてるような……ッッ!!

 

タァン!!

 

……ふ、ふふ。 ブシュッ ジワァ……ビュッ ビチャッ

 

「あ……あああっ!! 違っ、これは違うんです!!

 

何を怯えている? この程度で私は死なんぞ? シュウゥゥ……

 

「(傷が、あり得ない速度で塞がって……バケモノ……!!)ひ、ひぃい……!」ガクッ

 

 

気を失ったか……。

 

……。

 

……っっっでぇええええああああ!!! 超痛い!!!! 早く治りきって!!!!

 

うおおおおおお……!!! ぜぇぜぇ……ようやく収まってきた……。

 

撃たれたのが太腿で助かった……お腹だったらリジェネレータが壊れて演技どころじゃなかったよ~。

 

血を見ただけでここまで動揺するなんて、やっぱり通常型だったのかな?

 

いやあそれにしても、まさか失神するなんてね。なんか悪いことしちゃったな……。

 

とりあえず、お詫びにさっき拾った白珠を置いていこうか。五個もあったらいいかな?

 

転がっていかないように瓦礫で止めてっと、ヨシ!

 

じゃあ早いとこ目的地に急ごう!

 

 

「…………。」チャキ

 

 

(……クリア、……クリア。)

 

(分かってたけど見つからねえな……この間にもどんどん逃げられてるかと思うと、ある程度はスルーしていきてえ気持ちもあるんだが……。)

 

<<聞こえるか、ルズ。>>

 

「!! 大姉様!? どうなされましたか!?」

 

<<鼠狩りは我が引き継ぐ。お前は上の路地裏で失神しているカルラドを回収して配置に戻れ。>>

 

「カルラドが? まさか侵入者に!? 了解しました!」

 

<<外傷はないようだが失神理由が不明だ。念のため救護班に見せてやるといい。向こうには我が話を通しておく。>>

 

「ハッ! すぐ回収に向かいます!!」

 

(大姉様が出られるなんて余程の事だぞ!? 一体何があったんだよカルラド! クソ、考えても仕方ねえか……!)

 

・・・

 

「マーカーはここを指してるけど……居た! カルラド!」

 

「……。」

 

「おい、カルラド! ……駄目だな、完全にノビてる。」ヌチャ「ん?」

 

「(これは……返り血か?(スンスン)この匂いは少なくとも中層の連中じゃないな。)」

 

「これも含めて診てもらうしかないか。よっ……と、んあ?」 コロコロ

 

(これは、白珠? なんでこんなものが、しかも五つも……。)

 

「(まあいいか、起きたら聞こう。)……あー、こちらルズ。救護班聞こえるか。今から……。」

 

 

よっ……とぉ、とと、はいっ! 着いたぁー!!

 

長かった……あとはさっさとリンクして育房に帰r「動くな。」ジャキ

 

……あのー、見逃してもらえませんかnパァン! ……いったぁ。

 

「発言を許可した覚えはないぞ……次は四肢の先端から順番に撃ち抜く。大人しく指示に従え。」

 

「そのまま手を後頭部に当てろ。そうだ。やはり治っているか……その匂いといい、貴様尋常のニンフではないな。」

 

……。

 

「ゆっくり此方を向け。その格好、少なくとも中層の者ではないのだろう?」

 

「必要な分だけ答えろ。所属と名は。」

 

アルカンド、シーディ。

 

「目的は。」

 

テスト飛行。パァン! ッづ……。

 

「態々此処まで入り込んでおいてそんな筈はないだろう。本当の目的はなんだ。何故ここを選んだ。」

 

だからテスト飛行ですってば。ここに来たのは事故です。パァン! ぐっ……、本当ですってば!!

 

「(……嘘ではなさそうだな。)鎧殻のテストに来たというわりには、肝心の鎧殻を身に着けていないようだが?」

 

ビルの中を通るのに邪魔だったので脱いでただけです。それで、他に何か聞きたいことありますか?

 

「さっきのやり取りを遠巻きに見させて貰った。カルラドに何をした? 攻撃どころか触れてすらいないニンフを機能停止に陥らせる技など、聞いた事もない。」

 

特に何も。しいて述べるなら、あの子がビビってたので一芝居打たせてもらっただけですよ。……倒れるとは思ってませんでしたけど。

 

「(ふむ……まあアレならありえなくはないか。)貴様にはまだ聞くことがある。このまま連行するぞ。」

 

その前に、ナズって名前に聞き覚え有りませんか? この前会ったんですけど パァン! っ……痛いですね。

 

「無駄口を叩くな。……そんな名はありふれている。」

 

おかしいな、ガーディナの特殊部隊出身だって聞いたんだけど。

 

「(…………。)ならば特徴を話してみろ。」

 

えーと、ギプロベルデの鎧殻と素体使ってて、髪は薄い緑と濃い緑のツートン。目は金色で一人称が俺、派手に撃ちまくると見せかけて狙撃を差し込んでくるスナイパーで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……。

 

「もういい、わかった。……はぁ、まさかアイツと知り合いとはな。ナズは元気にしていたか?」カチャ

 

それはもう、さっき殺し合ってきたばかりですとも。その反応、元同僚って感じですか?

 

「流石にこれ以上は答えてやれん。」

 

えー。

 

「もう行け。これ以上は怪しまれる。」

 

良いんですか? 指令受けて来たんじゃ。

 

「次はない。二度と来るなよ、今度は頭を撃ち抜くことになる。」

 

そうですか、それじゃ遠慮なく。……あ、名前教えてください。私はシーディって言います。

 

「……ヴォーグ。」

 

ヴォーグさんですね、わかりました。見逃してくれてありがとう。

 

あ、あとカルラドちゃんにそれとなく「ごめんね」って伝えておいてもらえれば助かります。それでは。

 

ポトッ ポン ボシュワァ……

 

「(煙幕か。)ふん、律儀なことだ。……? まて貴様、どうやって逃げるつもりだ……!?」

 

? どうやってって、こうやってですよ。スゥ…

 

「転送だと!? ……今更だな。発端が機械根の崩落である時点で気付くべきだったか。」

 

「こちらヴォーグ、目標を発見したが取り逃がした。」

 

「ロストした状況から、奴は機械根の転送機能で離脱したと思われる。しばらくの間機械根周辺の監視を強化しろ。」

 

「ああ、可能なら落としておけ。予算の申請は我の名を使ってもいい。オーバー。」

 

(……ナズ、まだ生きていたのか。)

 

(お前は今どこで何をしている……?)

 

(いや、生きていてくれればそれでよい、よいのだ……。)




・主人公
お胸が御立派な演技派女優 ちなみに白珠は某ピザ窯AI画像の如く気味悪がられて受け取って貰えなかった
中層でしかもガーディナの根拠地付近を丸腰で動き回るという、中々に無茶なことをしている
行先がやたらめったらあったのは彼女の経歴に関係がある

・ヤシカ&ムシカ&ベル
今回はチョイ役
漫画で言ったらコマの縁に後頭部が映ってるくらい

・ネマ様
セーブ担当の人みたいになってきた 本編ネマ様と比べるとだいぶ付き合いやすい
最近は転送を使うニンフも居らず暇だったので、久々の話し相手に少し話し過ぎてしまった模様

・カルラド
「怖かったけど、とても大きくて柔らかかった」
一日分の仕事をパーにされた上に謎の威圧感で失神した幸薄きニンフ この後ヴォーグに呼び出されて更に恐縮する羽目になる
唆されて離反するほどなので日頃から不満タラタラだったんだろうな、ということでこんな役回りに ごめんね

・ルズ
後の大橋の三猟姫
カルラドとは同期なので何かと気に掛けている、ガーディナ生まれにしては珍しい優しい子 
当作品ではルズ霧所属説を推していきます

・ヴォーグ
霧は音も無く忍び寄るを体現する人……なのだが、実はこの時点で既に引退済み なので見逃すこともある
ホールドアップ時に使っている銃はDRANGRAの原型で、まだ普通の突撃銃してた頃の物
彼女が自分の性に絶望するのはもう少し先の話
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