変わり者のホド旅   作:benitubaki

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DollsNestArtworks_35


20話 大瀑布-還流水路(上層)

ドドドォォォォォォ……

 

よっと、ほっ。

 

おお~、昼間に見るとまた一段と凄い光景……。

 

後で飛び回る為に視れるだけ視て地形把握しておこう。変なところに降りて行動不能なんて笑えないからね。

 

しかし、天井が崩れてきたとはいえこんだけ派手に崩れてるとは思ってなかったな……。

 

昨日は夕暮れだったし、踏み外さないよう足元に集中してて周りも見てなかったからな~。

 

……しかしこの瓦礫、というか倒壊した建物たち、なんだか崩れた後にここに流れ着いたみたいな重なり方してるね。

 

それだけ巨大な構造物が降ってきたという事なんだろうけども……。

 

ポロッカちゃん、本当に無事に外へ脱出できてればいいな……。いつかまた会いたいな……。

 

そうだ! 下に行ったら記憶の事だけじゃなくて、外の知識も集めなきゃ!

 

外に出たとたん予想外のことだらけで、何も出来ずに逃げ帰って来ました……なんて事になったら情けないしね。

 

それにしても二人(ナインとエイト)はどの辺飛んでるんだろ? さっきから見回してるけど機影が確認できないな……?

 

っと、分かれ道。えーっと、ちょっと高台に登って……ふむ。

 

こっちは流れ星見た時の小屋へ続く道だね。じゃああっちは……お?

 

滑走路に出来そうな広場と向こう(ストーク)で見たブロック小屋がある! もしかしてアレ詰め所かな?

 

準備中でまだいるかもしれないし、行ってみよう!

 

 

ゴギュッゴギュッゴギュ、ヂュゥゥゥ……

 

ッぶはぁ~ッ!! っけぷ。……あ゛ー、ヤケ酒(修復剤の無駄飲み)が五臓六腑に染み渡るぅ~。

 

「ナインさんも一本どうですかぁ~?」

 

「…………。」ツップシ

 

あ、そんな気分ですらないと。分かりました。」

 

「……いやーしかし参りましたね……。」

 

あの時(保管庫襲撃時)のイーデンの様子からしてもしやとは思ってましたが、本当に記憶を失っていたとは……。」

 

「…………。」

 

「いくら使命を果たしたところで肝心の私たちを覚えてなければ、これまでの頑張りもまったく甲斐の無いボランティア同然じゃあないですか。」

 

「現行最後の糸付き(種子)を滅し、物言わぬ根っこ(女王の成り損ない)に変えてやって早100年。」

 

「マスターが生還なさったのは、そりゃあ嬉しいですよ?」

 

「145年前に消息が途絶えた(糸が切れた)上であのイーデン(シスコン)が『死んだ』と確定したのなら、我々は信じるほかなかったワケですし。」

 

「…………。」

 

「久しぶりに糸付きの反応が出てまさかと思っていたら、イーデンとライエのお墨付きでご本人登場。」

 

「流れ星ではピンポイントでナインさんを指名して、嬉しさ半分覚悟半分で会ってみればこの仕打ち……。」

 

「まったく、わたしゃ哀しくて悲しくてもーう堪りませんわ~~。」バタン ゴロゴロ ガッ イデッ

 

「はぁ……これから私達、何を目標に生きてけばいいんでしょうかね……。」

 

ムクリ

 

「…………まだ、あの糸が窟帝(Nehma)のものであるとは限らん。少なくとも私には、今までの物とは異なるように感じられる。」

 

「なにより彼女の行動からは、種子や糸が付けられたニンフ特有の“繁殖拡大と窟帝の復活を目論む素振り”は確認できない。」

 

「そもそも奴の糸が付いていたのならば、我々と友好的に接するなどあり得んのだからな。」

 

「……仮にそれを差し引いたとしても、種子が活動を始めた時に備えここ(上層)の変異個体の監視は続けなければならないのだ。」

 

「イーデンが作り上げた仮初の楽園───マスターの望みの一端であるアルカンドを、護る。」

 

「そこに自らの意志が介在することは一切ない。お前は彼女に笑って生きていて欲しくはないのか?」

 

「ぐぅ、その言い方は卑怯ですよ。私だって、さっきのマスターの顔を見てどれほど安心した事か!」

 

「でもぉ……やっぱ『よく頑張ったね』『ありがとうね』って言って貰いたいじゃないですかぁ~~!」バタバタ

 

ガバッ「ナインさんだって、労いの言葉の一つくらい掛けて欲しいって思ってますよね!?」

 

「否定はしない。だが何も覚えていない彼女にそれを望むのはやはり違う。」

 

「ぬぬぬ……。一足先にナデナデして貰ってその言い草とは、私への宣戦布告ですかぁ~っ!?

 

「アレはノーカウントだ。しかし照れ隠しで払ってしまったのは失敗だったな……。

 

きぃ~~っ!!

 

ヴーッ!

 

「呼び出しブザー? 誰が何の用ですかこんなところに……。」ガチャ

 

あ、いたいた。エイトちゃんであってるよね?

 

「……人違いでーす。」バタン

 

『ちょっと、閉めないでよぉ!?』

 

「私もナインさんも貴女と話す気分じゃないのでー。お引き取り下さーい。」

 

『そんなー!?』

 

「エイト、失礼だぞ。折角来たのだからせめて開けてやれ。」

 

「え~……しょうがないですね……。」ガチャ

 

ありがとうねぇナインちゃん……。

 

「何か御用でしょうか? マスター。」

 

そうそう、ちょっと所信表明をしにね。

 

「所信表明……?」

 

うん。

 

私が過去の自分の行為に対し責任を果たす為にも、貴女達の事は必ず思い出す。だから少しだけ時間をちょうだい。

 

100年前の事は少しだけ把握したよ。『糸付き』とか言うのを追ってイーデンの保管庫を襲撃したらしいじゃない?

 

それって貴女達の“使命”が種子、もしくは種子らの目的と関係があるってことでしょ? だったらきっと()()()()()()()()()()()()()()()()

 

……これから下に行って当時の痕跡を探す。600年前に私と貴女達に何があったのか、それを明かす。

 

イーデンも貴女達もその頃の情報を伏せている。それはきっと『思い出したら私に何かが起こってしまう』からなんだと、そう解釈したよ。

 

こんな私を気遣ってくれてありがとうね。でもこれだけは絶対思い出さなくちゃいけないっていう、確信じみた感覚もあるんだ。

 

手探りになるからどのくらいかかるか分かんないけど、気長に待っててくれると嬉しいな。

 

───所信表明終わりっ。じゃあ、行ってくるよ。

 

「お待ちください、マスター。」

 

え?

 

「エイト……。」

 

「貴女の決意に免じて、私からも出血大サービスの大ヒントをさしあげます。」

 

「……()()()()()()()()、貴女によって造り上げられました。」

 

「残念ながら私達が目覚めた時にはその殆どが出撃済みで、それらとは連絡を取り合ったこともありませんが。」

 

「しかし一体だけは面識があります。施設に門番として配置されていた個体です。」

 

「彼女の名は“ワン”───最初に完成した同胞で、“使命”を果たすには不足と見做され防衛機構に組み込まれていました。」

 

「施設が残っているのであれば、今もその地に留まっている筈です。」

 

「彼女であれば記憶の有無にかかわらず貴女を認識できるでしょう。まずはワンを探してみてください。」

 

ワン……うん、わかった。ありがとう、エイトちゃん! ギュー

 

「わぷっ……ぷは。いえ、礼を言われるようなことではありません。」

 

「自分の手で記憶を取り戻すという、その選択を尊重したに過ぎないのですから。」

 

んふふ、それでもだよ。

 

「マスター。」

 

なぁに、ナインちゃん?

 

「これを。施設の鍵です。」

 

鍵……目玉のように見えるけども?

 

「施設の存在を知られないようにするための偽装です。この鍵は出立の時に貴女から戴いたものなのです。」

 

「本来であれば私達も同行すべきなのですが、今はこの共同体の一部となっていますので……ご容赦ください。」

 

ううん、凄く助かるよ! ……それじゃ、そろそろ行くね。

 

「御武運を、マスター。」

 

「ちゃんと帰ってきてくださいね。」

 

うん、約束する。またね!

 

バタン

 

「……良かったじゃないか。ハグだぞ。」

 

……ふ、不意打ちも良いトコですよ……。」カァァ

 

・・・

 

ドドドォォオオオオ……

 

鍵、鍵ねぇ……ふむふむ。よーく見ると確かに眼球にはない分割線が見えるね。

 

ということは身体に接続するんじゃなく、これが展開して鍵が出て来るって感じなのかな?

 

でもボタンも何もないしな……うん? ここの分割、もしかして蓋? えいっ。

 

パカッ

 

お、開いた開いた。中には……差し込み口?

 

これはー……あ! 目玉の端子と合いそう! という事はここに挿すと~?

 

カチッ キュゥィィィン…… ピシッ カチャ

 

おお、花のように展開した……! 鍵はレンズの部分かぁ。

 

ちっちゃいから無くさないように倉庫に保存しとかなきゃ。

 

シュゥゥ……

 

これで良し、と。それじゃあいよいよ降下! と行きたいところだけど~……。

 

瓦礫なのか足場なのか見分けがつかないなこれ。迂闊に乗っかったら落ちちゃうだろうし。

 

そういえばライチさんが、『少し前にハティが降りて行ったからその跡を辿ればいい』って言ってたな。

 

確か出発地点は……あ、あそこか! なんか飛び込み台みたいに出っ張ってる。

 

さすがに怖いんだけど……巡礼ってあそこから始めるの……?

 

・・・

 

うひゃ~、ここが全部一つの穴なのか~。

 

直径は目測でざっと見積もっても大空洞の五倍はありそうだね。対岸に渡るのはまた今度にした方が良さそうだ。

 

マップデータでも見たけど凄い深い……慣れてないと足が竦んじゃうよコレ。

 

次の足場は……あ、あそこか! 流石に滝から離れたところに降りてるね。

 

よく見たら中間に何箇所か突き刺した跡があるから、アレに倣って渡ってみよう。

 

それーっ!

 

キィィィィン……

 

・・・

 

パスッ パスッ

 

よっ、ほっ、ちょい右ちょい右……よしっ ガチャッ

 

ボロ……

 

あっ、ここは危ないか……あっちに移r ガゴッ うおおっ!

 

ゴガッ ガララッ……ガシャアッ!

 

危ない危ない、上昇が間に合ってよかった~。んじゃアンカーを……。

 

ドシュッ ガィン!

 

ギリリ……ギィ

 

うん、成程これはいいね。壁沿いに行けば落ちる心配はほぼなくなるわけだ。

 

だけど反動もすごいな。変な姿勢で打ち込んだらバランス崩しそう……戦闘時の緊急回避には使わない方が良いね。

 

次の足場に良さそうなのは……あ、刺した跡があるな。じゃああそこ目指して飛ぶか。

 

ボゴッ キリリッ カシュン

 

パスッパスッ、シュゴォォォォ……

 

・・・

 

ドシュッ ガィン! ギヂッ……

 

……シュィン

 

ボゴッ キリリッ カシュン

 

パシュッパシュッ ゴォォォ……

 

ドシュッ ガィン! ギヂッ

 

……ゴオォン……ゴオォン……

 

ふぃ~……これが一個目の送風ファンか。上がアレだから瓦礫を喰らって完全に壊れてるかと思ったけど、案外綺麗なもんだね。自動修復が効いてたのかな?

 

頑張れば羽根の隙間を通れないこともなさそうだけど、流石にそんな危ないことはできないよね……。

 

クラゲはこれを通過してるのか~。風に流されれば案外通れるもんなのかな……。

 

ここの通り方は確か、送水管の一つに仮設の階段……あぁ、あの何にも繋がってないパイプか。

 

お、螺旋階段なんだ。仮設と言えど建付けは流石にしっかりしてるね……よし通過。

 

さてさて……だいぶ深くまで降りてきたと思うけど、現在値はマップのどの辺かな~? ヴォン

 

……え、まだこんだけ(1/10程度)!?

 

でも大瀑布の穴はあのくらいで、この辺もちょっと薄暗くなってきたくらいなんだけど……つまりまだ貯水湖の底らへんの高度ってことか?

 

うわー、片道でアンカーがイカれるわけだよ。これが出来る前はどうやって通ってたんだろ?

 

さて次に降りる手ごろな足場はないかな~……お?

 

あの横道、明かりが点いてる。誰かいるのかな? それとも自動機械の巡回ルート?

 

とりあえず降りてみよう。穴のサイズからそこまで大きいものはいないはずだし、行ける行ける!

 

ボゴッ キリリリッ ガシュン

 

パシュッ パシュッ パシュッ……

 

・・・

 

とうちゃ~く。んじゃ挨拶代わりのリコンを一発! そ~れっ!!

 

バシュンッ!! カンッ カンッ カラコロコロ……

 

ヴン フォン ジーッ ピピピッ

 

起動確認ヨシ! データ受信、さてどれどれぇ……?

 

ふむ、横道や分岐は少ないね。障害物も少なめで自動機械の反応も無し。奥から微かに風が流れてきてる。

 

壁に弾痕とかもないし、少なくとも原生の機械達は居なさそうだね。

 

周囲の崩れ具合と比較して道の瓦礫類が少ない……ボンベや箱のような影も見えるし、誰か整備して住んでるのかも。

 

少し気をつけて進んでみよう。

 

・・・

 

最初の分岐……ここは左を行ってみよう。

 

なんだか中央大空洞の通路思い出す造りだなぁ。流石にあっちよりは狭いけど。

 

おっ、これは……軌条だ! 枕木も手作り感のある設置の仕方だし、これは元々あったものじゃないな。

 

となるとここは坑道? でも隣は貯水湖だよね……。

 

誰が物資の搬入でもしてるのかな?

 

ピピッ

 

ん? 振動を検知?

 

ガシャガシャガシャ……

ゴォォォォォ……

 

なんか地響きが……奥から何かが近づいて来てる?

 

ガシャガシャガシャ……!

ゴオオオオ……!

 

ピピッ

 

! 自動機械が高速で接近中!?

 

やば、どっかに避けるところは……来た道を戻るしかないか!?

 

ガシャガシャガシャ!!

ゴオオオオ!!

 

うっそ速すぎる! もうすぐそこまできてるの!?

 

うわああああ間に合え間に合えー! ドヒャア!ドヒャア!

 

 

『警告。警告。前方に障害物を検知。非常停止の要を認め緊急制動を掛ける。』

『了解。ブレーキアンカー発射。』

『警告。後部車両脱線の恐れあり。』

 

『構わない。先頭が脱線するよりはマシだ。』

『同意。タイミングを合わせ発射せよ03。』

『了解。後の始末はアレらに任せるものとする。』

 

バババシュッ!!! ガガガァン!!!

 

ギギギギギギィィィィィーーーーーッッ!!

 

うわわわぁ~~~っ!?!?

 

ドガッシャァン!

 

『衝突回避失敗、障害物を目視。形状から鎧化兵と推測。』

『……報告。01が障害物と接触。対応人員の派遣を求める。』

『報告。車列に異常なし。規定に則り緊急点検が完了するまで現地点で待機。』

 

 

いてて……う、運搬型……?

 

あっ、邪魔しちゃってごめんね! なんか運んでる最中だったんでしょ?

 

『……攻撃の意思なしと判定。鎧殻の識別信号及び型式からアルカンド所属と推測。』

『友軍と認定し音声会話によるコミュニケーションを実施する。』

『返答、肯定。坑道トロッコ01号から03号は、スイキ宛の差し入れを採取基地までへ輸送中である。』

 

トロッコ……ということは、やっぱりここ坑道だったんだ。

 

アルカンドを友軍と判定したってことは、関係者がここに居るってこと?

 

『その認識で構わない。更に言えば、採取チームはストークの作業班が担当している。』

『所謂共同資源開発計画である。故に移送の遅延は重大なインシデントとして報告される可能性がある。』

『……両対応チームの接近を確認。現状の簡易報告を済ませる。』チチチ……

 

……ガシャガシャガシャ!! キキキィィーーーッ!!

 

ビョンッ クルクル スタッ

 

対応チーム総勢一名、現着っ! これより状況の確認を……って、イーデン様!?

 

あ。そういや見た目同じなんだった。

 

ひぃえええ!! うちの者がとんだ粗相を! 申し訳ありません申し訳ありません!!

 

ち、違うよ! イーデンじゃないよ! ほら! カチャ

 

「は? あ、シラスさん!?

 

シラスちゃんでもないよ!

 

えぇ!? 誰!? 誰なの!? 怖いよぉ!

 

そ、そうだよね……まずは自己紹介から……。

 

・・・

 

「イーデン様に姉君がおられたとは……この世に生を受けて以来の衝撃です!」

 

そ ん な に 。

 

「申し遅れました! 私は資源開発研究局のクルザジオという者です!」

 

「折角ですし研究室でお茶でも、と行きたいところですが……ストーク側の技師が車両の点検をしてからでも良いですかね?」

 

うん、大丈夫だよ。もとはといえば私が侵入しちゃったせいなんだし。

 

は! そうでした! お怪我はないですか!?」

 

障壁で何とかなる範囲だったからなんとも無いよ。

 

よかったぁ~~! 姉君殿に万が一のことがあったら(物理的に)首が飛ぶところでした!」

 

あはは……ごめんね……。

 

……タッタッタッ……

 

「ひぃ~、と、到着~。」

 

「スイキ殿! 待ってましたよ! さぁ早いとこ点検して業務再開しましょう!」

 

「待って、ちょっと休ませてぇ……。」

 

『この程度の距離で息が上がるのは、運動不足というほかないのでは?』

『休んでいる暇はない。既に運行スケジュールは大幅に遅延している。』

『ストークニンフの風上にも置けぬ体たらく。そんなことよりも至急点検を求む。』

 

みんな容赦ないね……。

 

「あ、シーディさんにはこのあと報告書の作成をしてもらいますからね!」

 

う゛っ! ハイ……。

 

・・・

 

「それじゃあ出発しますか、さよなら~。報告書は任せたよ~。」

 

『点検終了。採取基地へ急行する。』

『各員、ライン外へ退避せよ。』

『安全確認完了。出発。』

 

ガチャガチャ……ガシャガシャガシャ!!

 

ガシャガシャガシャ!!

ゴォォォォォ……!!

 

うおはっや……もう見えなくなっちゃった。

 

「上でカリカリにチューンしてますからね! 空荷で最高200h/km出ますよ、あの子ら。」

 

車両脚でもないのに!?

 

「半分車両脚みたいなもんですよ? トロッコに支えて貰って足で漕いでるとかなんとか!」

 

あ、あぁ~そういう事か~……。

 

「じゃ、ついて来て下さい! 報告書の書き方は教えますんで!」

 

はい……イーデンに何やってんだってどやされそう……。

 

「あはは! どやされるで済むんなら安いもんじゃないですか!」

 

「今回の事故と遅延は、貴女の報告書が無いとどやされるで済みませんからね!」

 

マジでごめんね!

 

「それじゃあ研究室に向かいましょう! この子に乗って下さい!」

 

「キャリッジ04号! シーディさんを振り落とさないように急いでね!」

 

そんな無茶振りしなくても。

 

「……。」ピボボ

 

ガシャガシャガシャ……




注釈機能とか使った方が良いんだろうかと思う今日この頃

・主人公
下層に向かう動機が増えた。個人の生存力が試される段階に移行。
彼女と接したニンフ達は妙に絆されやすいが、作劇の為のご都合主義やガバなどではない。(念)
既に少しずつ記憶の封が解け始めている。

・ナイン
頭撫でを除けたのは照れ隠しだった。本来はクーデレ。
九人の中では一番自我の変化が少なかった。
起き上がるまで行き倒れスタイルで床に突っ伏していた。

・エイト
サプライズハグでオーバーヒートしかけた。実は改造前と性格が違う。
自分たちが造られた経緯は起動直後にシーディ本人から聞かされている為、エイトに直接聞くのが一番手っ取り早かったりする。
今回は本人の意思を尊重してヒントを出す程度に留めた模様。

・クルザジオ
アルカンドの通常型。ハティと同郷で此方も探究心が強い。運搬型に乗ってきた。
湖底組のハイテンションな方。
湖底に配属されたのは、彼女の思考や知識が周囲に伝染しないよう隔離する為。

・キャリッジ04号
クルザジオを乗せてきた運搬型。
一言も発さなかったが、一応人格はある。
喋らないのはクルザジオのトークに巻き込まれないようにする為。

・スイキ
ストークの技師型。騒がしい空よりも静かな水底に居場所を見出した。
湖底組のローテンションな方。
水中特化型の自作鎧殻で湖底を散歩しつつ、クラゲの発生源を観察している。偶に寝落ちする。

・坑道トロッコ01~03号
スイキが引き揚げた試料をクルザジオの元へ届けたり、クルザジオの差し入れをスイキの元へ届けたりと、忙しく走り回っている。速度に憑りつかれているのは調整元のストークの影響。
二人とは慣れ親しみすぎて、自動機械とは思えないほど毒を吐くことがある。

〇施設の鍵【キーアイテム】
まるで右眼の様な偽装が施された、とある施設の鍵。正しい持ち主が持たなければ意味を成さない。
悪趣味な装飾に思えるが、女神の権能を司る部位が一対の眼球であったことを鑑みれば、その形にした意味を推し量れるだろう。

〇還流水路(上層)
ホドを縦に貫く動脈。重要構造物であり修復のペースは早い。
縦穴には一定間隔で送風ファンが設置されており、その周囲には往復分の送水管が敷き詰められている。
本来は異物が通れる隙間などは無いのだが修復エラーで送水管が増殖、一部の巡礼達が中に階段を設けたようだ。

〇壁内坑道
貯水湖の仕切り壁に張り巡らされている連絡通路。
現在は資源開発の為に整備され、運搬型がトロッコを牽引できるように鉄道が敷かれている。
水密扉が破損したなどの事故が起きた際に被害を最小限にする為、排水路代わりの直通通路を挟む形で研究室と採取基地が設置されている。
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