もっと明るい話書きたいんだよ
でもノるんだよなあ
それはそうとこのフォーマット気に入ったかもしれない
スゥゥ……
「お帰りなさい。」
「少し時間かかったわね。」
……はい、お待たせしました。
「……雰囲気が変わったかしら?」
「なにかあったの?」
いえ、気にするほどの事ではないですよ。
それよりも日記です。ありがとうございましたベルさん。
「あ、ああ。……日記? 開発記録じゃなくてか?」
伝手がありまして、妹さんが持っていた日記等の個人的な記録も復元して入れてくれたんです。
アレに関する映像もあるみたいですよ。
「ほう、あいつがそんなマメなことしているなんて知らなかったな……。映像の日付は決戦と同じ──稼働試験!? 当日にか!?」
「ちょちょ、気になるじゃねーか。俺達にも見せてくれよ。」
「まぁ待て、折角だから全部見て行こうじゃないか。妹の日記を覗き見るというのは少々気が引けるが……好奇心には勝てん。許せよ。……よしモニターに出すぞ。」
────
398/11/22
マキア爆誕!
おはよう今世、おはよう私
どうやら技師型というモノとして産まれたらしい
それはつまり、いろんなものを自分の手で作り出せるという事だ
ワクワクするね!
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398/12/31
あの人が、ギリーベル……
他の姉妹は優しい人だと言ってたけど、どの程度悪戯したら怒るかな?
隙を見ていろいろ仕掛けてみよう
399/1/02
こっそり副腕武装をRamdからBacrarに替えたら直ぐにバレてすっごい怒られた……
ベルお姉ちゃんごめんなさい でもあの威力は素敵だと思うの
──って言ったら「射程が足りない」と論破された 確かに……
399/1/11
だんだんベルお姉ちゃんのマジギレラインが分かってきた
構成を変えるとか戦闘に関わる事以外はだいぶ寛容で、割と派手にやらかしてもゲンコツ一発で済ませてくれることが多い
まあその一発が滅茶苦茶痛くて涙目になっちゃうんだけども……
あと軽く説教した後は
お姉ちゃんの匂いも堪能出来るし、これがあるから止められないんだよねーとエーナ達に漏らしたらみんな同意してくれた
……まさかみんなにもこれやってるの……?
前々からさまざまイタズラ仕掛けられてるのは知ってたけれど、そりゃ誰もやめないワケだよお姉ちゃん……
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401/4/16
チルツやクラナ達とのかくれんぼで古い部品庫に隠れてたら、誤検知した侵入者用のオートロックで閉じ込められちゃった
内線を使えないか試したけど、こっちもロックされてて回線が繋がらない
仕方ないからダクトから出ようと棚を足場にしたら、倒れて落っこちた上に埋もれちゃった
通信機なんて持ってきてないし、どうしよう
401/4/17
ベルお姉ちゃんが掘り起こしてくれた
たった半日だったけれども、心細くてベソをかいていた私にとってはこの上なくありがたかった
思わずしがみついて(姉妹の前というのも忘れて)大泣きしちゃったけど……ベルお姉ちゃんは私が落ち着くまでしっかり抱きしめていてくれた
ありがとうベルお姉ちゃん
それはそれとしてゲンコツと説教はされた 下半身の関節に
402/4/18
崩した棚の整理が終わった後、ベルお姉ちゃんから髪飾りを貰った
身に着けていれば自動的に給電されてビーコン発信機にもなるとか
ありがとうお姉ちゃん、大切にするね
402/4/19
チルツ達……というか、かくれんぼに参加していたみんなも貰ったらしい
昨日自慢した後、チルツ達がお姉ちゃんにねだってみんなの分も作ってもらったとか
お姉ちゃんはみんなの事甘やかしすぎだと思う
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425/9/08
ヘイムズ工場長から呼ばれた
明日から新型鎧殻……換装用機動外肢の開発プロジェクトに参加しろとの命令だ
初めての大仕事、頑張るぞ!
425/9/09
ばうかーん?とかいうコロニーから出向してきているガディンさんが挨拶回りにきた
どうやらアルカンドの熱塵技術や重装多脚の開発資料を提供してくれたらしい
ありがたいけど……そういうのって機密情報じゃないの? 大丈夫なのかな?
425/9/10
ガディンさんとお話して仲良くなれたら、ちょっとした情報を教えてくれた
なんでもアルカンドには「規格外鎧殻」というものが存在するらしい
すごく大きくて通常の鎧殻では搭載不可能な武装をいくつも積んでいるとか
私もいつか作ってみたいなあ
425/9/21
下層の資源回収班が任務とは関係ないものも拾ってきていたので、口止め料代わりにこっそり見せて貰った
文字は全然読めなかったけど、描かれているものでなんとなく内容は察せられた
とてつもなく大きな自動機械、それに通常型?が乗り込んで戦っているようだった
かっこいい~!!
425/10/23
この前見た物を参考にして、仕事の合間にこっそり規格外鎧殻の設計図を書き起こしてみた
大きいと姿勢制御だけでこんなにも出力と演算力が必要だなんて思ってもみなかった
この分だと二足歩行は厳しそう いっそのこと開発中の機動外肢みたいに多脚にするか……?
うーん、まだまだ課題は多い
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425/3/17
考え事をしていたらヤンとチヨに設計図のことがバレた
乗り込み型巨大兵器への憧れを熱弁してこっちに引き込んだから事なきを得たけど、もし工場長にバレたら開発計画を下ろされちゃうかもしれない
あの二人は隠し事が苦手だから、察しの良いクラナにバレるのも時間の問題だろう
どうしたものか……
425/3/18
クラナどころか、ヘイムズ工場長とお母様にもバレていた
幸いなことに、きちんと業務をこなしていれば構わないと許可されたけれど……
「設計したからには形にしろよ」という圧を凄い感じる……!
425/3/21
開き直っていつものメンバー全員を巻き込むことにした
少し反発はあったものの、チルツやクラナが納得してみせたことでみんなも協力してくれることになった
ありがとう二人とも
425/3/25
なんか姉様方の様子がヘンだ
これまでは「お前の教材じゃない」と頑なに設計理論を教えてくれなかったのに、最近はわざとこっちに聞こえるように話したり、盗み見れるようにガードを緩くしたりしている
オヴラルにそのことを漏らしたら、「規格外鎧殻のウワサがかなり広まっているから、姉様方も早く完成を見たいんだろう」と言われた
マジか……
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426/4/6
ヤンとチヨが閃いた方法で脚部出力の問題を解決できた
ガーディナの大型ミサイルに鎧殻の動力炉を搭載したものがあるらしくて、それを応用したとのこと
コストの増加は無視できないレベルだけど、ダメージコントロールという観点で見れば合理的かもしれない
これだけ大きいと中央の一つで全てを賄うよりも、それぞれの足に動力炉を搭載する方が現実的だもんね
426/4/7
ついでに砲弾をミサイルと同じ方式にしてみた
流石に鎧殻用は勿体ないから、自動機械の動力炉を複数積むことにしたけど
着弾の直後にオーバーロードさせて弾頭を自爆させる
そして結合が脆くなったところにメタルジェットを流し込む三段構えの攻撃
これなら大型兵器によく搭載されている装甲にも一定のダメージを与えられるだろう
弾頭自体もかなりの大きさになったから、航空兵程度なら掠るだけで撃墜可能だ シミュでも中々いい数値が出ている
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431/1/31
多脚機動外肢の開発がようやく完了した
私達が出来たのはせいぜい細部の調整や動作テスト・トラブル出し程度だったけど、お陰で鎧殻を動かすというのはどういう感覚なのかが掴めた
姉様方の設計理論もたっぷり盗み見れたし、この知見は規格外鎧殻の開発にも大いに活かされるだろう 大きい仕事に関わると得られるものが多いね
明日はいよいよお披露目だ
431/2/1
お披露目は上手くいった
デモンストレーションの戦闘機動もベルお姉ちゃんの操縦のお陰で目立ったトラブルなく完了して、この子の性能は100%見せられた
……はずなのに、戦士たち──特に古参の姉様方の反応はいまいちだった
何が不満なのさー!!
431/2/2
工場長やベルお姉ちゃんが聞き取りしたところ、内容に細かい違いはあれど大きな不満点は大体一致してたらしい
それはずばり『車両型じゃない』
その言葉を聞いた直後の記憶が不明瞭なんだけど……その場にいたレッティとタビィによれば、Bdomを穿きGanzGanz1を持って駐屯基地に突撃する私を、ベルお姉ちゃんやクラナ達が必死になって抑えてくれたという
いくら何でも頭に血が上り過ぎでしょ私……
頭を冷やす意味でも、暫くは規格外鎧殻に専念する
(二人の息の合ったボディランゲージは映像に取っておきたかったくらい面白かった)
431/2/3
どうしても諦められなくて、工場長に改修案を提出してみたはいいものの大失敗
足先が車輪になると途端に走行性能や安定性、積載量がお亡くなりになることが判明
かといってそれらを補うために制御系を強化すると、ただでさえ高い生産コストが更に爆上がりするおまけつき
Bdomはあの形で完成されてるから、下手に仕様変更するといろんな部分が犠牲になるようだ
……産まれたのがここじゃなかったら、あの子は正当な評価が貰えてたのかな……
久しぶりに、ベルお姉ちゃんの膝で声を上げて泣いた
431/3/3
Bdomが少数ながらも生産されることになった
あんなに不評だったのにどうしてと思ったら、ベルお姉ちゃんとヘイムズ工場長……そしてなんとお母様までもが直々に必要性を説いてくれたらしい
実際に換装した姉様方は「食わず嫌いは良くなかったな」と評価を改めてくれたとのこと
嬉しくてまたベルお姉ちゃんのところで泣いちゃった
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433/5/14
主砲の電磁誘導砲身の設計で詰まって悩んでいたけど、傭兵部隊が入手してきたヘロスの新型副腕武装発射試験の映像を見て一気に解決した
さすがヘロスだね、同じ機構なのに完成度が一段も二段も違うや
従来の方式だと発射時の爆発で砲身や操縦者自身に入るダメージ、発射後の視界不良が無視できないものになっていたけれども、電磁加速ならその辺りの問題を全部クリアできるので何が何でも実装しなきゃいけない
幸い動力炉は脚とコアの合計九つあるから、供給不足の心配も無さそう
様々な熱塵兵器を参考にした砲身と有り余る出力のおかげで、計算上は曲射弾道にしなくても10㎞は有効射程に出来る
あとは細かい部分を詰めていけば……
433/6/9
ついに設計が完了した 工場長とお母様もチェックしてGOサインを出してくれた
ようやく製造の段階に入れる……ここからは時間との勝負だ
前線は押され気味らしいし、一発逆転の超兵器としてこの子を産み出さなければならない
ギプロベルデの命運は、この子と私達の双肩にかかっている……責任重大だ
発射の衝撃に耐えられるよう装甲・フレームどちらもN4組成のものを使う事にしたから、先ずは鋼材の精製から始めなくちゃね
これからは日記も付けられないほど忙しくなるだろう
暫くの間はお姉ちゃんとも会えないのがしんどいけど、ここで頑張らなかったら後悔どころの話ではなくなる
製造する工場は大脊柱に近い秘匿工場で行うことにした
ガーディナもまさか汚染された無人地帯で最終兵器を作ってるとは思わない筈だ
───
「日記に相当する部分はここまでみたいだな。」
「という事は、これが設計図か。こっちの画像データは……集合写真?」
この真ん中の子がマキアちゃん……で合ってますか?
「ああ……あの子の顔を見るのは久しぶりだ……。」ウル
「しっかし……ベル、お前妹連中に甘すぎねえか……?」
「んなっ、相手は幼精だぞ!? 戦闘に関する事でふざけたのならともかく、鎧殻の落書きやじゃれつき程度に本気で怒るわけないだろう!」
そういうところじゃないですかねぇ……。
「シーディ、お前まで!?」
「まあいいじゃない。そのおかげでとても懐いていたようだもの。」
「ふふ、こんなに優しいお姉さんが居てくれて羨ましいわね。」
「むぅ……。」
それにしても……。チラ
「凄いわね、これを妹達が書き上げたの?」
「生きていれば独自の兵器体系を生み出す設計者になれたでしょうに、惜しいわね。」
ベルさん。この図面、コピー貰ってもいいですか?
「ああ。お前の所で生かしてやってくれ。それがマキア達の弔いにもなる。」
……ありがとうございます。
「それじゃあ、続きを見ていくぞ……資料ファイルは記録映像付きか。あの時お前達に何があったのか、それを教えてもらおう。」
────
440/7/22 AM3:56
秘匿工場にてついに完成
決戦への投入に間に合わせる為、性能評価及び製作に携わったマキア補助技師以下八名による緊急稼働試験を実施
以前から懸念されていたことであるが、余りに大型であるせいで通常の組み立て工程はこの工場では対応できない
その為、現場で直接資源を投入しながらリアルタイム成形による組み立てを行う事とする
起動及び展開には、インベントリを必要資源で充たした同八名の立ち会いのもと行う
万全を期す為予備資源を持たせたを五人控えさせる
その後は各種調整を行いつつ前線の支援を行う
・組み立てと起動は完璧! あとは神経接続のチェックと鎧殻間のFCS同調確認、それと信管の調整を済ませれば、私でも援護射撃くらいは出来るはず……
・記録はヤンに任せてるけど、私の方でもボディカメラで映像を残しておくことにする
『マキア! チェックは終わった!?』
『うん、今完了するとこ!チルツは!?』
『もう終わった!』
『ヤン、いつも通り記録お願いね。』
『任せてよ。』
『ヨリカ早く観測台に登って! 戦闘始まっちゃうよ!』
『今組み上げたばかりだよ、ターシャは焦り過ぎ……。』ドドドドン!!! ゴゴ……
『何!? 爆発!? 地鳴り!? ビレネ、周囲をモニター!』
『地面が揺れて……戦闘がもう始まったの!?』
『違う、揺れてるのはここだけ……崩落だ! みんな脚にしがみついて!!』
『『きゃあああっ!!』』『ああっ!?』『ッ、ヤン!』
・・・
『……っづ、みんないる!? 点呼と状態報告! マキアは無事だよ!』
『チルツ、問題なし!』
『クラナ、かすり傷負ったけど問題ないよ!』
『ターシャ、こっちも大丈夫!』
『ビレネ、無事!レッティとタビィもここにいるよ!』
『ヨリカとオヴラル、ネォンの三名も無事です!』
『エーナ、無事だ。』
『チヨ、何とか無事ぃ……。』
『……ヤンは!?』
『足場から振り落とされたのを見た。ビーコンの反応はあっちのビルからだけど……この高さじゃ生きてるかは怪しいよ。』
『ていうかここ何処ぉ……?』
『……この匂い、禁域だ!(ファーン……)拙い、みんな
『降りる前に防塵マスクを付けろ! しっかり口元を覆えよ!』
440/7/22 AM4:01
地殻の崩落により、規格外鎧殻は禁域へ落下
現場の状況から戦線投入及び回収は不可能と判断、鎧殻を放棄し退避
・機体は生きてるけど、此処からじゃ支援も何も出来ない……。まずはお母様に報告しないと。
ボォォ……ドパパァッ!!
『きゃあっ!!』
『ひぃいッ!?』
『もうやだー!』
『ゲホッ、みんなついて来てる!? もう少しだよ!』
『しまった、マスクが! 砂が口に……ぜぇぜぇ、なんか、喉が……ゲホォっ!?』ビシャッ
『浸食だ!』
『だめだ置いてけ! もう助からない!』
『許してオヴラル……! ごめんなさい……!!』
『まっで、ぁってよぉ……おいぇがないで』ドパパパァッ!!
『オヴラルッ!?』
『ッ、ちくしょおおおッッ!!』
『ダメだ二人とも、戻れッ!』
『『うわあああッ!!』』
ズザァア キュイ チーッ
『虫共が!』ジャキ ダンダン!
『お前らなんかにぃ!』チャキ パァン!
ビュオアッ
『ぐぁっ!! 足が!』
『ネォン危ない!』ビュオアッ『がっ』
『エーナ! こんな、こんなところでぇ……!』ドパパパァッ!!
・・・
ボン! パパパァン!! ビュオアッ
『うぐっ!! か、階段が……!』
『チヨ!?』ファーン……
『ッ! 私の事は良いから! 早く行って!』ダッ
ボォォォ
『そうだ、私を狙え!』パンパン! ボガン
ドパパパァッ!! ザァァ…… ビュオアッ
『ちぃ!!』バチィッ
『死ぬ気!? チヨ!!』
ビュオアッ『はっ……アンタが立ち止まって、どうすんの……! いけぇ!』ビュオアッ
『あ──』
『チヨっ!!』
『マキア何してるの! 早く入って!!』
440/7/22 AM4:13
オヴラル以下五名を失いつつも隔壁通路へ逃げ込むことに成功
残存人数八
脱出方法の模索と女王への連絡を試みる
・奥の通路の内線を弄って何とか連絡はついたけど、もう戦闘が始まりそう……。
・規格外鎧殻の事を告げた。お母様にお願いして最後の悪戯を決行する事に。
・そこまで話したところで回線は途切れてしまった。ガーディナの工作だろうか。
・ごめんなさいベルお姉ちゃん。どうか生き延びて。私達を見つけて。
『奥の通路は全部潰れてる。瓦礫も退けられそうにないよ。』
『もうだめだ……。』
『私たちみんなここで死ぬしかないの……?』
『何か、何か手は……!』
ッゴォン!!
『ひィっ!?』
『きゃあああ!!』
『何? 何が起きて、』
バヂィ!!
『熱ッ!?』
『マキア、まさかこれって。』
『嘘……嘘だ……! アレは鎧殻なんだよ!? 勝手に動くはずが……!』
ッゴォン!!
『まさかそんな……虫は鎧殻にも憑りつけるって言うの……!?』
『早くここから脱出しないと!』
『そうだ。三段目が効いてないとはいえ、あれを何度も撃ち続けられたら隔壁だって持たない。』
440/7/22 AM4:20
隔壁が歪み始める 隣の扉は歪み切って動かない
外に出て上階に繋がる通路を目指そうと試みるも、狙撃で足場と階段が崩壊している上に亡骸に蟲が群がってきている為不可能と判断
瓦礫の中からナガラの近接武装を回収
・みんなに言って遺書を書いてもらった
・私はもう覚悟を決めた
『もうだめだ……。』
『こんなところで死にたくないわよ!』
『ねぇみんな、私の案を聞いてくれないかな。』
『外に出られない、入り口もじきに破られる。今更何をしようって言うの!?』
『落ち着けピレネ……何を思いついたのか聞かせてもらおう。』
『そこにサーバーラックがあるでしょ?』
『まさか。』
『そのまさか。壁を破られる前に、みんなの記憶と人格データをアレに写す。生きてる事は私が確認した。』
『そんなことして何になるの!?』
『こんなところ誰も来ない! 遺書だってきっと誰にも届かない……!』
『届くよ。絶対来る。』
『何を根拠に!』
『母様と一芝居打ったの。ベルお姉ちゃんがきっと私たちを見つけ出してくれる。』
『……戦線離脱させたって言うの? どうやって。』
『それは流石に内緒。』
『なんでもいい。やれるだけのことはやってみよう。』
『……何も残さず死ぬくらいなら、やっておいた方が良いよね……。』
『みんなありがとう。リスクは分散したいから、これ全部に転写しておいて。』
『先に終わった奴は通路の奥を見張っててくれ。』
440/7/22 AM4:45
ヨリカ以外が終わったので、回収した近接武装を持って奥を見張る
砲台の攻撃はまだ続いている でも何かおかしい
少し遠い場所を撃ってる?
・……アイツ! 奥の崩落部分を無理矢理広げようとしてる!!
『ヨリカ、まだ!?』
『ちょっと待ってってばぁ!』
『みんな!聞いて!』
『マキア! どうしたの?!』
『奥が破られたか?!』
『まだだけど時間の問題! あの鎧殻を乗っ取った虫、奥の崩落部分を攻撃して無理矢理道を広げようとしてる!』
『マジか……!?』
『そんな知恵あるの反則でしょ!』
『破られたら蟲共がなだれ込んでくるのか……』
『アイツらに喰われるなんて死んでもイヤよ!』
『こうなったら瓦礫でも何でも使って……!』
ガラガラ……
『崩落が始まった!』
『来るぞ来るぞ!』
『扉に鍵はかけられないの?』
『ばっか、鍵掛けたらベル姉が私達を見つけられないでしょ。』
『あ、それもそっか~。』
『ははは、こんな時に冗談か? 余裕じゃないか。』
『……私が向こうに回って扉を何とかする。チルツ、クラナ、みんなをお願い。』
『……ああ。』『任せておいてよ。マキア。』ガコン
『みんなは奥に下がれ! バックアップを気取られるな!』
『ヨリカまだ終わらないの!?』
『これが終われば全部なんだってば~!』
『とりあえず伏せとけ!』
『伏せたらコードが届かないから無理~!』
『ふんっ!!』ガィン
『おい!? 扉壊す気か!?』
『歪めとけば時間稼ぎくらいにはなるでしょ!』ガギン
ガゴォン!
『音が近くなってきた……。』
ガララ!! カシャカシャ
『ッ来い虫共ォ!』
-/-/-
・べる
お
姉ちゃ
・
・
・
・
「…………記録はここまでだ……。」
「ベル……。」
「皆、最期まで諦めずに戦ったのだな。私は、お前たちを誇りに思う……っ!」
「そして済まない……嘘だったとはいえ、お前達を裏切者などと……。」
「……仕方ねえさ。お前を生かすためだからな。」
…………。
「どうしたの?」
「なにか考え込んでるようだけど。」
……ベルさん、ナズさん。この通路は今でも入れますか?
「ああ。高い方は塞がっているが、低い方の扉は生きている。」
「もしや、映像にあったサーバーラックを回収するつもりか?」
はい。大切なバックアップが入っているのなら、
「確かにな……。」
「うっし、それならまずは周辺の掃除から始めっか! アレの復帰はまだ先だろうし、雑魚共をパパっと片付けて運び込んじまおう。」
なんならレキさんにも呼びかけますか? あのハンマーなら地中虫を掘り起こして撃破できると思いますし。
「ふむ、私達ではアレの相手は手間取るからな……頼めるか?」
ちょっと聞いてきますね! あ、笛とクラスターは私に任せて下さい! スゥ……
「私達も手伝いましょう。人手は多い方が良いわよね?」
「同じ技師型のよしみよ。荷物持ちくらいならできるわ。」
「今日はラファこっちにいたっけな……居たら作業後の診断を頼むか。」
「そうだな……皆、ありがとう。」
「……皆、ありがとう。」
・主人公
このあと滅茶苦茶運び込んだ
これまでのベルの接し方を顧みて、「もしかして
描写は省かれたものの、巡行モード中のCelpek空爆で笛とクラスターを一掃するなどそれなりに活躍した
・ベル
命令の真相や妹達の身に起きた事を知って泣きそう
今の仲間たちの温かさにも泣きそう
姉御の涙腺はもう限界
・ナズ
(俺も妹の世話をしたことはあるけど、ここまで甘やかした記憶はねえな……)とか思いながら日記を読んでた
なお自認がそうであるだけで、ナズも大概妹に甘い方である
通路から機械根までの二脚は全部ナズが薙ぎ倒した
・ヤシカ&ムシカ
即席でクレーンを作る等して搬出を手伝った
ナガラ戦士に下手に悪戯しようものなら即ぶった切られるので、ベルの甘さにとても驚いていた
・レキ
事情を聞いて快諾、張り切り過ぎて少し地形が変わった
同時に亡骸と髪飾りもいくつか掘り起こされたので、まとめて回収するなどした
・ラファ
同じく快諾、外野だったが舞台が地元なので胸中複雑でもあった
皆の検診を行ったが、一番汚染度が酷かったレキの診察は特に念入りだった
・ガディン
一瞬出演、アルカンドの技術を伝えたりした人
元はバウカーンの試験部隊出身なので嘘は言ってない
さすがに禁域の砲台がマキアの作だとは気づかなかったようだ
・技師型の姉妹たち
幼精達の中でも特にベルに懐いていた姉妹たち マキアは末っ子
普段からひと固まりで行動することが多く、幼精姉妹の中でも特に結束力が高かった悪戯っ子集団
・ヘイムズ工場長
樹になった大人の技師型
電子戦型のHamzを産み出した実績を買われ、新型脚部や熱塵兵器の開発を任されていた
・通路のバックアップ
手紙通路の足場に設置されている九基のサーバーラック
ネマはボディカメラの記録とこれからデータを復元した
全てに八人分が入っている為、一基でも生き残っていれば賭けに勝ったことになる
原作では破壊可能オブジェクトで、本作では幸いにも汚染や損傷は最低限で済んでいる