変わり者のホド旅   作:benitubaki

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慣れてない人に近接装備の間合いは難しいよね


2話 中央大空洞②

ぜえ、ぜえ、わたしいきてる……!

 

「はじめはどうなる事かと思ったが、なかなか出来るじゃないか。ほら修復材だ。」

 

ありがてぇだ……! ぢゅうぅぅ~。

 

「正直ここまでやれるとは思っていなかった。おかげで楽をさせてもらったぞ。」

 

ぶはっ!? じゃあ過分に頑張ってたってことですか!?

 

「まあそうなるな。いや止めたんだぞ? 貴様が聞かずに突っ込んでいっただけで。」

 

そ、そんなぁ~~。それじゃクラゲの自爆も喰らい損じゃないですか!

 

「まさかアレに突っ込んでいくとは思わなかったな。まあ焦げただけで済んでよかったじゃ

ないか。」

 

外見はその程度でしょうけどね! FCSとか姿勢制御に干渉して前後不覚になるんですよアレ!

 

「ほう、そうなのか? 私はいつもこれで掃除してるから知らなかったな。」

 

むきーっ!!

 

「ははは、そう怒るな。」

 

はぁ……それで、この先は?

 

「下は来た道に戻るだけだからな。あのリフトで渡る。」

 

……移動中に襲われたりとかは?

 

「何度も使っているが奇襲されたことは一度もないな。」

 

よかった~。

 

「まあ今回が一度目にならんとは限らんが。」

 

よして下さいよ! 縁起でもない!

 

「軽いジョークじゃないか。さあ動かすぞ。」

 

はい! かかってこいや!

 

「だから出てこないって。」

 

・・・

 

本当に何も出てこないと肩透かし感が凄いです。

 

「そんなに戦いたいのなら、下の階に二脚がいるはずだから片付けてきたらいい。」

 

あいあいさー! それっ! もういっちょ! ……残敵なし、二脚の掃除終了しましたー!!

 

「随分手際が良くなったな。さっきまでぴーぴー喚いてたのがウソみたいだ。」

 

ふふん。得物が不慣れってだけで、大量の飛行型に追われていた状況に比べれば温いですからね~。

 

「自信を持つのはいいが、過信は命取りになるぞ。」

 

ダイジョーブダイジョーブ! じゃあ進みましょう!

 

「待て、先にこっちだ。」

 

ん? そっち道無くないですか?

 

「崩れかけだが壁沿いに裏へ続いてるんだ。踏み抜きそうで確認できなかった部分でな、何がないか見てこい。」

 

そういうことならお任せあれ! この程度なら浄水層で慣れっこです! それっ!

 

「ああもう言ったそばから……。」

 

よっ、ほっ、と……うーん、大したものは無いですねー?

 

「そうか、じゃあ戻ってこい。そろそろ足場が持たなさそうだ。」

 

りょうかーい! よっ、あっ。

 

「あっ。」

 

ひょわあああああ!!?

 

「掴まれ!!」

 

ふんぬっ!! あ、危なかった~。ありがとうございます!

 

「思った以上に風化が進んでいたな……済まなかった。」

 

生きてるからダイジョーブですって! ……おや?

 

「どうした? そろそろ上がってきて欲しいんだが……。」

 

下に通路を発見しました! ちょっと見てきますね!

 

「はっ? お、おい、待て!

 

・・・

 

レーダー探査開始。うん、そこまで入り組んでなさそう。なにか良い物あるかな~?

 

……なんだろここ、懐かしい匂いがする。

 

奥は埋めこみ梯子付きの縦穴、横は窪みとチェスト。おかしいな、初めて見る光景なのに既視感が……。

 

チェストは~……パスワード分からないからとりあえずスルーだね。他に何かないかな。

 

奥から風を感じる? わっ、これホログラムだ!

 

探査も欺瞞するなんて随分な気合いの入り様だな。奥には一体何が……んん?

 

なんだここ、サーバールーム? にしては薬品棚もあるし……なんかイーデンの実験室に似てる?

 

おっ珍しい、段ボール箱だ。側面の模様はなんだろう……なんかのコードかな? うーん、解析で

きないや。炭素生物のものなのかな?

 

あっちは手術台か。生体部品でもいいからなんか残ってないかなー。

 

とりあえず嗅いでみよう、すんすん。微かに残る血液と消毒液の香り……。

 

はっ! 思い出した! ここ私が改造されたところじゃんなっつかしー!

 

……運び込む時に毎回木箱に雑に詰め込むのは止めて欲しかったなあ。そのたびに妹たちからイジられたし。

 

新しいアイデアが閃くたびに身体弄って、今じゃ私の身体の純正部分は二割にも満たない。我が妹ながらよくここまで弄繰り回してくれたものだよ。取り払った部分残ってたりしないかな?

 

お、チェスト見ーっけ。パスは……手術の日付総当たりしてみようか。ぽちぽちぽちぽち……開いた! これで開くなんて、イーデンにしては不用心だね。それとも私宛なのかな?

 

どれどれ中身は~…………目玉? ちぇ、これだけかー。でもわざわざ収めてたってことはなんかスゴイ機能持たせたんかな?

 

なんかマニュアル的なものはぁ~~流石に無いか。こっちの機械には何か情報ないかな。

 

おっ動いた、どれどれ~? これは開発記録かな、うーん……『女神』、『権能』……? 『無謀』、『女王』……。

 

うーん、つまり失敗作ってことか? でも破棄しなかったってことは何かしら利用価値があったってことだよね! 試しに付けてみよう!

 

このコネクタは右目用か。とりあえずメンテナンスモードにして、接続解除して、固定具開いて……っと、取れた。

 

じゃあこっちを付けて……んん~挿さんない。やっぱ鏡が無いとやりづらいなぁ。あ、一旦戻って手伝って貰えばいいじゃん!

 

・・・

 

「遅いな……あいつ無事なんだろうか……? 近くには居るみたいだが……。」

 

おーここに出るんだ。

 

シーディ!? 無事か! ……おい、右目はどうした!?

 

あーこれね、下でこんなの見つけたから取り換えてみようとしたんだけど、上手く付けられなくてさ。代わりに付けてくれない?

 

「ケガじゃないんだよな?」

 

ダイジョーブだよ~心配性だなあ。ほらはやくはやく!

 

「あ、ああ。……繋いだぞ、どうだ?」

 

通電確認……ヨシ、ドライバーバージョン確認ヨシ。ちょっと古いけど何とかなるでしょ、多分。

うん、よく見える! どう?

 

「どう、と言われてもな……レンズの色が変わったくらいだぞ?」

 

えーそれだけ? まあいいや。なんか設定項目ないかな~、イーデンのだからなんかすごい機能とかあると思うんだけどな~。

 

「何があるのかもわからん物を付けたのか……? 貴様変な奴だな。」

 

むっ、失礼な! 技師型ならこのくらいの好奇心当たり前だよ! あっ。

 

「技師型……? お前戦闘型じゃなかったのか!?

 

ひぇええ~! すいません戦士様、今までの失礼無礼は何卒ご容赦を!!

 

「い、いやそれは別に構わんが……いや少しは構った方が良いな。今までのは不問にするからせめて忠告と制止は聞け、暴走して突っ込むな! いいな?」

 

ありがとうございます~! ベルさんのホドより広い心に感謝~!

 

「まったく調子のいい奴め……。いいか、これはこの状況かつ私だから許したようなものなんだからな? 他所では絶対にばらすんじゃないぞ!」

 

了解です!

 

「心配だな……。ところで、技師型というのならもう一対の腕はどうしたんだ?」

 

だいぶ昔に切り落としちゃいました!

 

きりっ……!? お前イカれてるのか!? どこか不具合は……!」

 

大丈夫ですよ? 今はコレ(Edn001 G12 Trius - HN)がもう一対の腕なので。

 

「鎧殻が?……それでか! 他がボロボロだったのにそれだけ無事だったのは! 自分の肉体そのものと認識していたから自然修復したんだな!」

 

そういうことになりますね~。

 

「……訂正する。お前は『とんでもなく』変な奴だ。」

 

誉め言葉ですね! さあ先に進みましょう!

 

「はあ、わかったわかった。」




・主人公
根底に死な安の精神があるので吹っ切れると強い……が、調子に乗るとすぐしっぺ返しを食らう
強化人間ならぬ強化ニンフで様々な機能を持っているが、150年近い休眠で大半が機能不全に陥っており、自然回復速度以外は普通のニンフと大差ない状態
例の部屋には竈門兄妹スタイルで出入りしていた

・ギリーベル
早くも相棒ポジが板についてきた
突然のカミングアウトに一周回って冷静になったが、それはそれとして釘は刺す
彼女もまた純粋な戦闘型ではないので大目に見て貰えたが、これがナガラ戦士だったら試合という名の試し切りを実施されていただろう
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