バナージ「学園都市?」   作:秋ノ原春助

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バナージの能力の片鱗がでます


可能性の獣は紅色を―

白井「いきますの!」

 

先手を打ったのは白井だった

 

太ももに巻き付けられた棒を一斉にテレポートし、相手の動きを封じ即再起不能に陥れる

 

今までの敵ならそのまま再起不能になるであろう攻撃方法

 

白井黒子は知らない

 

目の前にいる赤色がレベル5に手加減で勝った怪人であることを

 

「お前の能力はさっき見たばかりだぜ? モノを移動させるだけなんてよ楽勝でかわせるよ」

 

白井の能力が発動するよりも早く赤色は動いた

 

事実、先手を打ったのは赤色だった

 

「ラアァッッ!!」

 

爆発的な速度を乗せた鉄拳がかまされる

 

白井には避ける術もなく腕を交差して衝撃を和らげることしかできない

 

白井「くぅっ!!」

 

吹き飛ばされる衝撃を消すかのように何度もテレポートを繰り返しなんとか壁への直撃はさけられた

 

だが、消すことが出来たのは衝撃だけであって痛みは消えない

 

白井「―ッッ!!」

 

見ると両腕には青いあざが出来上がっており、一部が膨れていた

 

白井「恐らく両方共折れてますわね……」

 

「ハハハッ、よくバトル漫画で腕を交差して防ぐシーンがあるけどよ、あれってただ両腕が使えなくなってより不利になるだけだよな。全く呆れるぜ。マジでそんなことする奴がいるなんてよ」

 

白井「ふふ、返す言葉もありませんわ」

 

もうダメかもしれないと諦めかけたその時だった

 

耳につけたデバイスが反応した

 

白井「……!」

 

どうしてか白井はプルプルと折れた片腕をあげた

 

「ん? なんだよ。もう降参か」

 

白井「いいえ、違いますわ。ただのメンバーチェンジですの!!」

 

シュンと消えると白井の身体で見えなかったのかバナージが拳を作って襲いかかった

 

バナージ「おおおおおおおぉぉぉぉ!!」

 

「ガッ―」

 

メキリと気味の悪い音を立て赤色は壁にぶち当たった

 

バナージ・リンクスは怒りに震えていた

 

手負いの白井には少しの距離しかテレポートができずバナージの真後ろにいる

 

その腕を見ると青いアザができていて最初よりさらに膨れていた

 

思い出していた

 

自分にユニコーンを託して死んでいった父を

 

フロンタル迎撃のために犠牲となってしまったロメオのことを

 

フロンタルの虚無に飲まれかけたとき助けてくれたマリーダクルスのことを

 

もう、あんな思いはしたくない

 

バナージ「お前は、お前はァ!許されないことをした!!」

 

もたれかけていた壁から離れフラリと立ち上がる赤色

 

「……だからどうしたよ」

 

「俺は刻んだだけだよ。そこのツインテールに」

 

「俺がいたという証を刻んだだけだ」

 

バナージ「訳のわからないことをいうなぁっ!」

 

俺は怯えているんだ

 

マリーダさんの時のような思いをしたくないから

 

もう、誰かが死ぬのは嫌だから

 

ユニコーンごめんな。お前には我慢させた怒りの感情を俺はさらけだすよ

 

「ハハハッ、お前は一体どんな能力をもってんだァッ!」

 

赤色の拳が間近まで接近していた

 

バナージ「くァッ!!」

 

それを紙一重でかわし、脚を刈ることによって赤色の体勢を崩した

 

「ガァッ!?」

 

尻餅をついた赤色に馬乗りになって攻撃を加える

 

決して休む暇を与えない、決して起き上がることが出来ないよう一撃に渾身の力こめて

 

バナージ「お前は間違ってる!人を傷つけたって何もならないんだ!!」

 

バキっ、バキッギイッ、

 

鈍い音が鳴り響く

 

「……そんなもんかよ」

 

言葉を発したのは赤色だった

 

透き通った海を思わせる蒼色の瞳には凍えるような冷めきった温度を宿していた

 

「俺をぶっとばすからよ。力はあるほうだと思ってたが見当違いだったようだ……なら、お前にも刻むしかねぇようだなァッ!!」

 

絶対に反撃出来ないであろう体勢の中赤色は反則的な腕力でバナージを壁に叩きつける

 

バナージ「ガアッ、うっ……」

 

「最初はもっと強かったと思ったんだけどな……あっ、わかったぜ。お前、誰かがピンチにならないと力出せねぇのか! なんだよ、それならほら」

 

赤色は白井の方へ移動し足を高く上げて

 

何をして……やめろ!!、やめろ!やめ―

 

「こうすればいいんだろ?」

 

ボギィッッ

 

白井「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア ア゙ア゙ア゙!!」

 

「ハハハッ、イイ声で鳴くぜ。全く」

 

バナージ「や…めろ、やめて……くれ」

 

身体が思うように動かない。動け動いてくれ!

 

動けよ!!

 

じゃなきゃ、白井さんが!!白井さんが!!

 

「なんだよ、まだ足りねぇってか? いいぜぇ、サービスだ。もっと刻み込んでやるよ」

 

ボギィボギッッ

 

白井「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

 

バナージ「あ……あぁ……」

 

俺はなんて無力なんだ……

 

うかれていたのかもしれない。ユニコーンに乗ってオードリー守って。でもそれが成せたのは全部ユニコーンがいたからじゃないか

 

俺は何もしていなかったんだ

 

俺は弱いままだ

 

目の前の人さえ守れていないじゃないか!!

 

死なせたくないんだ!もう、人が傷つくのはたくさんだ!!

 

勝手だって分かってるさ。でもお前が必要なんだ

 

バナージ「力を貸してくれ、ユニコオオオォォォンッッ!!」

 

パアァとバナージはかつてサイコフレームが放っていたまばゆい緑の光を纏っていた

 

光は白井の折れた腕を包みこむと一瞬にしてそれが治った

 

複雑骨折で完治不可能でおろう怪我を一瞬にしてだ

 

バナージ「ありがとう……ユニコーン」

 

「ハハハッ、もってんじゃねぇか。能力を。これは深く刻んでも大丈夫だよな。半殺しにして殴って刻んでやんよぉ!!」

 

赤色のスピードは先程とは比べ物にならないぐらいに速度が飛躍的に上がっていた

 

しかし、バナージはそれをも凌駕する力を得ていた

 

バナージ「そこだ!」

 

バチィッッ

 

拳と拳がぶつかりあう

 

「ハハハッ」

 

赤色はさらに動きを速くする

 

バナージ「そこぉっ!」

 

正拳が赤色の身体をかすめた

 

動きが読まれていたのだ

 

「あぁ、そうさ。そこであってるぜぇ!」

 

首筋目掛けて鋭い蹴りが繰り出される

 

バヂイィィィ

 

がしかし、それは緑の光によって防がれた

 

赤色は驚きを隠せずにはいられなかった

 

なぜなら質量を持たない光によって攻撃が防がれたのだから

 

「なんだその力は!?」

 

バナージ「これは可能性の力、護るための力だ!」

 

「ハハハッ、全く笑わせてくれるぜ。」

 

バナージ「もうやめるんだ! これ以上はお互いに傷つくだけだ」

 

「……そうだなぁ、まっ、今日は充分俺って存在を刻み込んだはずだ。白いヤツにもツインテールのやつにも、もちろんお前にもな」

 

クククと赤色はおもちゃを貰った子供のように無邪気に笑った

 

それが妙に恐ろしかった

 

バナージ「お前は何者なんだ」

 

「何者ね……はん、俺が知りてぇぐらいだぜ。でも名前なら覚えている。赤染紫(あかぞめ むらさき)だ」

 

バナージ「赤染紫……」

 

紫「そうさ、しっかり刻みこんどくんだな、発光野郎」

 

パッと最初からそこには何もいなかったかのように一瞬で消えた

 

まるで亡霊みたいな男だ

 

あの男のように何かを探している

 

気がつくと緑の光は消えていた

 

それに気付くと、どっと疲れが押し寄せてきた

 

もしかしたら能力を使った反動かもしれない

 

やけに体が重い

 

全身に重りを着けてるみたいだ

 

バナージ「ぐっ、白井さんを……病院へ連れていかなきゃいけないのに……」

 

膝がガクンとおちる

 

もう動けない。限界だ

 

そこで俺の意識はこと切れてしまった

 




つかれた……

感想などを書いてくれれば作者が発狂します

(´●ω●`)
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