伏黒甚爾成り代わりinブルアカ   作:Isa0509

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プロローグ、アビドス編
始まり


『……私のミスでした。』

『私の選択、そしてそれによって招かれたこの全ての状況』

『結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて……』

 

“君は…”

 

声をかけようとするが音が発されない

 

『……今更図々しいですが、お願いします。先生。』

『きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。』

『何も思い出せなかったとしても、()()()()であったとしても、あなたは正しい選択をされるでしょうから……。』

『ですから……大事なのは経験ではなく、選択。』

『あなたにしかできない選択の数々。』

 

直感的に思う、この話は聞かねばならないと

 

『責任を負うものについて、話したことがありましたね。』

『あの時の私には分かりませんでしたが……。今なら理解できます。』

『大人としての、責任と義務。そして、その延長線上にあった、あなたの選択。』

『それが意味する心延えも。』

 

私はこの子のことを知らない、でも一つ確かなことがある

 

『ですから、先生。』

『私が信じられる大人である、あなたなら。』

 

この子は私のことを大人と、先生(先を生きる者)と呼び、頼っている

 

『この捻じれて歪んだ先の終着点、あの因果とはまた別の結果を……。』

『そこへ繋がる選択肢は……きっと見つかるはずです。』

 

ならば私のすることは一つだ

 

『だから先生……どうか』

 

大人の責任を、果たす

 

「今何か通らなかった?あそこの屋根の上」

 

「そう?私は気づかなかったよ」

 

「私もー」

 

「そっか…、まあ気のせいかな!」

 

(あと3分くらいで着くかね)

 

ゲヘナ地区の端からDUまではそれなりに距離があるのだが、屋根の上などの最短経路を通ることで15分程度で到着することができる。ちなみに常キヴォトス人が走って行こうとしたら数時間はかかる。

 

「おっ、サンクトゥムタワーはっけ~ん」

 

サンクトゥムタワー、連邦生徒会が普段活動している建物

プロローグでは先生はここで目を覚ました

つまりまだサンクトゥムタワーの近くにいるはずだ!

 

しばらく周りを走り回っていると…

 

パンパンパン

ダダダダダダ

 

(…銃声!)

 

恐らく先生一行と不良たちの戦闘音だ、ゲヘナだったらともかくここはDUだ、そんなに沢山戦闘もないだろうしな!…ないよな?

 

方向転換をし銃声の方向へ向かう

 

(どんな“先生”何だろうか…)

 

~先生side~

 

“みんな、ありがとう!お疲れ様”

 

キヴォトスに来て早々トラブルが多発したが、たまたま居合わせたユウカハスミチナツスズミらの協力でシャーレの奪還に成功、シッテムの箱のメインOS、アロナのおかげでサンクトゥムタワーの制御権も奪還することもできた

 

ワカモという子が率いていたという不良たちも撤退したということで、協力してくれた子たちと談笑していたところ一人の生徒がやって来た

 

「いやーやっと見つけたぞ、先生」

 

その子はキヴォトスに来て初めて見る男子生徒で、口元には傷があり背中に日本刀を背負っていた

 

「あなたはだれ?……なぜこの人が先生だって分かるのかしら?ミレニアムのセミナーである私ですらさっき知ったのよ?」

 

ユウカが彼のことを怪しんだ様子で対応している

 

「さっきタワーのところにいた人に聞いただけだ、『先生が来た』とな」

 

「あの制服は…ゲヘナ…!………チナツさん、何かご存じですか?」

 

「えぇ、書類上での話なら…、禪院トウジさん、ゲヘナの三年生です。特に何か問題を起こす…というわけでもないのですが…」

 

“ですが?”

 

「はい、昨日風紀委員会…ゲヘナ学園の治安維持組織ですね、そこで臨時隊員の試験があったんです。参加者全員で戦い、残った人が合格、という試験だったのですがそれにトウジさんは参加されました。そして……全員倒してしまわれたのです。ほかの参加者たちを」

 

“そ、それは…すごいね…”

 

チナツからトウジについての話を聞いていると、彼がこちらにやってきた……ユウカは納得してないようでまだ彼を問い詰めていた

 

“初めまして、トウジ、知ってるみたいだけど私は先生だよ、よろしくね”

 

「ゲヘナ学園の禪院トウジだ、よろしく頼む」

 

“それで?私に何か用かな?ただ挨拶をしたかった訳じゃないだろう?”

 

「ちょっと先生!?」

 

“ユウカ、大丈夫だよ、彼から悪い意図は感じられない”

 

ユウカとほかの3人に下がってもらい、彼と話をすることにした

 

「先生、突然悪いが頼みがある」

 

“何かな?私にできることなら可能な限り手伝うよ”

 

「俺を、シャーレに所属させてほしい」

 

“シャーレに?…まずは理由を聞いてもいいかな?”

 

「もちろんだ、とある目的を達成したい、そのために先生の力が必要だ」

 

“目的…か、内容は教えてくれなさそうだね”

 

彼の口ぶりや態度から目的の中身は教えてくれなさそうだ

 

「あぁ、悪いがそれだけは明かせない」

 

”わかった、じゃあその目的を達成することで他の子たちに迷惑がかかることは…”

 

「無い、100%無い」

 

「それだけは絶対に保証する」

 

“…わかった、いいよ、シャーレにおいで”

 

彼が嘘をついているとは思えない、何か訳はありそうだけど…その内明かしてくれたら嬉しいな

 

「…いいのか?自分で言っちゃあれだがかなり怪しいと思うぞ、俺」

 

“うん、いいよ、私は君のことを信じてる”

 

「…ありがとう、先生」

 

かくして、私のキヴォトス生活1日目は無事に終わった

 




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