俺はガキの頃、星が瞬く夜空を見上げながら親父にこう言った。「ロボットみたいなものを着ることって出来るのかな?」と。それに対して親父は「いつか出来るさ。」と答えた。
それは、ある事件を機に突然話題を呼んだ。インフィニット・ストラトス 通称[IS]だ。もともとISは宇宙での活動を想定して開発されたマルチフォーム・スーツで当初は宇宙服の代わりということで別に大した話題はなかった。だがその一ヶ月後に起きた【白騎士事件】によって従来の軍事兵器を凌駕する性能が世界に知れ渡り、ISはパワードスーツとして軍事転用された。
ISは攻撃力・防御力・機動力全てにおいて優れた兵器で、全世界にとってISは無くてはならないものになっていった。しかし一つ問題があった。それはISは女性にしか動かすことができないことだ。その日から社会的パワーバランスは反転。女尊男卑の世界と化してしまった。
研究者だった親父はその日から男性にも動かせるISの開発を始めた。やっぱりその道のりは苦難の連続だった。ISは何故女性にしか反応しないのかが分からなかったのだ。
だが親父はあきらめなかった。女尊男卑の世の中でありながら親父の心が折れることは無かった。
そして白騎士事件から4年後、ついに男性が動かすことの出来るISのコアを完成させた。親父は新型コアを完成させた記念の第一号として専用機[ブレードライガー]を作成した。それはまさに、女尊男卑の中で雄のライオンが勝利の雄叫びを吼える瞬間だった……。
しかし、親父は政府からの圧力を受けて新型コアを受け入れてもらえなかった。結局…親父の苦労と成果は徒労に終わってしまった。俺は悔しかった。どんな絶望的な状況でも心を折らずに新型コアを造った親父が容易く嘲笑われるのを…。
そして翌年、親父は俺を残してドイツに渡ったが、飛行機の墜落事故で死んだ。俺はそれを知った後、親父の部屋に入って机に置いてある手紙を読んだ。
~翔汰へ~
お前がこの手紙を読んでる頃には俺はもう死んでいるだろう。だが、心を強く持つんだ。俺を失っただけで挫けては駄目だ。俺は新型コアの作成の時やその成果を受け入れられなくても一切挫けなかった。だからお前も決して諦めるな。
その手紙の隣にISがある。それはお前の専用機だ。いつかお前が俺の成果を成就させてくれ。そして………強くなれ!
父・獅子神雷雄より
俺は手紙を読み終えると、隣に置いてある白いISに目を向ける。ISは全身装甲【フルスキン】タイプで、見た感じ白いライオンを模している。俺はISに触れるとISは俺を待っていたかのように反応した。やっぱり親父の成果は無駄じゃなかったんだな。
俺はISを装着すると、すぐさまISの一次移行【ファースト・シフト】が起こった。専用機の名前は【ライガーゼロ】、つまり獅子の起点と意味だ。
「これが親父の遺作か……。」
そして今、俺はIS学園の前に立っている。一人の男として。
俺は親父との約束を果たす。そして強くなる!
次回は入学後の出来事のところを書きたいと思います。
では、次回もお楽しみに