俺は今、一限目の授業を受けている最中だ。どうもIS学園では入学式の後にいきなり授業があるらしい。一応最初の授業だから内容は基礎中の基礎だ。入学前に渡された分厚い参考書や親父の遺した資料が役に立ったかもしれないな。そんなこんなで授業は進行しているのだが、現在の状況は一夏の
「全部分かりません。」
という発言で教室がフリーズしたかのような空気になってしまっていた。
「他に分からない人はいませんか……?」
山田先生の問いかけには俺も含め、誰一人答えない。一夏は同じ男である俺に驚いた表情を見せる。
「お前も手をあげないのか!?」
「俺はある程度は知識を理解しているからな。」
「そ、そうなのか…?」
いやいやいやいや、参考書読めば大体の内容は理解できるぞ?もしかしてこいつ参考書の内容を理解できてないのか?
「織斑、ISの参考書はどうした?」
案の定、千冬先生も参考書のことを一夏に問いかけた。
「“古い電話帳”と間違えて捨てました。」
スパァン!
「必読だと書いてあっただろうが、馬鹿者め。」
「すみません……。」
参考書を読むどころかゴミ箱に捨てたんかよ!?そうか、一夏にとって参考書は古い電話帳同然だったのか。なんということでしょう(笑)。
「仕方ない。再発行してやるから、一週間で覚えろ。」
「え………いやいや無理でしょあんなぶ厚i「いいな?」…はい。」
まぁこれは自業自得としか言いようがない。
「それと“シシ”神「“獅子”神です。」…お前はついでに織斑の手伝いをしてやれ。」
「参考書のですか?」
「そうだ。」
「…甘んじて引き受けます。」
叩かれるのが嫌だからおとなしく千冬先生の命令を受け入れた。
…ってかまた人面鹿の方の“シシ”神で言われたし…そんなに人面鹿の方で名前呼び続けるなら夜間に生命吸いとったろうか?
スパァン!
「イ“ェアア!」
「何を考えていた?」
「何でもございません。」
「そうか…山田先生、授業の続きを。」
「…はい、分かりました。」
こうして再び授業が再開した。結局叩かれた…
授業が終わり、俺は机に突っ伏す。はぁ~…先生にシバかれるわ一夏の勉強の手伝いせなあかんわ“シシ”神で呼ばれるわで…もう最悪だよ。
「なぁ…“シシ”神「ヒドォチョグテルトヴッドバスゾ!!」あ……ごめん。」
一夏…お前もか。千冬先生と姉弟関係だからってせめて“獅子”神で呼んでくれよ(涙)!
「ったく…で、何だ?」
「ISについて教えてほしいんだ。」
「そうきたか……分かったよ。」
「そうか。ありがとな。」
「はぁ……。」
俺は渋々と一夏にISについてを教えることにした。俺が教える中、一夏は俺の指にはめられた【ライガーゼロ】を見始めた。
「それってお前が集めてるアクセサリー?」
「まぁな。けどこれは厳密にはただのアクセサリーじゃないさ。」
「じゃあ何?」
「これh「ちょっと、よろしくて?」…ん?」
「へ?」
俺が説明しようとした時、突然一人の女子生徒が話しかけてきた。
肌は白く綺麗で、瞳の色はサファイア。そして金髪のロールヘアーにフリル付きのカチューシャを頭に着けている。
「まぁ、なんてお返事!?私に話しかけられるだけでも光栄なのですから、“それ相応の態度”というものがあるのではないかしら!?」
「悪いな。俺、君が誰だか知らないんだ。ゴメンな。」
「俺もあんたが誰なのか分からない。」
初対面な上に知らない人なのに“それ相応”は無理がありすぎる。
「知らないっ!?この『セシリア・オルコット』を…イギリスの代表候補生にして、入試首席のこの私をッ!?」
名前知らないだけでめっさ訴えかけてきたな。てか俺の机をそんな強く叩くなよ。そして顔が近いから。
「あ、質問。」
ここで一夏がセシリアに質問をするようだ。
「フッ、下々の要求に答えるのも貴族の務めですわ。宜しくてよ?」
「…ダイヒョウコウホセイって、何?」
一夏の爆弾発言で本日二度目の総ズッコケが起こった。一夏…お前はバカかよ!?
「あ……あ……!」
セシリアも一夏の発言には頬をヒクヒクさせながら固まってしまった。それもそうだよな。まさか一夏がそんなことを質問するとは思ってなかったもんな。
「あ……あなたはぁっ!!」
その瞬間、怒りで再起動したセシリア。だから顔が近いって!
「信じられませんわ!!日本の男性というのは、こんなにも野蛮で知識までも乏しいものなのかしら!?」
「今の俺じゃねぇだろ?こいつ(一夏)と一緒にするなよ。」
「酷くねぇか“シシ”神!?」
一夏お前………“シシ”神で呼んだらどうなるか分からないようだな。
「……一夏
いい加減“獅子”神って呼べやぁあああああ!!!」
グキィ!!
「ウボァーー!!!」
俺は怒鳴りながら一夏のうなじをチョップでKU★TI★KUしてやった。その瞬間、一夏は某皇帝のような断末魔を叫んで悶絶した。南無三!
「ふぅ…。これにて一見落着。」
「ちょっと!?まだ話は終わってま…」
キーンコーンカーンコーン…
セシリアが何か言おうとした時にちょうどチャイムが鳴った。
「ん?どうかしたか?」
「っ……この続きは、また改めてしますわ!!」
また一夏と共に揉め合いしないとならないようだ…。セシリアは怒りが収まらないまま自分の席に戻っていった。
「ほら、お前も戻れって。」
「……痛い。」
一夏も痛みに耐えながら自分の席に戻った。俺も席に座り、二限目の準備をした。
次回はクラス代表を決めるところを書きたいと思います。
では次回もお楽しみに!