イナズマイレブン:if   作:アロマ電撃3号

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イナズマイレブンの二次創作したいなって思って書いたやつ。
見にくかったらゴメンネ!


影山東吾編
分岐点1


 

試合後半再開のホイッスルが鳴る。いつもの様な光景だ。

 

───いつからだろう。自分が落ち目と言われ始めたのは。

 

影山東吾はそう思案する。

 

無理のないことだ。今のサッカー界は若手が台頭してきており、自分は実際に落ち目なのだろう。だがあんまりではないか。あれだけ天才と、日本の至宝と称えられた自分がここまで言われるのは。

 

若手から見ればロートルなのだろう。現在のサッカーファンから見てももう注目すべき選手ではないのだろう。

 

───自分はこのまま落ちていくだけなのだろうか。

 

影山に、そんな考えが過ぎる。

頭を振って考えを飛ばそうとしてもこびりついて消えない。

 

「───ダッシュアクセル!」

「ぐあっ…!?」

 

考えごとをしていたせいか相手のMFの必殺技に吹っ飛ばされてしまう。自分達は必殺技なんてもっていない。そもそもサッカーに必殺技なんてものはなかったのだ。そんな概念を持ち込んできたのは───

 

「いいぞ、そのまま行け!」

 

───向こうのゴールで声を張り上げて応援しているキーパー、円堂大介だ。

 

必殺技は華やかで派手だ。観衆受けもいい。だがその分、必殺技を使えない者達は評価されなくなっていった。

 

元々は鉄壁とまで言われたキーパーも、必殺技の前には藻屑にすぎない。せっかくまだ無失点だったのに、一点を取られてしまったら、円堂を突破する手段がない自分達では負け一直線だ。

 

───諦めてしまおうか。

 

影山がそう思った時、声が聞こえてきた。

 

「───お父さん、頑張れー!」

 

ああ、これは息子の声だ。紛れもない、いつも会場で応援してくれる、自慢の息子の声だ。

 

───何を諦めていたんだ。

 

まだ抜かされただけだ。FWにボールすら渡っていない。ここからカウンターを決めれば勝ち目はある。

 

「───ディフェンスッ!」

「あいよっ!」

 

味方がフェイントプレイでボールを奪う。ここからカウンターを決めて、勝利へ───

 

───ふと思考を目の前の状況に戻す。ペナルティエリアに着いたものの、FWの二人は敵のDFが張り付いている。後ろのMFも同様。つまり、自分でシュートを決めるしかないのだ。

 

 

上等だ。

 

 

円堂は今まで無失点?自分に必殺技がない?煩いな、今から作ればいいんだ。

 

「…スゥーッ、フゥーッ…。…いくぞっ、円堂!」

「…!あぁ、こい!」

 

口笛を吹く。地面から皇帝の名を冠する鳥達が現れ、脚に齧り付いていく。激痛が走る。骨折でも、肉離れでも、筋肉痛でもこの様な痛みは経験したことがなかった。

 

───だが構わない。

 

今はただ目の前の相手をぶち抜くことだけでいい───!

 

「…皇帝ペンギン───」

「…ッ!?マジン・ザ───」

 

「───1号ォ!!!」

「───ハンドォ!!!」

 

ボールを思い切り蹴り、ペンギンが放たれる。ペンギンと共にゴールへ向かっていくこのシュートは、我ながら技術のカケラも無く、それでいて力強いシュートだった。

 

円堂は背後のマジンと共に自分のシュートを止めようと手を伸ばす。だが何故か確信があった。

 

「───ぐああああっ!!」

 

このシュートは、円堂の必殺技だって破れると。

 

ピピ───ッ!

 

得点の笛が鳴った。試合も終わりに近い。これは勝っただろう。そう思った途端に視界が歪む。

 

声が出ない。先ほど放った必殺技のせいか。シュートを放った左脚はもはや見る価値もない程にボロボロなのだろう。しかし、何故か影山は晴れやかだった。円堂相手に得点を取ったことによる高揚感か、若手相手に一手報いた嬉しさからだろうか。

 

───ああ、空ってこんなに綺麗だったんだな。

 

そう思いながら、影山東吾は意識を失った。

 

 

これは、影山東吾が円堂大介に一矢報いたifの話。

 




まだちょっと変わっただけ。まだ。

影山東吾:息子の応援で覚醒した元スター。この世界では皇帝ペンギン1号はコイツが編み出した。

円堂大介:サッカーの世界に必殺技を持ち込んだ異分子。現時点でのスター。プロになってから初失点。

追記:皇帝ペンギン1号の部分が漢数字になってたので再編集しました。
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