やっと帝国戦の終わる目処はついた!
でもまだFF予選なんだよな…書きたいとこまで遠い…
陣内が投げたボールは、月影がトラップしてすぐさま指示を出し始める。
「必殺タクティクス、全部いっぺんにやるぞ!」
「あぁ!?全部ゥ!?」
「そうじゃないと勝てないからな!指示は出す、穂村と山之内はサポートを頼む!」
帝国に若干の動揺が出つつもすぐに切り替わり、後ろから迫ってきた菅田を悠々と引き剥がして号令を出す。
「行くぞ!タクティクスストリーム…トライダイブ、ザ・クレイモア、サイドラインスピア!」
月影の指示により、帝国のフォーメーションは三重の意味が込められた陣形になった。指示が足りないところは穂村と山之内がカバー。
「マズっ、アイツら今までより数段速えぞ!」
「タクティクスの効力か!指揮が追いつかん!」
雷門は対処に遅れている。それにより帝国は、雷門の守備へと深く攻め込むことに成功した。ボールは柳生へと渡っている。
「天空サンダーッ!桜咲、頼む!」
「わかってる、雷剛一閃ッ!穂村ッ!」
「了解した、オーバーヘッドペンギンッ!」
強烈な雷の一撃は、オーバーヘッドで打ち出されたペンギンを従え勢いを増していく。そのシュートの行き先はゴールではない、我らが帝国の、エースストライカーの元へ。
「今度こそ、決めてやるぜ!エンプレス・シャドウッ!」
エースストライカーの自負を乗せた一撃。先ほど点を取れたというのも大きいのだろう。西條の真後ろには影で出来た巨大なヒトガタが現れていた。半世紀以上後の時代、魔槍剣聖と呼ばれた化身よりも完成度は低く、されど絶大な威力を込めた一撃が、雷門のゴールへと迫る───!
「「ボルケイノカットッ!」」
一年生二人の溶岩の壁を突破し、
「「ロックウォールダムッ─── !!!」」
岩石のダムを破壊しながらもまだ勢いは弱まらない。あと1人、守護者を越えればゴールは確実。
───されど。
「ここで点を取らせっかよッ!」
その壁は厚く固い。既に響木はマジンを顕現させていた。おそらくマジン・ザ・ハンドで止めれない威力なのだろう。だが、自身にはキーパーとして、守護神としてのプライドがある。故に視点を変え、開いた手を握り直した。
(イメージすんのは、碇のやつの裁きの鉄槌みてーに、天から振り下ろす、そんなイメージ…)
先ほど突破された自分への怒りは消えず、ならば相手のシュートにぶつけてしまえばいい。本来ならばこの技は未来の技、それを響木が使ったのは努力と執念と、才能によるものだろう。
「ぶっ潰れろォッ───!!!」
上から振り下ろされたマジンの鉄槌により、シュートは地面にクレーターが出来るほどの威力で止められようとする。闇の力を秘めた大剣は砕かれ、響木正剛はみごとゴールを守り切ってみせた。
「よっしゃオラァ!!!」
雷門は湧き立ち、帝国は少し悔しそうにしながらも素早く切り替えている。雷門側のカウンターが始まり、影山がボールを受け取る。
「強襲させてもらおう、皇帝ペンギン7ッ!」
「───悪いが軌道を変える、火災旋風ッ!」
放たれた七色のペンギンたちは、穂村の放つ炎の竜巻に飲み込まれ、軌道を変える───
「───ぐっ!?」
しかし、影山のシュートが強烈すぎたせいかシュートの部分で失敗。ゴールへと向かわず、サイドラインを超えてスローインとなってしまった。
「…すまん」
「いや、いい判断だったと思う!これ以上DFや陣内への負担は増やしたくないからな!」
「強襲失敗か…みんなすまんな」
「いや別に良かったと思うぜ?俺に繋げられりゃ最高だったな!」
「備流田は今度は決めてね」
「応!」
スローインの準備中に響木が何かに気づく。
「あっヤベ、さっきの技の名前決めてなかった!総一郎、なんか案出せ!」
「マイペースだな…怒りの鉄槌とかどうだ?」
「ヨシ!ありがとな!」
「クソッ、こっちのことは見向きもしてないってことか!?」
「いや純粋に技名決めないと格好つかないからな!」
「せめて試合後に決めろや!あと10分もない…あと10分もねぇじゃねえか!?」
「ホントじゃねえか!?」
「何コントしてるんだお前ら…」
「ウチの西條がスマン…」
「いやこっちこそウチの響木が…」
気が抜ける様なやり取りである。互いの監督も苦笑いしている。
試合終了まであと少し、勝つのはどちらなのかという盤面である。
本戦は決勝以外は一話ダイジェスト形式になりそう。
決勝はだいぶ頑張りたい。