イナズマイレブン:if   作:アロマ電撃3号

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先に言っておきます。
この作品、原作に比べてめっちゃインフレが激しいです。


謝罪と必殺技

 

「…はぁ」

 

影山東吾はため息をついた。皇帝ペンギン1号を放ったあとすぐに気絶し、病院に運ばれ現在入院中である。

 

医者からはこう言われた。もう二度とサッカーは出来ない、と。

 

正直そっちも困りはする。が、あまり後悔はしていない。円堂大介相手に初めて点を取ることが出来た、というのは栄誉なことだ。正直に言ってしまえば自分の地位を脅かす相手に一矢報いたことで嬉しさもあった。

 

息子達と一緒にサッカーが出来ないのは残念だが、指導は出来るだろう。今まであまり遊んであげられなかった分、色んな場所にも連れて行ってやりたい。

 

働き場所はコーチなどにもある。元々スター選手だったからかメディア出演も慣れており、タレントとしての稼ぎもある程度はある。本を出版するのもありかもしれない。

 

妻に当たってしまったこともあった。申し訳ない気持ちでいっぱいだったが、あっさりと許されたのは何だか不思議だった。

 

ため息をついた理由は───

 

「…本当に申し訳ありませんでした」

「…はあ」

 

この目の前にいる男がいつまでもウジウジ謝り続けているからである。

 

目の前で謝っているのは円堂大介、サッカーに必殺技を持ち込んできた異端児であり、日本の守護神とも呼ぶべき存在が、目の前でずっと土下座を続けている。

 

理由はわかっている。東吾の足のことだ。サッカーが出来なくなったのが自分のせいだと思っているのだろう。

 

───ああ、気に入らない。

 

「あなたをサッカーが出来ない体にしてしまいました。なんだってします。治療費だって出します。あなたが望むのであれば───」

「───あのなあ」

 

───自分のせいだって思い続けているその態度が気に入らない!

 

「この足は自分が必殺技を使ったことで壊れたんだ。お前が気にする必要ないだろ!」

「ですが…」

ですがも何もない!

 

円堂がポカンとしている、ちょっと気分がいい。

 

「…サッカーがフィールドで出来なくなったならコーチとか監督とか、そっちで携わればいい。元々落ち目だったんだ。こっからいくらでも盛り返すさ。」

 

円堂はハッとした様な顔をしている。

 

「…フィールドプレイヤー以外見えてなかったのかお前。」

「い、いや、違います…もっと引きずっているもんだと…」

「あのなあ…」

 

なんかもう馬鹿馬鹿しくなってしまった。コイツは気にしすぎなんだろう。

 

「はぁーッ…俺の怪我のことはもういいから別の話するぞ。既に息子に妻にチームメイトがいっぱい話したからもう怪我の話飽きたんだ。」

「飽きたって…アンタなぁ…。」

 

話し方がちょっと変わった。コッチが素なのだろう。

 

「…新しい必殺技を考えたんだけど、アドバイス貰っていいか?」

「相談か、いいぞ。初めての必殺技があんなんだった落ち目のサッカープレイヤーでよければ、な」

「アンタちょっと煽ってるだろ!?」

 

円堂の反応が面白くてついイジってしまう。「ちょっと待ってろ」と言われ取り出されたノートの表紙の文字を見てつい声を上げてしまった。

 

「字ィきったなッッッッ!!」

「そ、そんなにか!?」

 

当然だ。日本語というより絵とか英語のノートと言われた方がまだ納得出来るレベルだ。それぐらい恐ろしく汚い字だった。中身はまだマシなんじゃないかと覗いてみても表紙の字とはあんまり変わらず、絵もヘッタクソだった。軽率に了承を出したのを後悔しながら、適当にページをめくって試しに聞いてみることにした。

 

「…これは、どんな必殺技なんだ…?」

「これか?これは"イナズマ落とし"だ!1人がビョ〜ンて飛んで、もう1人がその上でバ〜ンとなってくるっとなってズバ〜ンって感じだ!」

「説明も下手なのかお前…」

 

円堂大介は必殺技を思いついても言語化は苦手な様だ。しょうがないので頑張って解読してみる。

 

「…跳んだ1人の選手を踏み台にして、もう1人の選手がもう一度跳び、オーバーヘッドのシュートを放つって感じか?」

「おお、そんな感じ!」

「…お前…」

 

もはや呆れしか出てこなくなった。こんな調子では他の必殺技もこんな感じなのだろう。

 

「…はぁ。俺が新しいノートにわかりやすく書いてやる。翻訳もしてやる。その代わりそのノートの必殺技全部教えろ。怪我の分もこれでチャラだ。」

「… ええっ!?いいのか!?

「声がでかい…。いいんだよ、俺も必殺技に興味あるしな。」

 

なんだかんだで円堂の必殺を見せてもらい、わかりやすい様に仕上げていく。目の前の男は無邪気でまるで子供の様で、毒気を抜かれてしまったような気持ちになった。

 




円堂大介と影山東吾の初交流回。
円堂大介のノートが写されて分かりやすくなってる。

影山東吾:円堂相手に年長者として相談くらいは乗ってやろうと思った。このあと頭を抱えながら円堂考案の必殺技をノートに書いていく。

円堂大介:自分のせいだと引きずってたのを吹っ飛ばされた人。この相談で、後に孫とそのチームメイトが滅茶苦茶助かることになる。

孫とか敬語使えてたから大介さんも使えるはず。ましてやコッチ社会人ですからね!

零治と輝の親の2人は影山東吾の息子(輝の方は苗字が影山なので暫定だが父の方が零治と兄弟だったのかなって)なのだが、輝の親の方はいつ生まれたとかはわかんないのでもう生まれてたことにしました。零治は確定で生まれてた(円堂大介台頭が本編50年前、ヤングイナズマの台頭が本編40年前と考えると3歳くらいか)のでヨシ!
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