暗殺教室 もう一度立ち直ろう   作:補強と育成

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帰って来たんだ




カルマの時間

 

「「「「「いっち、に、さ」」」」」

 

 

 校庭に鳴り響くみんなの声。そう今は体育の時間だ。烏間さんが椚ヶ丘の教員になり正式に「烏間先生」になって初めての体育授業だ。その前までは殺せんせーが担当していたが正直言ってめちゃくちゃだった。

 

 

「晴れた午後の運動場に響くかけ声平和ですねぇ〜。生徒の「武器」が無ければですが」

 

「八方向からナイフを正しく振れるように!どんな体勢でもバランスを崩すな!」

 

「それにしても、おかしな授業ですね〜」

 

「黙ってろ」

 

 

 そう、俺達が今やっている授業は普通の授業ではない、何と俺達は掛け声と共にナイフ振っているのだ!勿論対先生用ゴムナイフであり、本物のナイフではない。

 

 

「知っての通り、体育の時間は今日から俺の受け持ちだ」

 

「ちょっと寂しいですねぇ…」

 

「この時間はどっか行ってろと言ったろ?後ろの砂場で遊んでろ」

 

「ひどいですよ鳥間先生…私の体育は生徒に評判良かったのに…」

 

 

 殺せんせーは烏間先生からそう言われると泣きながら後ろにある砂場まで移動して、そのまま砂を盛っていた。しかも一瞬で。

 

 

「嘘つけよ。人間と殺せんせーじゃ、身体能力が違いすぎんたよ」

 

「そうそう!あの動きは人間には無理よ!」

 

「この前もさぁ…」

 

 

 ある日の体育の時間…

 

 

「それでは最初に反復横跳びをやってみましょう!まずは先生が見本を見せます。その後に前原君、杉野君、菅谷君、勇人君の4人にやってもらいます」

 

 

 殺せんせーはそう言うと猛スピードで左右交互に動いた。めちゃくちゃ早い。目で追いきれない。

 

 

「「「「できるか!!!!」」」」

 

 

「慣れてきたら、あやとりも混ぜましょう!」

 

 

「「「「あやとり上手!!!!」」」」

 

 

 俺を含め前原君、杉野君、菅谷君、の4人で同時にツッコんだ。この通り体育の時間はほぼ何も出来ていなかったのだ。

 

 

「異次元すぎてねぇ…」

 

「正直言って体育は人間の先生に教わりたいわ」

 

「にゅや?!シクシク…」

 

 

 殺せんせーは泣きながら、砂場で石を積み上げていた。しかも普通に上手い。

 

 

「よし、授業を進めるぞ」

 

「でも鳥間先生。こんな訓練意味あるんすか?しかも当のターゲットがいる前でさ」

 

 

 前原の言う通り、正直言って俺もこの授業に意味があるのかが分からない。それに普通の体育の授業を受けたいと内心思ってる。

 

 

「勉強も暗殺も同じ事だ。基礎は身につけるほど役に立つ」

 

 

 暗殺と勉強が一緒ね…。確かに間違ってはいないと思うけど、暗殺の知識は余り覚えたくはないなぁ。

 

 

「同じ?」

 

「同じだってよ、渚」

 

「勇人?それより僕の背中にナイフぶつけるの、普通にやめてもらっていいかな?」

 

「ごめん」

 

 

 俺は授業中、渚の背中に何回もナイフをぶつけていたのだ!

 

 

「勇人って本当そういう所あるわよね」

 

「は、速水?!いつの間に横にいたの?」

 

「さっきからずっと居たわよ」

 

「それはごめん」

 

 

 ただ横から急に声をかけられたら誰だってびっくりするだろ。

 

 

「例えばそうだな。磯貝君、前原君前へ」

 

 

「「はい」」

 

 

「そのナイフを俺に当ててみろ」

 

「え、いいんですか?」

 

「2人がかりで?」

 

「そのナイフなら俺達人間に怪我は無い。かすりでもすれば、今日の授業は終わりでいい」

 

「えーっと…」

 

「それじゃあ…」

 

 

 烏間先生に指名された磯貝と前原の2人はゴムナイフを持って烏間先生の前に立つと『そのナイフを俺に当ててみろ』とまさかの急に挑発宣言がなされた。そして2人がナイフを持って烏間先生に攻撃した瞬間…

 

 

「!」

 

「さぁ…もっとこい!」

 

「くっ!」

 

 

 磯貝が先制攻撃をしたが烏間先生はそれを軽く躱した。そして続けて前原が攻撃を仕掛けたが、これも軽く躱されらた。

 

 

「このように多少の心得があれば、素人2人のナイフ位は俺でも捌ける」

 

 

 烏間先生の動きは半端ない!2人が同時に攻撃してもそれを躱す又は防いで一切の隙を見せない。本物のプロの動きだ!

 

 

「凄い…」

 

「まじか烏間先生…」

 

「やっぱり防衛省の人間は違うな。速水はこの戦いどう思う?」

 

「そうね。プロ相手に素人が挑んでも全く相手にならないって事じゃないの?つまり人間相手に苦戦してる様じゃ先生は「絶対」に殺せない」

 

「だな」

 

 

 渚と杉野の2人は烏間先生の動きを見て興奮気味だったが、俺と速水は別の事を考えていた。烏間先生という人間相手に苦戦する間は殺せんせーを殺す事は事実上不可能である事に。

 

 

「おわ!」

 

「いって…」

 

 

 速水と喋っている間に磯貝と前原があっという間にやられてしまった。てか、本当に凄いな。最後は2人が同時に突っ込んだが烏間先生は2人の腕を掴みそのまま地面に倒した。

 

 

「俺に当たらないようでは、マッハ20のアイツに当たる確率はほぼ無いと言ってもいいだろう。磯貝君に前原君、砂場を見ろ!今の攻防の間に奴は破場に名古屋城を造った上に着替えて茶まで立てている!」

 

 

「「腹立つわぁ~」」

 

 

「クラス全員が俺に当てられる様になれば、少しでもターゲットに対する暗殺の成功率は格段に上がる。ナイフ術や狙撃の仕方、暗殺に必要な基礎の数々、体育の時間で俺から全て君達全員に教えさせてもらう」

 

「すげぇ…」

 

「凄い人だなぁ」

 

「それでは今日の授業はここまでだ。解散」

 

 

「「「「ありがとうございました!!!」」」」

 

 

 烏間先生による解散宣言がなされた後、皆は旧校舎に戻り始めた。俺も渚、杉野の2人と共に戻ろうとしたら急に矢田さんがやって来た。

 

 

「ねぇ3人とも!烏間先生ってちょっと怖いけど、かっこいいよね!」

 

「だよね!ナイフ当てれたら、ヨシヨシいっぱいしてくれるかな〜」

 

「どうだろうね」

 

「多分ヨシヨシは、してくれないんじゃ無い?」

 

 

 矢田さんと倉橋さんは早速烏間先生に惚れていた。倉橋さんは『ヨシヨシしてくれるか〜』と少し頬を赤くしながら言ってるし、速水は相変わらず回答が冷たいし、

 

 

「ねぇねぇ!井上君はどう思う?烏間先生の事」

 

「え?えーっと…かっこいいとは思うよ?何と言うか男の憧れみたいなヤツかな?烏間先生みたな男性に「将来なりたい」みたいな感じかな?」

 

「へ〜。井上君ってそんな事思ってたんだ。何か意外だね」

 

「矢田さん?意外ってどういう事?」

 

「秘密」

 

「えー教えてよ。どういう事だよ!」

 

「だから秘密だってば!」

 

「矢田さん!そんな勿体ぶらずに答えてよ〜」

 

「ダーメ!絶対に秘密だからね!」

 

 

 矢田さんが自分の唇に人差し指を当てるジェスチャーをしながら俺に向かって『秘密』と笑顔に答えて来た。

 普通に気になったので俺が言い返したら矢田さんも笑顔で言い返して来たので、お互い話に夢中になっていたら、急に隣にいた速水から軽く袖を引っ張られてた。

 俺は少し驚きつつも速水の顔を見たら少しムスッとした表情を浮かべていた。

 

 

「速水?急にどうしたの?」

 

「いや、その…」

 

「え?」

 

 

 速水が回答に迷っていた時に『おーい!勇人〜!』と俺の耳に慣れ親しんだ友達の声が聞こえて来た。そして後ろを振り向いたら、そこには中性男子がいた。つまり渚だ。

 一瞬女性かと思ったが、それを渚に言ったら余裕で怒られるので言わない事にしようと思う。

 

 

「渚?どうかした?」

 

「早く教室に戻ろうよ〜!」

 

「分かった!すぐ行くよ!」

 

 

 渚が手を振りながら呼んでいて杉野も『早くこいよ〜』と叫んでいたので、すぐに向かう事にした。速水は何かずっと固まってるし。

 

 

「それじゃ俺いって来るわ」

 

「うん、分かった!」

 

「この後は6時間目だしね!」

 

「…」

 

 

 俺は矢田さん倉橋さん速水の3人に渚達の元に行く事を伝えたら矢田さんと倉橋さんは笑顔だったが、速水は最後まで何か表情がムスッとしたまんまだった。

 俺なんかやったのかなぁ?特に自覚は無いけど、そう考えながら俺は渚と杉野に合流して旧校舎に戻っていった。

 

 

「6時間目小テストかぁ〜」

 

「そっか、小テストか…」

 

「あはは…体育で終わって欲しかったよね」

 

「あ」

 

「勇人?」

 

「どうかしたか?」

 

「いや、ほら…あそこに立ってる人って…」

 

 

 そう、俺が見た人物は赤い髪の毛に黒いセーターを着ている人だった。

 

 

「よ〜渚君。それに勇人。久しぶり」

 

「カルマ君。帰って来たんだ」

 

「カルマ…」

 

 

 彼の名は「赤羽業」俺にとって大切な友達だ。そして最大の問題児でもあるのだ。よく喧嘩しは停学になってはその停学期間中もやらかしたりするぐらい問題をよく起こす。

 またカルマは左手に『いちご煮オレ』とか言う、いかにも体に悪そうなジュースを手に持って飲んでいる。しかも中1の頃からずっとだ。俺も中1の時に一度昼休みの時間にカルマと一緒に買って飲んだ事はあるが甘党の俺ですら甘過ぎて気持ち悪くなる位甘い。その為もう飲めない。

 俺からしたらジュースは『コーラだけで十分だ!』と心の中で思っている。そう考えていたら、カルマが旧校舎と校庭に繋がる石階段を颯爽と駆け降りて来ると俺も前まで来た。

 

 

「へ〜。ねぇ勇人?あれが例の殺せんせー?」

 

「そうだけど」

 

「すっげ!本当にタコみたいだ!」

 

「まあ、初めて見たら誰だって驚くよ」

 

「それじゃ勇人。これ持ってて、ちょっと行って来る」

 

「え?ちょ!カルマ?!」

 

 

 カルマはそう言うと笑顔を浮かべながら俺に超甘い『いちご煮オレ』のパックを渡して来て、そのまま渚と杉野の間を通って殺せんせーの元に向かって行った。

 

 

「やあ!先生」

 

「赤羽業君…ですね。今日が停学明けと聞いてました。初日から遅刻はいけませんねぇ」

 

 

 そう言って殺せんせーの顔に❌マークが出来た

 

 

「あはは…生活リズム戻らなくて、下の名前で気安く呼んでよ。とりあえず、これからよろしく先生!」

 

「こちらこそ!楽しい1年にして行きましょう!」

 

 

 そう言って2人が握手を交わした瞬間…「ドシュウ!」っと音が鳴ると殺せんせーの右手の触手が破裂してドロドロになった。

 

 

「にゅ?!」

 

「へぇ!」

 

 

 カルマは一瞬の隙を突いて殺せんせーに対してゴムナイフで攻撃を加えた。勿論マッハ20の殺せんせーはすぐに反応して躱したが、カルマからだいぶ距離をとった。

 そして殺せんせーの顔には冷や汗が出ていた。ハンディキャップ暗殺大会の時に殺せんせーの冷や汗は見た事あるが、その時とは大分違う。本当に焦ったのだろうと思う。

 そうするとカルマが『へぇ〜。本当に速いし、本当に効くんだ。このナイフ…』と言って自分の右手を見つめていた。そしてその右手をよく見ると緑の物体が手の平全体に均等に貼られていた。

 

 

「あ!カルマ君の手の平に!」

 

「あれって対先生用ゴムナイフ…」

 

 

 そつまりカルマは自分の右手の平に対先生用ゴムナイフを細かく切ってて貼り付けていたのだ。1人でやったのかな?

 

 

「細かく切って、貼っつけてみたんだけど…。けどさぁ先生?こんな単純な「手」に引っかかるとか…しかもそんなとこまで飛び退くなんて正直言ってビビリ過ぎじゃね?」

 

 

 初めてだ…殺せんせーにダメージを与えた生徒…

 

 

「殺せないから『殺せんせー』って聞いてたけど?あっれえ?殺せんせーってひょっとして「ちょろい」人?」

 

「グググ…!!!!!」

 

 

 カルマの挑発の言葉を聞いた瞬間、殺せんせーの顔には赤色が出ており怒っていた…。

 

 

「渚?赤羽君ってどんな人なの?」

 

「えーっと、1年2年が同じクラスだったんだけど…2年生の時に続けざまに暴力行為で停学食らって、このE組にはそういう問題行動を起こした生徒も落とされるんだ」

 

「そうなの勇人?」

 

「あぁ。渚の言う通りだ。因みに俺と渚は成績不振が原因でE組に落とされた」

 

「別にそれは言わなくていいよ…」

 

 

 俺がそう言うと茅野は少し気まずそうな表情を浮かべていた。

 

 

「でも、今この場じゃ優等生かも知れない…」

 

「…?どう言う事?」

 

「凶器とか騙し討ちの「基礎」なら、多分カルマ君が群を抜いてる」

 

「あ…カルマはこう言う系はやばいからな」

 

「そうなんだ…」

 

 

 逃げないでよ殺せんせー。「殺される」ってどういう事か俺がたっぷりと教えてやるよ。

 

 

 この時のカルマの目は「本気」だった。

 

 

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 そして6時間目の小テス中『ブニョン…ブニョン…ブニョン…』と殺せんせーが壁に向かって拳?みたいにぶつけているが、壁にダーメジが全く入ってない。

 しかも普通にテストに集中出来ない。他の皆もテストよりも殺せんせーの方に目がいってしまい手が止まってる。

 

 

「さっきから何やってんだ?殺せんせー」

 

「さあ…」

 

「壁パン…じゃない?」

 

「ああ、さっきカルマにおちょくられて、ムカついてるのか」

 

「触手がやわらかいから、壁にダメージ行ってないな」

 

「渚。メモよろしく!」

 

「分かってるよ。勇人」

 

 

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殺せんせーの弱点❹

 

パンチがやワイ

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「あーもう!ブニョンブニョンうるさいよ!小テスト中でしょ!」

 

「こ、これは失礼!」

 

 

 殺せんせーはとうとう岡野さんに怒られてしまった。だが、岡野さんのお陰で殺せんせーの『ブニョン…』の音も無くなった。これでようやくテストに集中出来ると思ったのだが…。

 

 

「よぉカルマ!大丈夫か?あのバケモン怒らせてよ!」

 

「どーなっても知らねーぞー!」

 

「また、お家に隠ってた方が良いんじゃなーい!」

 

「…」

 

 

 殺せんせーの弱いパンチによる壁パンが終わったら今度は寺坂グループの3人…つまり寺坂、吉田、村松がテスト中にも関わらず、カルマをおちょくり始めた。

 だがおちょくられたカルマの方はダーメジが入って無さそうだった。

 

 

「殺されかけたら、怒るのは当り前じゃん寺坂。しくじってちびっちゃった誰かの時と違ってさ?」

 

 

 カルマが逆煽りされたら右手でグーを作り「ドン!」と自分の机を叩きつけた。普通にイラッとしたのだろう。俺はその音の瞬間ちょっと体がビクッとなった。

 

 

「ちびってねーよ!お前喧嘩売ってんのか!」

 

「こらそこ!テスト中に大きな音立てない!もし次も同じ事したら、カンニングとみなしますよ!」

 

「ごめんごめん。殺せんせー!俺もう終わったからさ、ジェラート食って静かにしてるわ!」

 

「ダメですよ授業中にそんなもの!ん?そ、それは!先生が昨日イタリア行って買ったやつ!」

 

 

( ( ( ( ( (お前のかよ!!!!!) ) ) ) )

 

 

「あ、ごめーん!教員室で冷やして、あったからさ!」

 

「ごめんじゃ済みません!溶けないように苦労して、寒いロシアを飛んで来たのに!」

 

「そうなんだ!じゃあ、こっちのアイスも食べるね!」

 

「いえ、そっちのアイスは先生知りませんよ?」

 

「え?」

 

 

 カルマが殺せんせーのジェラートを盗み奪った時に薄々思ったが、コイツ俺のバニラソフトも一緒に強奪してやがる!小テスが終わった後に食べる予定だったのに!今はテスト中だが、俺は我慢出来ずに声を出してしまった。

 

 

「カルマ!そのバニラソフトは俺のだ!」

 

 

( ( ( ( ( (勇人/井上のかよ!!!!!) ) ) ) ) )

 

 

「へ、へーそうなんだ。で、どーすんの先生?殴る?」

 

「殴りません!残りを先生が舐めるだけです!そう!ついでにバニラソフトも——」

 

 

 殺せんせーがカルマの元に向かおうとした時に『バチャ!』っと何かが破裂した音が聞こえて来た。その音が聞こえた時に俺もカルマの席の方に振り返ると。いつの間にか床に対先生用BB弾が転がっていた。

 カルマのやつ、いつばら撒いたんだろ?そしてカルマは隠し持っていたエアガンで殺せんせーに発泡した。

 これはやはり躱されたが、今日だけでカルマは2回もカルマの触手を破壊した事になっている。普通に悪趣味で汚いやり方だから真似したくは無いが、暗殺に成功しないと地球が滅亡する以上そんな綺麗事を言っている暇はないのかも知れない。

 

 

「あっはー!まぁ〜た引っかかった!」

 

「にゅう…」

 

「何度でもこういう手使うよ。授業の邪魔とか関係ないし、それが嫌なら俺でも俺の親でも殺せばいい。でも、その瞬間から……もう誰もアンタを先生とは見てくれない。ただの人殺しのモンスターさ!」

 

 

 カルマが殺せんせーの服にジェラートを擦りぶつけた。めちゃくちゃ勿体無い!ただソフトバニラの方はまだ手に持ってくれてる。

 

 

「アンタという先生は、俺に殺された事になる…」

 

「…」

 

「はいテスト!多分全間正解。じゃね、先生~明日も遊ぼうね!」

 

 

 カルマはそう言い残しテスト用紙を殺せんせーに渡して教室から出て行ってしまった。あの性格だけは出来れば治してほしいよ。

 

 

「渚?カルマの事なんとかならないのか?」

 

「勇人…。そんな事言われても…」

 

 

 カルマ君は頭の転がすごく速い。今日もそうだ、先生が先生である為には、越えられない一線があるのを見抜いた上で、殺せんせーにギリギリの駆け引きを仕掛けている。けど、本質を見通す頭の良さと、どんな物でも扱いこなす器用さを、人とぶつかるために使ってしまう。

 

 

「しかもカルマの奴、俺のバニラソフト持って行きやがった!」

 

「勇人?テスト中」

 

「分かってるよ。速水」

 

 

 あのバニラソフト、小テス終わりにめちゃくちゃ楽しみにしてたのに!しかも勝手に食べて持っていくなよ…。

 カルマの奴はだいぶ荒れてるなぁ。そして6時間目の終了を知らせるチャイムが鳴ると殺せんせーはマッハ20でクラス全員分のテスト用紙を回収すると『それではさようなら。帰り道、気をつけて帰ってください』と言い残して、どこかに向かって飛んで行ってしまった。

 俺はいつもの様に渚と杉野の2人と共に下校する事にした。

 

 

 そして殺せんせーの方は…

 

 

「全く…彼のせいでわざわざイタリアに赴いてジェラートの買い直しだ。頭が良く手強い生徒だが、彼の言う通り。教師を続けるためには、殺す事も傷付ける事も許されない」

 

 

 殺せんせーの手には100点と書かれているカルマの小テストがあった。因み俺は56点だった。

 

 

「さぁて…どう片付けてやりますかねぇ!」

 

 

 殺せんせーも殺せんせーで何か対カルマ対策を考えている様だ。そして渚、杉野、勇人の3人は椚ヶ丘駅に到着した。俺と渚は電車だが、杉野の方はバスだがら、いつもの様にここでお別れだ。

 

 

「じゃーな渚!勇人はいい加減機嫌直せよ!」

 

「うん!また明日!」

 

「分かってるよ。杉野!」

 

 

 そう、俺はバニラソフトをカルマに持っていかれたので、少しお冠だった。渚に『カルマ君も知らなかったからしょうがないよ』と下校中だけで5回目の慰め言葉をもらって駅に入ろうと思っていたが…。

 

 

「おい見ろよ!渚と勇人だぜ!」

 

「マジじゃん!」

 

「なんかすっかりE組に馴染んでんだけど!」

 

「だっせぇし、情けねぇーし。ありゃもお俺等のクラスに戻ってくる気ねーな!」

 

「おい渚!勇人!大野先生が泣くぞ!」

 

「本当それな!大野先生マジ可哀想!」

 

 

「「……」」

 

 

「しかもよ!停学明けの赤羽までE組復帰らしいぞ!」

 

「うっわ…最悪!マジ死んでもあそこに落ちたくねーわ!」

 

 

 高田と田中の2人が俺と渚に対して罵声を浴びせて来たが何も言い返せない為、黙って下を向いていたら『バリィィ!!!』っと何かを叩き割った音が鳴り響いた。

 

 

「え?!」

 

「ふぁあ?!」

 

「へ〜死んでも嫌なんだ。なら、今死ぬ?」

 

「あ、赤羽?!」

 

「うわぁっ!!」

 

 

 カルマが空の瓶を駅にある柱に叩きつけて2人を追い出してくれた!助けてくれたのかは分からないが、あの2人の言う通り俺と渚の2人はダサいし情けないのかも知れない。

 

 

「あっはは!殺るわけないじゃん。ずっと良い玩具があるのに、また停学とかなる暇無いし」

 

「カルマ君…」

 

「カルマ…」

 

「はい、これ!」

 

「カルマ!これは…」

 

 

 カルマが俺に渡してくれたアイスは…

 

 

「勇人のバニラは俺が食べたから、お詫びにこの「いちごバニラ」あげるよ」

 

「カルマ!お前はやっぱりいい奴だ!」

 

 

 俺がカルマに抱きつこうとしたら「ヒュ!」っと普通に躱されました。しかも華麗に。

 

 

「でさぁ渚君。聞きたい事あるんだけど、殺せんせーの事ちょっと詳しいって?」

 

「う、うん。まぁちょっと」

 

「あの先生さぁ、タコとか言ったら怒るかな?」

 

「タコ?うーん…むしろ逆かな?」

 

「俺も逆だと思う」

 

「勇人もある程度は詳しいの?」

 

「渚と同じで、ちょっとだけどな」

 

「へ〜。それで渚君?逆ってどう言う事?」

 

「あ、それでね?殺せんせーって自画像タコだし、ゲームの自機もタコらしいし、この前なんか校庭に穴掘って『タコつぼ』っていう、一発ギャグやってたし。先生にとってちょっとしたトレードマークらしいよ。タコは」

 

「まぁまぁ、ウケてたし!」

 

「勇人は普通にツボに入っていたけどね?」

 

「そうだ。くだらねー事考えた」

 

「…カルマ君?次は企んでんの?」

 

「あんま問題行動起こすなよ?」

 

「…」

 

「カルマ?」

 

 

 あれ?カルマの様子が何かおかしい…。これはまた、よからぬ事を考えている証拠だ。カルマは一度考えたら止まらなくなるから、これはちょっとマズいかも知れない。

 

 

「俺さぁ…嬉しいんだ。ただの殺人モンスターならどうしようと思ってたけど、案外ちゃんとした先生で…。ちゃんとした先生を殺せるなんてさ…前の先生は自分で勝手に死んじゃったから!」

 

 

「「……」」

 

 

 カルマの後ろを特急電車が通り過ぎて行ってがその光景はまるでカルマが殺人者の様に思えたが俺と渚はただ黙ってカルマの事を見つめていた。

 いや、正確に言うと見つめる事しか出来なかったのだ。そのままカルマと別れて俺と渚は電車に乗ったが、さっきの光景のせいでずっと無言だった。いつもだったら俺が渚に対して『巨人勝ったぞ!』と言って『それ今日の朝聞いた』と渚がシラけた対応を繰り返すのが日課みたいなものだったのに。

 住んでる地域がほぼ同じ地域な為、駅を降りた後に別れ道の時にお互いに『また明日』と言ってそれぞれ帰路に着いた。結局今日は最後まで特に話さずに終わってしまった。それより明日がちょっと心配だ。

 

 

 そして次の日…

 

 

「はぁ、計算外です。ジェラートを買う金が無いとは、給料日まで収入のアテも無し、自炊するしかありませんねぇ…」

 

 

 そして殺せんせーはいつもの様に教室に入った。

 

 

「おはようございます!」

 

 

「「「「「「「…………」」」」」」」

 

 

「ん?どうしましたか皆さ——」

 

 

 殺せんせーが教卓に目を向けた際に見えたものは、教卓の上に釘が打ち込んであるタコの死体だった。勿論コレはカルマが朝持って来たものだ。

 正直言ってキモイし匂いがバカ臭いし、いくらタコとはいえ死体に釘打ち込むとかサイコパスがやりそうな事してるし、人間性に問題がある様にしか思えない。

 俺は朝カルマが『見てみて勇人。面白いでしょコレ』と笑顔で釘付き死体タコを見せて来た時に余りの恐怖に耐えきれず速水に抱きついたら、その場で背負い投げを喰らいそうになったが渚が何とか助けてくれた。

 

 そして今に至る。

 

 

「あ!ごっめーん!殺せんせーと間違えて殺しちゃったあ!捨てとくから持ってきてよ!」

 

「…分かりました」

 

「フン…」

 

 

 来いよ殺せんせー。身体を殺すのは今じゃなくても別にいい。まずはじわじわ、心から殺してやるよ…

 

 

 カルマがゴムナイフを背中の後ろに隠して殺せんせーの神経を擦り減らしていく作戦を実行しようと瞬間、殺せんせーの触手が急に『スピィィィ!!!』とドリル触手に変わった。

 

 

「見せてあげましょうカルマ君。このドリル触手の威力と、アメリカ軍から奪っておいた、ミサイルの火力を!」

 

「…え」

 

 

 ドリル触手の次はアメリカ軍から奪い獲った弾道ミサイルエンジンが『ゴォォォ!!!』と鳴り響いた。狭間さんと寺坂グループはめちゃくちゃ熱そうにしていた。

 

 

「先生は暗殺者を決して無事では帰さない!」

 

「あっつ!」

 

「その顔色では、朝食を食べていないでしょう?マッハでたこ焼きを作りました。これを食べれば健康優良児に近付けますね。はいアーン!」

 

「う…」

 

「カルマ君?先生はね、手入れをするのです。錆びてしまった暗殺者の刃を」

 

 

 殺せんせーはマッハでたこ焼きを急に作り出したら、それをカルマの口の中に入れてた。カルマはそれをすぐに吐き出してしまった。おそらく熱過ぎてベロと口の中が熱に耐え切らなかったのだろう。

 

 

「今日一日本気で殺しに来るがいい。そのたびに先生は君を手入れする」

 

「きっ…」

 

「放課後までに、君の心と身体をピカピカに磨いてあげよう!」

 

 

 こうして殺せんせーVSカルマの戦いが始まった!

 

 

「それとカルマ君?残りのたこ焼きはいかがですか?」

 

「要らないよ。その物」

 

「そうですか…。それは残念ですねぇ」

 

 

 殺せんせーはそう言うと今度は俺の元にやって来て、たこ焼きを置いていって教卓の方に戻った。俺は普通『え?何で俺?』と思ったが、殺せんせーから『勇人君もその顔色では、朝食を食べていないでしょう?』と言われた。

 どうやら俺が朝食を取って無い事に気付いたみたいだ。殺せんせーはやはり化け物かも知れない。

 

 

「速水、ちょっといい?」

 

「なに?」

 

「爪楊枝が全部床に落ちて使えないからさ、箸持ってない?」

 

「割り箸でいいなら、あるけど」

 

「じゃあ、それで」

 

 

 俺も朝からたこ焼きを食べながら、1時間目の殺せんせーVSカルマの戦いを見物する事にした。

 

 

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1時間目・数学

 

 

「っと!この様にどうしてもこの数字が余ってしまう!そんな割り切れないお悩みを持つあなた!でも大丈夫。ピッタリの方法を用意しました!黒板に書くので皆で一緒に解いてみましょう」

 

「…」

 

 

 そしてカルマは制服の中からエアガンを取り出したが…

 

 

「ああカルマ君?銃を抜いて撃つまでが遅すぎます」

 

「あっ…」

 

「ヒマだったのでネイルアートを入れときました!」

 

「きっ!…」

 

 

 銃を奪われて右手全ての指にネイルアートを施されていた。しかもたこ焼きの奴が、復讐かな?

 

 

4時間目・家庭科

 

 

「どうです?不破さん達の班は出来ましたか?」

 

「うーん、どうだろ?なんか味がトゲトゲしてんだよね」

 

「どれどれ…」

 

「へえ〜じゃあ、もう一回作り直したら?全部捨てて!」

 

 

 カルマはスープが入った片手鍋をひっくり返しをしたが…

 

 

「エプロンを忘れていますよ!カルマ君」

 

「?!」

 

「スープならご心配なく!全部空中でスポイトで吸っておきました!ついでに砂糖も加えてね!」

 

「あ!マイルドになってる!」

 

 

 マッハ20でスープを全て回収され砂糖まで加えられ、挙句に可愛いエプロンまで着せられていた。カルマは頬を赤くなってバンダナをすぐに取った。普通に恥ずかしかったのだろう。寺坂達からも『へ、可愛い』といじられていたし。

 

 

「(無理だ…)」

 

「渚?手が止まってるぞ」

 

「あっ、ごめん!」

 

 

 渚はさっきからずっとカルマの事を心配していた。因み俺はあんまり考えてなかった。

 

 

5時間目・国語

 

 

 殺せんせーはけっこう弱点が多い。ちょいちょいドジ踏むし、慌てた時は反応速度も人並みに落ちる。けど、どんなにカルマ君が不意打ちに長けていても…ガチで警戒してる先生の前では、この暗殺は無理ゲーだ。

 

 

「赤蛙はまた失敗して戻って来た。私はそろそろ退屈し始めていた…」

 

 

 カルマは裾に隠していたゴムナイフを取り出そうとしたが、その瞬間殺せんせーの触手がカルマのオデコを押さえ、そのままドライヤーや櫛を使ってカルマの前髪を整え始めた。

 

 

キーンコーンカーンコーン!

 

 

 結局6時間目の暗殺も失敗に終わり一日を終えた。俺は渚とカルマの3人と共に険しい崖付近にいた。因みにカルマが一番危ない。

 

 

「…」

 

「カルマ君。焦らないで皆と一緒に殺ってこうよ!」

 

「そうそう!後歯で爪を噛む癖はやめた方がいいぞ?」

 

「…」

 

 

 反応がない。だいぶ心にきてるなこれ。

 

 

「殺せんせーに個人マークされちゃったら。どんな手を使っても1人じゃ殺せない。普通の先生とは違うんだから」

 

「そうそう!渚なんて自爆テロ失敗した後。俺に抱きついたまま殺せんせーの脱皮した皮の中にいたんだから!」

 

「勇人!その話はそろそろやめよっか!」

 

「はい」

 

 

 渚の目が一瞬殺人者みたいな目になっていた。

 

 

「先生…ねぇ…」

 

 

 カルマが中学2年生の頃…

 

 

『赤羽!お前が正しい!ケンカっ早いお前は問題行動も多いがな。お前が正しい限り先生はいつでもお前の味方だ!』

 

『はい』

 

 

 カルマは大野先生の『味方』発言を信じていた。しかし…

 

 

「嫌だね。俺が殺りたいんだ。変なとこで死なれんのが一番ムカつく」

 

 

「「……」」

 

 

「カルマ君!今日は沢山先生に手入れをされましたね!」

 

「殺せんせー」

 

「顔に緑の縞々が上がってるやん…」

 

 

 そう、つまり舐めている証拠だ!

 

 

「まだまだ殺しに来てもいいですよ?もっと君の事をピカピカに磨いてあげます!」

 

「…確認したいんだけど、殺せんせーって先生だよね?」

 

「…?はい」

 

「先生ってさ、命をかけて生徒を守ってくれるひと?」

 

「もちろん。先生ですから」

 

「そう、良かった。なら殺せるよ。確実に…」

 

「?!」

 

「カルマ!」

 

 

 カルマが銃を構えながら崖から落ちて行った!アイツ…15歳という若さで生涯終えるつもりなのか?!いや、俺らも暗殺に失敗したら15歳で生涯終えるけどね。

 

 

 さぁ、どうする!助けに来れば、救出する間に撃たれて死ぬ!見殺しにすれば、先生としてのアンタは死ぬ!

 

 

 おお!すっげ!走馬灯っぽいの見えてきた!

 

 

『大丈夫先輩?3ーE…あのE組?大変だね。そんな事で因縁つけられて』

 

『おい…お前…どっちが正しいと思ってるんだ!』

 

『うん?俺が正しいよ?理不尽な暴力を受けた先輩助けて何が悪いの?』

 

 

 カルマは自分の行動が正しいと信じていた。だが…

 

 

『いいや赤羽…どう見ても全部お前が悪い!』

 

『えっ…』

 

『頭おかしいのかお前!3年トップの優等生に怪我を負わすとは、どう言う事だ!』

 

 

 え、待ってよ先生…

 

 

『E組なんぞの肩を持って未来有る者を傷付けた。彼の受験に影響が出たら…お、俺の責任になるんだぞ!』

 

 

 味方とか言っといて、そんな事言っちゃうんだ…

 

 

    やばい死ぬ…

 

 

『お前は成績だけは正しかった。だからいつも庇ってやったのに…俺の経歴に傷がつくなら話が別だ!』

 

 

   俺の中でコイツが死ぬ

 

 

『俺の方からお前の転級を申し出たよ。おめでとう赤羽!君も3年からE組行きだ!』

 

 

 そいつにの全てに絶望したら、俺にとってのそいつは死んだと同じだ。

 

 

 殺せんせー!アンタは俺の手で殺してやるよ!さあ!どっちの「死」を選ぶ!

 

 

 カルマは殺せんせーをこの一撃で暗殺してそのまま死ぬつもりだったのかも知れないが、殺せんせーの触手によって、黄色い蜘蛛の巣のようなものが張られた。そしてカルマはその触手上に『バフ!』と音を立ててそのまま状況を理解出来てなかった。

 

 

「カルマ君!自らを使った計算ずくの暗殺お見事です!音速で助ければ君の肉体は砕けて死んでしまう。かといってゆっくり助ければその間に先生は撃たれる。そこで先生ちょっとネバネバしてみました!」

 

「くっそ!何でもアリかよこの触手!」

 

「これでは撃てませんね!ヌルフフフ!ああ、ちなみに見捨てるという選択肢は先生には無い」

 

「え?」

 

「いつでも信じて飛び降りて下さい」

 

「!」

 

 

 こりゃダメだ…死なないし殺せない。少なくとも『先生』としては

 

 

 この時カルマは殺せんせーに心を開いた。

 

 

「高い…ほんとカルマ君、平然と無茶したね…」

 

「落ちるんだったら、渚と一緒に落ちないと!」

 

「勇人!そろそろ黙ろっか?」

 

「はい」

 

 

 渚…そんな恐怖の笑顔を浮かべながら見ないでくれ…

 

 

「別に、今のが考えてた限りじゃ、一番殺せると思ったんだけど…」

 

「おやぁ?もうネタ切れですか?報復用の手入れ道具はまだ沢山ありますよ?君も案外「チョロい」ですね!」

 

 

 殺せんせーの触手には大量の報復道具があった。しかも中には明らかにヤバい物も持っていた。

 

 

 殺意が湧いてくる。けど、さっきまでとはなんか違う。

 

 

「殺すよ。明日にでも!」

 

「健康的でさわやかな殺意。もう手入れの必要は無さそうですね」

 

 

 この時、殺せんせーの顔に赤丸が出来ていた!

 

 

「それじゃ帰ろうぜ渚君、勇人。帰りメシ食ってこーよ!」

 

「ん?あ!ちょっと!それ先生の財布ですよ!」

 

「だからあ!教員室に無防備で置いとくなって!」

 

「返しなさい!」

 

「いいよ!」

 

 

 カルマは殺せんせーに財布を返し殺せんせーは急いでサイフの中身を確認したが…

 

 

「え?中身抜かれてますけど?!」

 

「はした金だったから、募金しちゃった!」

 

「にゅうアアアアアんんん!!!!!」

 

 

 そう、残りのお金も全てカルマの手によって消失した。コレによって給料日まで殺せんせーは事実上何も出来なくなってしまった。

 

 

「この不良慈善者!」

 

「えっへへ!」

 

 

 さっきまで無かったカルマの笑顔。あの笑顔は作り笑顔じゃなくて素の笑顔で間違い無いだろう。

 

 

「渚、行こうぜ!」

 

「待ってよ勇人!」

 

「殺せんせー!ちょっといい?」

 

「にゅう?何ですか勇人君?」

 

「殺せんせーの飯代は俺が出すから、4人で行こうよ!」

 

「にゅや!カルマ君!勇人君を見習いなさい!」

 

「勇人、こういう時は3人で分割するもんだよ」

 

「カルマ君?もしかして最初からそうするつもりだったの?」

 

「いや…別に…」

 

「とにかく行こうぜ!」

 

「そうです!早く行きましょう!先生お腹が空いてます!」

 

 

「「「あはは!!!」」」

 

 

 暗殺に行った殺し屋は、ターゲットにピカピカにされてしまう。それが僕等の暗殺教室。明日はどうやって殺そうかな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回予告

 島木健作の作品「赤蛙」必要に向こう岸に渡る事を繰り返す赤蛙を見て、無理ゲーに無駄な努力を傾けている様に感じていた語り手の心情は、どう変化していったのでしょうか。分かりますか?カルマ君


次回・大人の時間


席順         教卓

    片岡 前原 岡野 磯貝 倉橋 木村
    茅野 潮田 中村 三村 矢田 竹林
    不破 井上 速水 岡島 神崎 吉田
    原  杉野 奥田 千葉 狭間 村松
       菅谷    赤羽    寺坂
             (New!)

カルマ登場!


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