暗殺教室 もう一度立ち直ろう   作:補強と育成

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カルマ君。帰って来たんだ。




カルマの時間

 

「「「「「いっち」」」」」

 

「「「「「に〜」」」」」

 

「「「「「さ~ん」」」」」

 

「「「「「し〜」」」」」

 

「「「「「ご〜」」」」」

 

「「「「「ろっく」」」」」

 

「「「「「しっち」」」」」

 

「「「「「はっち」」」」」

 

 

 校庭で聞こえてくるみんなの声。そう今は体育の時間!烏間さんが正式に「烏間先生」になって初めての体育授業だ。

 

 

「晴れた午後の運動場に響くかけ声平和ですねぇ〜。生徒の「武器」が無ければですが」

 

 

 そう、俺達が今やっている授業は普通の授業ではない、何と俺達はナイフを掛け声と共に振っているのだ!

 

 

「八方向からナイフを正しく振れるように!どんな体勢でもバランスを崩すな!」

 

 

 烏間先生…これ本当に何の授業ですか…

 

 

「体育の時間は今日から俺の受け持ちだ」

 

「ちょっと寂しいですねぇ…」

 

「この時間はどっか行ってろと言ったろ?後ろの砂場で遊んでろ」

 

「ひどいですよ鳥間先生…私の体育は生徒に評判良かったのに…」

 

 

殺せんせーは泣きながら砂場で砂を盛っていた。

 

 

「嘘つけよ。俺らと殺せんせーじゃ、身体能力が違いすぎんたよ」

 

「そうそう!あの動きは人間には無理よ!」

 

「この前もさぁ…」

 

 

回想…

 

 

「それでは反復横跳びをやってみましょう!まずは先生が見本を見せます」

 

 

シュバ!シュバ!シュバ!シュバ!シュバ!

 

 

「「「「できるか!!!!」」」」

 

 

「慣れてきたら、あやとりも混ぜましょう!」

 

 

「「「「あやとり上手!!!!」」」」

 

 

回想終了…

 

 

「異次元すぎてねぇ…」

 

「体育は人間の先生に教わりたいわ」

 

「にゅや?!」

 

 

シクシク…

 

 

「よし、授業を進めるぞ」

 

「でも鳥間先生。こんな訓練意味あるんすか?しかも当のターゲットがいる前でさ」

 

 

 前原の言う通り、正直言って俺もこの授業に意味があるのかが分からない。

 

 

「勉強も暗殺も同じ事だ。基礎は身につけるほど役に立つ」

 

「同じ?」

 

「同じだってよ、渚」

 

「勇人…何で僕の顔を見てくるのさ…」

 

「例えば…そうだな。磯貝君、前原君前へ」

 

 

「「はい」」

 

 

「そのナイフを俺に当ててみろ」

 

「え、いいんですか?」

 

「2人がかりで?」

 

「そのナイフなら俺達人間に怪我は無い。かすりでもすれば、今日の授業は終わりでいい」

 

 

 まじか?!頼むぞ!磯貝!前原!

 

 

「えーっと…」

 

「それじゃあ…」

 

 

 そして2人がナイフを持って烏間先生に攻撃した瞬間…

 

 

ヒュ!

 

 

スッ!

 

 

「!」

 

「さぁ…もっとこい!」

 

「くっ!」

 

 

バァ!

 

ヒュ!

 

 

「このように多少の心得があれば、素人2人のナイフ位は俺でも捌ける」

 

 

 烏間先生の動きは半端ない!

 

 

「凄い…」

 

「まじか烏間先生…」

 

「渚?杉野?驚きすぎ!」

 

「え?」

 

「いや…勇人これ見て驚かない方がおかしいだろ…」

 

 

 烏間先生は2人がかりで、攻撃をされているにも関わらず、全ての攻撃を躱している。

 

 

「「くっそ!!」

 

 

ガッ!

 

 

バッ!

 

 

「おわ!」

 

「いって…」

 

 

 磯貝と前原があっという間にやられてしまった。けど、2人が倒された瞬間、普通にちょっと笑ってしまった。

 

 

「俺に当たらないようでは、マッハ20の奴に当たる確率はほぼ無いと言ってもいいだろう…」

 

「…」

 

「…」

 

「見ろ!今の攻防の間に奴は、破場に名古屋城を造った上に着替えて茶まで立てている!」

 

「腹立つわぁ~」

 

「クラス全員が俺に当てられる位になれば、少なくとも暗殺の成功率は格段に上がる。ナイフや狙撃、暗殺に必要な基礎の数々、体育の時間で俺から教えさせてもらう」

 

「すげぇ…」

 

「それでは今日の授業はここまで!」

 

 

「「「「ありがとうございました!!!」」」」

 

 

「っと、言いたい所なのだが」

 

「え?」

 

「他にまだあるんですか?」

 

「井上君。ちょっといいか?」

 

 

 え?!俺?!

 

 

「は、はい」

 

「君はなぜ、磯貝君と前原君が倒された時に笑っていたのか?」

 

「あ…」

 

 

 烏間先生…見えてたんですね…

 

 

「はい、潮田君と杉野君が笑わかしてきたからです」

 

 

「「勇人?!」」

 

 

「ほう…それじゃあ訓練の最中、どうして潮田君にちょっかいを出していたのか?」

 

 

 そう!俺は授業中、渚の背中に何回もナイフをぶつけていたのだ!

 

 

「はい!それは渚君が喜んでいたからです」

 

「勇人?!」

 

「…」

 

 

 やばい…烏間先生が無言になった…

 

 

「よし分かった。井上君。今から俺と勝負だ!」

 

「もしかして授業中の態度が悪いからですか?」

 

「そうだ、はっきり言って井上君。君は授業中ふざけすぎだ!」

 

「はい」

 

「とにかくナイフを持て。今から勝負だ」

 

 

 やばい…どうしよう…

 

 

「よし!磯貝!前原!行くぞ!」

 

 

「「は?!」」

 

 

「ちょっと待て、井上君。なぜ2人を呼んだ?」

 

「そうですね。2人がリベンジを望んでいる顔をしているので!」

 

 

「「してねえよ!!」」

 

 

 この2人仲良いな

 

 

「それに烏間先生…」

 

「何だ?」

 

「僕は烏間先生のこんな言葉を聞きたいです「このように多少の心得があれば、素人「3人」のナイフ位は俺でも捌ける」この言葉を!」

 

「…」

 

 

「「「「「「「……………」」」」」」」

 

 

やばい…みんなの目が死んでいる…

 

 

「よし井上君。君1人でかかって来い」

 

「はい」

 

 

 そしてこの後、俺は烏間先生にボコボコにされました。

 

 

「それでは解散!」

 

 

「「「「ありがとうございました!!!!」」」」

 

 

「大丈夫か?勇人?」

 

「烏間先生も容赦なかったなぁ」

 

 

 磯貝と前原は本当に優しい!真っ先に俺の事を起こしにきてくれた!

 

 

「ありがとう。2人とも!」

 

「良いって別に!」

 

「そうそう!」

 

「磯貝、前原。このまま保健室連れて行ってくれ…」

 

「ねえよ!そんなもん!」

 

 

 え?旧校舎って保健室もないの?

 

 

「え?ないの?」

 

「ないな、諦めろ」

 

「授業中にふざけた勇人が悪い」

 

 

 確かにそうだけど…

 

 

「それより勇人!6時間目小テストだぞ!」

 

「そっか、まだ5時間目か…」

 

「あはは…体育で終わって欲しかったよね」

 

「あ」

 

「ん?」

 

「勇人?」

 

「どうかしたの?」

 

「いや、ほら…あそこに立ってる人って…」

 

 

 そう…俺が見た人物は赤い髪の毛に黒いセーターを着ている人だった…

 

 

「よ〜渚君。それに勇人。久しぶり」

 

「カルマ君…帰って来たんだ」

 

「カルマ…」

 

 

 彼の名は「赤羽業」俺にとって大切な友達だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ〜あれが例の殺せんせー?すっげ!本当にタコみたいだ!」

 

「赤羽業君…ですね。今日が停学明けと聞いてました。初日から遅刻はいけませんねぇ」

 

 

そう言って殺せんせーの顔に❌マークが出来た

 

 

「あはは…生活リズム戻らなくて、下の名前で気安く呼んでよ。とりあえずよろしく先生!」

 

「こちらこそ!楽しい1年にして行きましょう!」

 

 

そう言って2人が握手を交わした瞬間…

 

 

ドン!!!!

 

 

ドロォ…

 

 

「にゅ?!」

 

「へぇ!」

 

 

シュウ!

 

 

カルマと殺せんせーが握手した瞬間…殺せんせーの手が破裂した。

 

 

シュバ!

 

 

「へぇ〜本当に速いし…本当に効くんだ…このナイフ…」

 

「あ!カルマの手のひらに!」

 

「あれって対先生用ゴムナイフ…」

 

 

カルマの手には細かく切られて貼り付けてある対先生用ゴムナイフがあった

 

 

「細かく切って、貼っつけてみたんだけど…」

 

「…」

 

「けどさあ先生…こんな単純な「手」に引っかかるとか…しかもそんなとこまで飛び退くなんてビビリ過ぎじゃね?」

 

 

 初めてだ…殺せんせーにダメージを与えた生徒…

 

 

「殺せないから「殺せんせー」って聞いてたけど?」

 

「にゅうう…」

 

「あっれえ?殺せんせーってひょっとして「ちょろい」ひと?」

 

「グググ…!!!!!」

 

 

 カルマの言葉を聞いた殺せんせーは顔に赤色が出ており怒っていた…

 

 

「渚?勇人?彼ってどんなひとなの?」

 

「うん、1年2年が同じクラスだったんだけど…2年の時に続けざまに暴力沙汰で停学食らって、このE組にはそういう生徒も落とされるんだ」

 

「そうなの?勇人?」

 

「ああ…渚の言う通りだ」

 

「でも、今この場じゃ優等生かも知れない…」

 

「…?どう言う事?」

 

「凶器とか騙し討ちの「基礎」なら、多分カルマ君が群を抜いてる」

 

「あ…カルマはこう言う系はやばいからな」

 

「そうなんだ…」

 

 

 逃げないでよ殺せんせー「殺される」ってどういう事か教えてやるよ。

 

 

この時のカルマの目は「本気」だった…

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ブニョン…ブニョン…ブニョン…

 

 

( ( ( ( ( ( (うん………) ) ) ) ) ) )

 

 

ブニョン…ブニョン… ブニョン…

 

 

「さっきから、何やってんだ?殺せんせー…」

 

「さあ…」

 

「壁パン…じゃない?」

 

「ああ、さっきカルマにおちょくられて、ムカついてるのか」

 

「触手がやわらかいから、壁にダメージ行ってないな」

 

「渚。メモよろしく!」

 

「分かってるよ。勇人!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

殺せんせーの弱点❹

 

パンチがやワイ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「あーもう!ブニョンブニョンうるさいよ!小テスト中でしょ!」

 

「こ、これは失礼!」

 

 

 殺せんせーはとうとう岡野さんに怒られてしまった…

 

 

「よぉ!カルマ!大丈夫か?あのバケモン怒らせてよ!」

 

「どーなっても知らねーぞー!」

 

「また、おうちにこもってた方が良いんじゃなーい!」

 

「…」

 

 

 寺坂達がカルマの事を煽っているけど、もし喧嘩になれば3人でかかっても多分、カルマには勝てないだろうな。

 

 

「殺されかけたら、怒るのは当り前じゃん。寺坂…しくじってちびっちゃった誰かの時と違ってさ…」

 

 

ドン!

 

 

「ちびってねーよ!テメ喧嘩売ってんのか!」

 

「こらそこ!テスト中に大きな音立てない!」

 

 

(いや、あんたの触手もうるさいよ)

 

 

「もし次も同じ事したら、カンニングとみなしますよ!」

 

「ごめんごめん。殺せんせー!俺もう終わったからさ。ジェラート食って静かにしてるわ!」

 

「ダメですよ授業中にそんなもの!ん?そ、それは!先生が昨日イタリア行って買ったやつ!」

 

 

( ( ( ( ( (お前のかよ!!!!!) ) ) ) )

 

 

「あ、ごめーん!教員室で冷やして、あったからさ!」

 

「ごめんじゃ済みません!溶けないように苦労して、寒い成層圏を飛んで来たのに!」

 

「そうなんだ!じゃあ、こっちのアイスも食べるね!」

 

「いえ、そっちのアイスは先生知りませんよ?」

 

「え?」

 

 

 カルマ!そのアイスは!

 

 

「カルマ!そのバニラソフトは俺のだ!」

 

 

( ( ( ( ( (勇人/井上のかよ!!!!!) ) ) ) ) )

 

 

「へ、へーそうなんだ…で、どーすんの?殴る?」

 

「殴りません!残りを先生が舐めるだけです!そう!ついでにバニラソフトも…」

 

 

バチャ!!!

 

 

「?!」

 

「ふ…」

 

 

「(対先生BB弾?!)

 

 

 その音と共に俺が振り返ると。いつの間にか床に対先生用BB弾が転がっていた。カルマのやつ、いつばら撒いたんだろ…

 

 

パン!

 

 

パン!

 

 

「あっはー!まぁ〜た引っかかった!」

 

「にゅう…」

 

「何度でもこういう手使うよ。授業の邪魔とか関係ないし」

 

「…」

 

「それが嫌なら、俺でも、俺の親でも、殺せばいい。でも、その瞬間から…」

 

 

ベチャ…

 

 

「もう誰もあんたを、先生とは見てくれない。ただの人殺しのモンスターさ!」

 

 

 カルマが殺せんせーの服にジェラートをぶつけた。ただソフトバニラの方はまだ手に持ってくれてる。

 

 

「あんたという「先生」は、俺に殺された事になる…」

 

「…」

 

「はいテスト!多分全間正解。じゃね、先生~」

 

 

ガラッ

 

 

「明日も遊ぼうね!」

 

 

ガラガラ…

 

 

 カルマ君は頭の転がすごく速い。今もそうだ、先生が先生であるためには、越えられない一線があるのを見抜いた上で、殺せんせーにギリギリの駆け引きを仕掛けている。けど、本質を見通す頭の良さと、どんな物でも扱いこなす器用さを、人とぶつかるために使ってしまう。

 

 

「カルマの奴、俺のバニラソフト持って行きやがった!」

 

「勇人…テスト中だから…」

 

 

 あのバニラソフト、めちゃくちゃ楽しみにしてたのに!

 

 

キュイイイイイイイイイイイ…

 

 

「全く…彼のせいでジェラートの買い直しだ。頭が良く手強い生徒だが、彼の言う通り。教師を続けるためには、殺す事も傷付ける事も許されない」

 

 

殺せんせーの手には100点と書かれているカルマの小テストがあった。因み勇人君は56点

 

 

「さあて…どう片付けてやりますかねぇ!」

 

 

キュイイイイイイイイイイイ…

 

 

「じゃーな渚!勇人はいい加減機嫌直せよ!」

 

「うん!また明日!」

 

「分かってるよ。杉野!」

 

 

 そう、勇人はバニラソフトをカルマに持っていかれたので、少しお冠だった。

 

 

「おい見ろよ!渚と勇人だぜ!」

 

「マジじゃん!」

 

「なんかすっかりE組に馴染んでんだけど!」

 

「だっせぇ!ありゃもお俺等のクラスに戻ってくる気ねーな!」

 

「おい勇人!大野先生が泣くぞ!」

 

「本当それな!大野先生マジ可哀想!」

 

「…」

 

「…」

 

「しかもよ!停学明けの赤羽までE組復帰らしいぞ!」

 

「うっわ…最悪!マジ死んでもあそこに落ちたくねーわ!」

 

 

バリイイ!!!!

 

 

「え?!」

 

「ふぁあ?!」

 

「へ〜死んでも嫌なんだ…なら…今死ぬ?」

 

「あ、赤羽?!」

 

「うわぁっ!!」

 

 

 カルマが瓶を駅にある柱に叩きつけて2人を追い出してくれた!ただ、あの2人の言う通り、俺は大野先生に…

 

 

「あっはは!殺るわけないじゃん。ずっと良い玩具があるのに、また停学とかなる暇無いし…」

 

「カルマ君…」

 

「カルマ…」

 

「はい。これ!」

 

「カルマ!これは…」

 

 

 カルマが俺に渡してくれたアイスは…

 

 

「勇人のバニラは俺が食べたから。お詫びに、この「いちごバニラ」あげるよ」

 

「カルマ!お前はやっぱりいい奴だ!」

 

 

 俺がカルマに抱きつこうとしたら…

 

 

ヒュ!

 

 

「でさぁ渚君。聞きたい事あるんだけど」

 

 

 普通に躱されました。

 

 

「殺せんせーの事、ちょっと詳しいって?」

 

「う、うん。まぁちょっと」

 

「あの先生さぁ、タコとか言ったら怒るかな?」

 

「タコ?うーん…むしろ逆かな?」

 

「俺も逆だと思う」

 

「勇人もある程度は詳しいの?」

 

「渚と同じで、ちょっとだけどな」

 

「へ〜、それで渚君?話の続きは?」

 

「あ、それでね?殺せんせーって自画像タコだし、ゲームの自機もタコらしいし、この前なんか校庭に穴掘って…」

 

 

「タコつぼ」

 

 

「…っていう、一発ギャグやってたし。先生にとってちょっとしたトレードマークらしいよ。タコは」

 

「まぁまぁ、ウケてたし!」

 

「勇人は普通にツボに入っていたけどね?」

 

 

ニヤ…

 

 

「そうだ。くだらねー事考えた」

 

「…カルマ君?次は企んでんの?」

 

「あんま問題行動起こすなよ?」

 

「…」

 

「カルマ?」

 

 

 あれ?カルマの様子が何かおかしい…

 

 

「俺さぁ…嬉しいんだ!ただのモンスターならどうしようと思ってたけど、案外ちゃんとした先生で!」

 

 

パアアン!!!!

 

 

「ちゃんとした先生を殺せるなんてさ…」

 

 

ゴトゴト!ゴトゴト!

 

 

「前の先生は自分で勝手に死んじゃったから!」

 

 

ゴトゴト!ゴトゴト!

 

 

「…」

 

「…」

 

 

 渚と勇人はただ黙ってカルマの事を見つめていた。

 

 

そして次の日…

 

 

「はぁ、計算外です。ジェラートを買う金が無いとは、給料日まで収入のアテも無し自炊するしかありませんねぇ」

 

 

ガラガラ…

 

 

「おはようございます!」

 

 

「「「「「「「…………」」」」」」」

 

 

「…ん?どうしましたか皆さ…」

 

 

 殺せんせーが教卓に目を向けた時に見えたものは、教卓の上に釘が打ち込んであるタコの死体だった。

 

 

「あ!ごっめーん!殺せんせーと間違えて殺しちゃったあ!捨てとくから持ってきてよ!」

 

「…分かりました」

 

「フン…」

 

 

 来いよ殺せんせー。身体を殺すのは今じゃなくても別にいい。まずはじわじわ、心から殺してやるよ…

 

 

スピイイイイイイイイイイイ!!!!

 

 

「ん?」

 

 

シュバアアアアアア!!!!!

 

 

「見せてあげましょうカルマ君。このドリル触手の威力と、アメリカ軍から奪っておいた、ミサイルの火力を!」

 

 

ゴオオオオオオオオ!!!!!!!

 

 

「…」

 

「先生は、暗殺者を決して無事では帰さない!」

 

 

ヒュウ!

 

 

「あっつ!」

 

「その顔色では、朝食を食べていないでしょう?マッハでたこ焼きを作りました。これを食べれば健康優良児に近付けますね。はいアーン!」

 

「う…」

 

「カルマ君?先生はね、手入れをするのです。錆びてしまった、暗殺者の刃を」

 

 

 殺せんせーが尋常じゃないスピードでたこ焼きを作ってしまった。

 

 

「今日一日本気で殺しに来るがいい。そのたびに先生は君を手入れする」

 

「きっ…」

 

「放課後までに、君の心と身体をピカピカに磨いてあげよう!」

 

 

こうして殺せんせーVSカルマの戦いが始まった!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

1時間目・数学

 

 

「っと!この様にどうしてもこの数字が余ってしまう!そんな割り切れないお悩みを持つあなた!でも大丈夫。ピッタリの方法を用意しました!」

 

「…」

 

 

シュッ…

 

 

「黒板に書くので皆で一緒に解いてみましょう!」

 

 

シュバア!!!!!!

 

 

「ああカルマ君?銃を抜いて撃つまでが遅すぎます」

 

「あっ…」

 

「ヒマだったのでネイルアートを入れときました!」

 

「きっ!…」

 

 

4時間目・家庭科

 

 

「どうです?不破さんの班は出来ましたか?」

 

「うーん、どうだろ?なんか味がトゲトゲしてんだよね」

 

「どれどれ…」

 

 

はむ!

 

 

「へえ〜じゃあ、作り直したら?」

 

 

すっ…

 

 

「1回捨てて!」

 

 

ドンッ!!!!

 

 

「エプロンを忘れていますよ!カルマ君」

 

「?!」

 

「スープならご心配なく!全部空中でスポイトで吸っておきました!」

 

 

 動き早過ぎだろ!

 

 

「ついでに砂糖も加えてね!」

 

「あ!マイルドになってる!」

 

 

 マッハ20でスープを回収しただけではなく、まさかの砂糖まで加えていた。

 

 

「へ!」

 

「可愛い!」

 

 

パサッ!

 

 

「くっそ!」

 

「(無理だ…)」

 

「渚?手が止まってるぞ?」

 

「あ!ごめん!」

 

 

 渚はさっきからずっとカルマの事を心配していた。因み勇人君はあんまり考えてなかった。

 

 

5時間目・国語

 

 

 殺せんせーはけっこう弱点が多い。ちょいちょいドジ踏むし、慌てた時は反応速度も人並みに落ちる。けど、どんなにカルマ君が不意打ちに長けていても…

 

 

すっ…

 

 

ピタ!

 

 

「赤蛙はまた失敗して戻って来た。私はそろそろ退屈し始めていた…」

 

 

 ガチで警戒してる先生の前では、この暗殺は無理ゲーだ。

 

 

キーンコーンカーンコーン!

 

 

「…」

 

 

カリカリカリ…

 

 

「カルマ君。焦らないで皆と一緒に殺ってこうよ!」

 

「そうそう!後歯で爪を噛む癖はやめた方がいいぞ?」

 

「…」

 

 

 反応がない。だいぶ心にきてるなこれ。

 

 

「殺せんせーに個人マークされちゃったら。どんな手を使っても1人じゃ殺せない。普通の先生とは違うんだから」

 

「そうそう!渚なんて自爆テロ失敗した後。俺に抱きついたまま殺せんせーの脱皮した皮の中にいたんだから!」

 

「勇人君!その話はそろそろやめよっか!」

 

「はい」

 

 

 渚の目が一瞬殺人者みたいな目になっていた。

 

 

「先生…ねぇ…」

 

 

カルマが中学2年生の頃…

 

 

「赤羽!お前が正しい!ケンカっ早いお前は問題行動も多いがな。お前が正しい限り先生はいつでもお前の味方だ!」

 

 

大野先生の「味方」発言をカルマは信じていた。しかし…

 

 

「嫌だね。俺が殺りたいんだ。変なとこで死なれんのが一番ムカつく」

 

「…」

 

「…」

 

「カルマ君!今日は沢山先生に手入れをされましたね!」

 

「殺せんせー」

 

「顔に緑の縞々が上がってるやん…」

 

 

 そう、つまり舐めている証拠だ!

 

 

「まだまだ殺しに来てもいいですよ?もっとピカピカに磨いてあげます!」

 

「…確認したいんだけど、殺せんせーって先生だよね?」

 

「…?はい」

 

「先生ってさ、命をかけて生徒を守ってくれるひと?」

 

「もちろん。先生ですから」

 

「そう、良かった。なら殺せるよ。確実に…」

 

「?!」

 

「カルマ!」

 

 

カルマが銃を構えながら崖から落ちて行った!

 

 

「(さぁ、どうする!助けに来れば、救出する間に撃たれて死ぬ!)」

 

 

スウウ…

 

 

「(見殺しにすれば、先生としてのアンタは死ぬ!)」

 

 

 おお!すっげ!走馬灯っぽいの見えてきた!

 

 

「大丈夫先輩?3ーE…あのE組?大変だね。そんな事で因縁つけられて」

 

「おい…お前…どっちが正しいと思ってるんだ!」

 

「うん?俺が正しいよ?いじめられてた先輩助けて何が悪いの?」

 

 

ドックン!

 

 

「いいや赤羽…どう見ても全部お前が悪い!」

 

「えっ…」

 

「頭おかしいのかお前!3年トップの優等生に怪我を負わすとは、どう言う事だ!」

 

 

 え、待ってよ先生…

 

 

「E組なんぞの肩を持って未来有る者を傷付けた。彼の受験に影響が出たら…お、俺の責任になるんだぞ!」

 

 

 味方とか言っといて、そんな事言っちゃうんだ…

 

 

ボロ…

 

 

ボロ…

 

 

 やばい死ぬ…

 

 

「お前は成績だけは正しかった…」

 

 

ボロ…

 

 

「だからいつも庇ってやったのに…」

 

 

ボロ…

 

 

ボロ…

 

 

「俺の経歴に傷がつくなら話が別だ!」

 

 

 俺の中で先生が死ぬ

    (こいつ)

 

 

「俺の方からお前の転級を申し出たよ。おめでとう赤羽!君も3年からE組行きだ!」

 

 

 うわあああああ!!!!

 

 

 

 そいつの全てに絶望したら、俺にとってのそいつは死んだと同じだ

 

 

「(殺せんせー!アンタは俺の手で殺してやるよ!)」

 

 

カチ!

 

 

「(さあ!どっちの「死」を選ぶ!?)」

 

 

シュシュシュシュドシュ!

 

 

「えっ…」

 

 

バフ!!!!

 

 

殺せんせーの触手によって、黄色い蜘蛛の巣のようなものが張られた。

 

 

「カルマ君!自らを使った計算ずくの暗殺お見事です!音速で助ければ君の肉体は備えられない。かといってゆっくり助ければその間に撃たれる」

 

 

にゅう!

 

 

「そこで先生ちょっとネバネバしてみました!」

 

「くっそ!何でもアリかよこの触手!」

 

「これでは撃てませんね!ヌルフフフ!」

 

 

にゅう!

 

 

「ああ…ちなみに」

 

「?」

 

「見捨てるという選択肢は先生には無い」

 

「え?」

 

「いつでも信じて飛び降りて下さい」

 

「!」

 

 

 こりゃダメだ…死なないし殺せない。少なくとも「先生」としては

 

 

この時カルマは殺せんせーに心を開いた。

 

 

「カルマ君。平然と無茶したね…」

 

「落ちるんだったら、渚と一緒に落ちないと!」

 

「勇人君!そろそろ黙ろっか?」

 

「はい」

 

 

 渚…そんな笑顔で見ないでくれ…

 

 

「別に、今のが考えてた限りじゃ、一番殺せると思ったんだけど…」

 

「おやあ?もうネタ切れですか?」

 

 

「「「?!」」」

 

 

「報復用の手入れ道具はまだ沢山ありますよ?君も案外「チョロい」ですね!」

 

 

殺せんせーの触手には大量の報復道具があった。

 

 

「…(殺意が湧いてくる…)」

 

 

イラ!

 

 

「(けど、さっきまでとはなんか違う…)」

 

 

ピッ!

 

 

「殺すよ。明日にでも!」

 

「健康的でさわやかな殺意。もう手入れの必要は無さそうですね」

 

 

 この時、殺せんせーの顔に赤丸が出来ていた!

 

 

「帰ろうぜ渚君、勇人。帰りメシ食ってこーよ!」

 

「ん?あ!ちょっと!それ先生の財布ですよ!」

 

「だからあ!教員室に無防備で置いとくなって!」

 

「返しなさい!」

 

「いいよ!」

 

 

パン!

 

 

「え?中身抜かれてますけど?!」

 

「はした金だったから、募金しちゃった!」

 

 

にゅうアアアアアさんんん!!!!!

 

 

「この不良慈善者!」

 

「えっへへ!」

 

 

 暗殺に行った殺し屋は、ターゲットにピカピカにされてしまう。それが僕等の暗殺教室。明日はどうやって殺そうかな!

 

 

「渚!行こうぜ!」

 

「待ってよ勇人!」

 

「殺せんせー!ちょっといい?」

 

「にゅう?何ですか勇人君?」

 

「殺せんせーの飯代は俺が出すから、4人で行こうよ!」

 

 

にゅや!!!!!!

 

 

「カルマ君!勇人君を見習いなさい!」

 

「勇人!こう言う時は3人で分割するもんだよ!」

 

「カルマ君?もしかして最初からそうするつもりだったの?」

 

「いや…別に…」

 

「とにかく行こうぜ!」

 

「そうです!早く行きましょう!先生お腹が空いてます!」

 

 

「「「……」」」

 

 

「「「あはは!!!」」」

 

 

 僕にとってこのクラスは最高のクラスだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回予告

 島木健作の作品「赤蛙」必要に向こう岸に渡る事を繰り返す赤蛙を見て、無理ゲーに無駄な努力を傾けている様に感じていた語り手の心情は、どう変化していったのでしょうか。分かりますか?カルマ君


次回・大人の時間


席順         教卓

    片岡 前原 岡野 磯貝 倉橋 木村
    茅野 潮田 中村 三村 矢田 竹林
    不破 井上 速水 岡島 神崎 吉田
    原  杉野 奥田 千葉 狭間 村松
       菅谷    赤羽    寺坂
             (New!)

カルマ登場!


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