セドリック・ディゴリーと反抗期の妹   作:97nnn79

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同じ気持ちのクリスマス

 ホグワーツはクリスマス休暇前で、生徒たちは家路につくために荷造りをしている。分厚いコートを着込み、休暇中の課題を詰め込んだ鞄を持って大広間に向かうときらびやかなクリスマスの飾り付けが行われていた。教師たちはそれぞれ個性に富んだツリーを仕上げている。豪華な装飾たちに、惚けてぐるぐるその場を回っているアリスの様子に思わずマクゴナガル先生が声をかけた。

 

「あとで中庭もごらんなさい。ハグリットが立派なモミの木を用意してくれていますよ」

「うわぁ 絶対見に行きます。先生、やっぱりクリスマスのディナーも特別なんですか?」

「えぇ、今年のブッシュドノエルとフルーツポンチは絶品だそうです」

 

 感嘆の声をあげ、羨ましそうに今は空の食卓を眺めるアリスにマクゴナガル先生は微笑んだ。

 

「クリスマスをホグワーツで過ごせるチャンスはあと6回あります。今年はご両親にそのお顔をお見せなさい。もうすぐ汽車の時間ですよ」

「はい、先生。メリークリスマス」

 

 あたたかく背中を押しだされ、大広間の入り口に戻るとハリーとロンとスリザリンのマルフォイが小競り合いしていた。

 

「可哀そうに、ポッターはクリスマスに帰れる家はないんだよな」

 

 マルフォイはハリーを如何にこき下ろせるか、この冬も精を出していた。最近まではハリーの試合中のトラブルを馬鹿にしていたが案外周りが食いつかなかったので──スリザリンも野次らないくらい、ハリーのプレーは舌を巻くものだった──マルフォイは原点回帰でハリーの孤児ネタで嘲笑っている……。

 

「ねぇねぇホグワーツのブッシュドノエルってすっごくおいしんだって」

 

 突如現れた気の抜けた声にマルフォイは訝しげに振り返る。 「あっち行けよ能天気バカのディゴリー」

 

「ん?」 アリスは聞こえてきた悪口に首を傾げたが、そのまま続けた。

 

「マクゴナガル先生が言ってたから確実だよ。きっとお皿からはみ出るくらい大きなターキーも出るんだろうね。ホグワーツは規格外だもの」

 

 羨ましいね、とマルフォイに白い歯を見せて笑いかけたが、彼は白けた表情でこちらを一瞥するだけだった。ハリー達の前ではあんなに饒舌だったのにアリスには一言だって発する気も起こらないようだ。折角の悪口を止められて気分を損ねたマルフォイは 「どけ」 と一言、こちらにぶつかる勢いで横をすり抜けて大広間をあとにした。

 

「最高だね」 ハリーとロンはニヤニヤした。

 

「君みたいな“規格外”相手じゃ、マルフォイも黙るわけだ」

「次からケーキとターキーの話でもしよう」

 

 アリスの少しズレた話題と能天気な態度にマルフォイが匙を投げて逃げたと二人は上機嫌である。わざと空気を読んでないフリ・・・・・・・・・・・・・して止めたがハリーはタフで、マルフォイの陰口は効いてなかったため無用な心配だった。そこにハーマイオニーとライアンがやってくる。

 

「じゃあ私は帰るけれど、二人ともやるべき事を全うして頂戴ね」

 

 何か釘を刺すようなハーマイオニーの物言いにハリーとロンは生返事をした。 「ライアンに二人の見張りのお願いしているわ」 えぇ?と呆けた顔で二人は彼女の後ろにいる無表情のライアンを見る。

 

「ボードマンにお使い頼むなよ」

「"協力"してもらったの」

 

 ハリーとロンは段々とライアンが想像していた人物像とは離れていることに気付き始めていたので、上手く彼からやり過ごそうと打算半分、面倒ごとに巻き込まれた彼に同情半分の心中だった。三人は声を潜めて話したがっていたので、アリスとライアンは先に汽車に向かうことにして城を後にする。

 

 

「見張りって?」

 

 アリスの問いにライアンは一瞬話してしまっていいか考えたが、直ぐに 「ちゃんと二人が図書館で調べものをしているかどうかだって」 と言い淀まずに答える。へぇ~とアリスは感心した。友人の宿題の進捗を気にしているだなんてハーマイオニーは面倒見がいい。

 

「ライアン残るんだね」

「あぁ」

 

 手ぶらの彼はデニムに両手を突っ込んでいる。彼は見送りに来てくれたのだ。

 

「手紙送っていい?すぐに帰ってくるけれど……」

「うん」

 

 アリスは了承の返事に笑顔を浮かべたが、薄着の彼の腕をさする。

 

「もうここまででいいよ。また休暇明けにね!」

「……うん」

 

 寡黙な友人との挨拶はそこそこに終わった。発着場に到着して汽車に乗り込み、コンパートメントで出発を待っていると扉が開く。

 

 

「ギリギリだねハーマイオニー」

「えぇ、ちょっともう一個彼にお願いをしてて……」 マフラーを外して一呼吸つくハーマイオニーにアリスは目を丸くさせた。

 

「ライアン? 二人、すごく仲良くなったね」

「つい彼には頼っちゃうのよ」

 

 少し気恥ずかしいのか、澄ました言い方だった。なんでも自分一人でやってしまいそうな彼女なので、より意外性を感じる。

 

「それも何かの調べもの?」

「その……」

 

 ハーマイオニーはアリスの透き通ったグレーの瞳に覗きこまれると、途端に肩の力を抜いた。

 

「えぇ……そうなの。私たちここ最近ニコラス・フラメルについて調べてるのよ。でも行き詰っているから、ライアンにもし時間があったらお願いできるかしらって……」

「そうなんだ。ライアンの図書館で資料を見つけるスピードはピカイチだと思うよ」

「あぁ、助かるわ。人物文献や伝記の本棚にある本は全部確認し尽くしたのだけれど見つからなくって」 アリスにはその本棚がいくつあるのか知らないが、並大抵では無いことだけは理解できて肩をすくめた。

 

「ちなみに、この名前に心当たりは……」

 残念ながら首を横に振った。あのハーマイオニーに知らないことが、自分が知ってるはずがない。

 

 

 アリスはキャンディをつまみつつ、スケッチブックを開いて絵を描き始めたのでハーマイオニーも鞄から本を取り出したが、彼女にしては集中できていないようで、歯切れ悪くまた口を開く。

 

「もう問題事は……解決した?」

「え?」

「ほら……昨日部屋に帰ってきた様子がいつもと違ったから……」

 

「えっあぁーもう解決したよ」

 昨日の自分の振る舞いを思い出したアリスは、何も解決はしてはいないが空元気に答えた。

 

「そうなのね、よかった」 気遣わしげだったが、ハーマイオニーはホッと微笑を浮かべた。その様子に若干罪悪感を覚えてしまう。

 

 コンパートメントの車内ではそれぞれ好きなことをしつつ、クリスマスの過ごし方について話した。マグルのクリスマスの過ごし方も魔法界とさほど変わらないようだったが、家族と"映画"や"TVショー"を観たりするとも聞き、 「ライアンもこうやって過ごしてたのかなぁ」 とこぼす。

 

「そうね、でもマグルの世界の方が千差万別の過ごし方という感じね」

「皆パーティーするんじゃないの?」

 

 ハーマイオニーは貰ったキャンディを頬袋の中で転がしながら器用に言葉を連ねた。

 

「パーティーするところもあるけれど、仕事がある人もいるし……家族と過ごさないで一人で映画館へ行ったりする人もいるわ。クリスマスを気にしないでいつもどおり過ごす人も多いだろうし」

 

「こっちでは親戚や、親の仕事仲間を集めた大きなクリスマスパーティーを開くこともあるよ。私もドレスを着て参加したことある」

「それこそクリスマスにドレスだなんて……マグルは有名人しか着ないわ。ちょっと特別なワンピースをクローゼットから引っ張り出すくらいよ。魔法界のクリスマスって特別な雰囲気ね。ホグワーツも素晴らしかったもの。私の通ってたエレメンタリースクールはカフェテリアにクリスマスプディングが出るくらいだわ」

 

 何世代も遡ればあの家もこの家も親戚だったりすることはエイモスから聞いたことがある。クリスマスの過ごし方で、マグルとの血族意識の違いを実感するとは思わなかったけれど。

 

 

 汽車はようやくキングスクロス駅に到着した。アリスは数時間前から暗かった。クリスマス休暇の弾んだ気分だけに浸りたいのに。

 

「じゃあまた休暇終わりに会いましょう」

「バイバイハーマイオニー」

 

 別れの挨拶もそこそこにハーマイオニーは両親の元へ行ってしまった。セドリックがこちらに走ってきたからだ。

 

「父さんたちが出口で待ってるみたい」

「うん、」

 

 柔らかく微笑むセドリックに言葉数すくなく返事をする。昨日の出来事でより顕著となった”反抗心”と”兄への負い目”に気付いたアリスは、複雑な胸中でセドリックの背中についていった。

 

 

「あぁ、よく帰ってきてくれた我が子どもたちよ!」

 

 顔の血色は最高潮のエイモスはセドリックとアリスを強く抱擁する。父親のこのむずがゆい反応に仏頂面をしていたが耐えきれずにアリスも笑顔でハグを返した。

 

「パパただいま!」

「アリス、よく顔を見せてくれ。ずいぶんお姉さんになったんじゃないか?」

「経った4か月じゃないあなた……でも、セドはまた背が伸びたわね」

 

 シェリルも同じようなことを言うので兄妹はおかしくて笑みをこぼした。

 

 

 久しぶりに帰ってきた家にも大きなクリスマスツリーが飾りつけられていて、新しいオーナメントが増えていた。母からのオーナメント紹介に適当に相槌を打って、──新入りの、ツリーを登り始める金のリスは綺麗で、面白かった──ジンジャークッキーの型抜きにアリスは精を出す。

 

 キッチンは、クッキーの香ばしい香りと、シェリルが腕によりをかけたご馳走の湯気が立ち込める。エイモスとセドリックが追加の買い出しから帰ってきた頃、パーティーの準備もちょうど出来て、久々に馴染み深いご馳走が並ぶ食卓にありつけた。

 

 七面鳥、ヨークシャープディング、グレービーソースのかかった付け合わせの野菜もお腹に収めて、大満足なアリスはシャンメリーをちびちび舐めてフルーティーな甘みを楽しむ。

 

「グリフィンドールはどう? 楽しくやれているかしら」

「とっても! ロンとも仲いいよ」

「あぁ、ウィーズリー家の末息子か!」

 

「アリスは双子とも仲良しなんだよね」

 

 セドリックが隣から顔を覗き込んできた。ドキッと心臓がはねる。

 

「二人は楽しいけど、その倍大変な目にあうこともあるの」

「あそこの双子は腕白だそうだ」

 

 セドリックはアリスの話に顔を曇らせた。

 

「困ったりしてない?」

「なんも」

 

 まさにお兄ちゃんが関係している! そう言いたかったが言えるわけもなく、困りごとの種のうちの一つが自分を心配しているのが何だか無性にムカムカしてシャンメリーを一気飲みした。セドリックは悪くないが……

 

「でも友達が多くて安心したわ。一番の仲良しは誰?」

「ライアンだよ。ハーマイオニーくらい勉強ができるの」

 

 直ぐにしまったと思った。勉強の話に進んでしまうかもしれない。しかし父親はそっちではなくて、別の方に食いついた。

 

「男の子と一番仲がいいのか?」

 

 エイモスは目を丸くさせたがシェリルがたしなめた。

 

「女の子の一番の友達が女の子じゃないといけないことありませんでしょ。それにアリスは誰とだって仲良くなれる子だもの」

 

 アリスは母親の言葉に笑顔を浮かべた。エイモスは慌てて 「その通りだ。ハッフルパフはもちろん、組み分けがスリザリンだったとしても仲良しを作れるだろうさ!」 と付け加えた。エイモスの言葉の端から、やっぱり娘が自分の出身寮でなかったことに惜しさや、その他もろもろを感じたが両親の好意的な反応に改めて嬉しくなった。

 

 

 朝、ベッドから飛び起きて階下のツリーを確認しに行く。

 

「やった! 今年のプレゼント量すごい!」

 

 ツリーの下にはカラフルな包装のプレゼントでいっぱいだった。オーナメントのリスが昨晩ぶら下げたジンジャークッキーを齧ってこぼれた食べかすを払ってプレゼントの宛名を確認する。

 

「顔を洗ってからプレゼントを開けること!」

 

 パジャマ姿で飛び跳ねる娘にシェリルは笑ってキスを落とした。

 

「メリークリスマス」

「メリークリスマス、ママ。直ぐに準備する!」

 

 駆け足で身支度を整えて朝食をかきこみ、直ぐにプレゼントの元へ戻る。ホグワーツで友達が出来たので昨年までの比ではない程のプレゼントだ。

 

 ハーマイオニーからはマグルのものらしき可愛いキャラクターのスケッチブックで、サラサラの紙質が描きやすそうだ。ラベンダーとパーバティからのプレゼントはイルカのヘアゴムとカチューシャだ。これは、皆で読み回しているティーン向けファッション雑誌のコラムコーナーに出てくるイルカのキャラクターがアリスに似ていると度々話題になったことからのチョイスだろう。

 

 シェーマスからは舐めると舌の色がコロコロ変わる悪戯お菓子、トーマスは一人でにポーズをキメるデッサン人形。美味しそうな焼き菓子の香りには、直ぐにネビルからのプレゼントだと分かった。ロングボトム家の屋敷しもべが作るお菓子の腕前は前々からよく聞いていたので楽しみだ。ハリーとロンからはお菓子の詰め合わせが贈られた──アリスがどうしても引けなかったアーチボルド・アルダートンのカードも余分についている。きっとロンの計らいだ──。ハッフルパフの子からもクリスマスカードがきている。

 

 カラフルな包みのプレゼントの山から、手のひらサイズの無機質な箱を手に取る。魔法界には無い”計算された機能性”を感じる異質な箱を開くと嗅ぎなれた爽やかな植物のような香りと、魔法界の慣れ親しんだ羊皮紙にメッセージが書いてある。

 

──

アリスへ

 

入学前、クリスマスプレゼントのことは頭になくて用意できてなかった。ごめん。

俺が好きなバーソープ贈る。

新品だよ。

 

メリークリスマス

ライアン・ボードマン

──

 

「これライアンがいつも使ってる石鹸だ!」

 

 合点がいってプラスチックのフィルムを破ると化粧箱と同じく、完璧な長方形の石鹸が鎮座していた。清潔で甘さは控えめなユニセックスな香りは11歳の少女が使うには少し大人っぽく感じられて少しドキドキした。

 

 友人のお気に入りの残り香が漂う中、最後のプレゼントを開封する。最近女の子の中で流行っているお店の包装だ。誰からだろう。中身は赤いミトンだ。やっぱり女の子が好きそうな可愛らしい凝ったデザインで、この店の商品がどれも人気なのも頷ける。

でも、アリスにはやっぱり誰からの贈り物なのか分からなくって首を傾げた。

 

 

「アリス パパからのクリスマスプレゼントはどうだった!」

 

 黙っていられなかったのだろう。階下に降りてくる娘の足音に思わず声をかける父。そんな父の前にパッと飛び出たアリスの姿にエイモスは 「キャッ」 と──彼は、ふざけてはいない、本気だ──喜悦の声を上げた。

 

「やっぱり私の見立ては狂っていなかった! ご覧、天使のようだ」

「パパ、可愛いワンピースありがとう!」

 

 エイモスからのクリスマスプレゼントは白い余所行き用のワンピースだ。良い生地がたっぷり使われていて自然と背筋がシャンとする。ビジューや魔法石が繊細に縫い付けられていてスカートが靡くと、キラキラ光が瞬く。少しお姉さんぶって澄まし顔をするとエイモスは喜んで手を叩いたので、調子に乗って小さくポーズまで取ってしまう。

 

「なんで私がワンピースを欲しいって分かったの?」

「そりゃわかるさ。私はアリスの父親だからね……」

 

 ラベンダーやパーバティはなんにもない日曜日なのにおしゃれをしていて、アリスも感化されたのだ。そして実は昔からアリスの洋服を選ぶのはエイモスの役割だった──役割というか率先して買って出ていた──この半年、アリスは幾らか背も伸びたはずなのにピッタリのサイジングにエイモスは我ながら感嘆の唸り声をあげた。

 

「ママもレシピ本ありがとう! これで学校でお菓子作れるよ」

「どういたしまして。作りたいメニューはあったかしら?」

 

 アリスからの手紙には度々、菓子の焼き方を聞いてきたので、シェリルからのクリスマスプレゼントはアリス好みのメニューが詰まったトレンドのレシピ本だ。

 

「沢山! 流石ママ!」

「学校の図書館にレシピ本なかったかしら」

「古いメニューばっか。菫の砂糖漬けのケーキとか。あぁホグワーツでもお菓子つくりできたらなぁ」

 

 そう愚痴ってドスンとワンピースのままソファに座り込むアリスを、両親は 「アリスにはあの場所教えちゃうか?」 「そうよね、別にハッフルパフ生だけの特別じゃないんだし」と、何やら小声で話し合っているが本人の耳には届いていなかった。向かいの一人掛けソファに腰掛けたセドリックと目が合うと兄は微笑んだ。「メリークリスマス、アリス」

 

「メリークリスマス」 アリスもオウム返しした。

 

「とっても似合ってるよ、父さんからのプレゼント」

「そう?」

 

 さっきまでノリノリだった癖に、褒め言葉が小っ恥ずかしく、そっけなく返す。

 

「クリスマスプレゼントありがとう。早速次の練習で使わせてもらうよ」

「あぁ、うん。使ってね」

 

 セドリックにはクィディッチ用品を磨くクロスをプレゼントした。何をあげればいいのか全く思い付かず、ハリーやロンに相談にのってもらった。ワックス付きのクロスは手頃だし消耗品なのでオススメとのことだった。

 

「アリス、プレゼントどうだった……? ミトン」

 

 少し、伺う様子で切り出した兄にアリスは「あ、」と声を漏らす。あれはセドリックからのプレゼントだったのか……。

 

「あれ、すっごく可愛い。お兄ちゃんありがとう」

「良かった」

 

 本当に、ホッとしたような声音だった。

 

「あそこのショップ、最近人気って雑誌で見たかも」

「そうなんだ、……聞いたんだ。女の子たちに。どこのお店がいま人気なのか……」

 

 落ち着かなさそうに手を何度も組み直す兄の様子は、初めて見るものだった。

 

「父さんも母さんも、凄いな……」

 

 小さく思わず零れ落ちた、セドリックのその言葉に、アリスは「そうか」と気づく。

 

 

 兄も、きっと私と同じことで悩んでいるんだ。

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